いちまるぎん
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「失礼します……」
早朝、誰もいない空間。
私は、誰よりも早く三番隊にきて隊主室の掃除をして
窓を開けて市丸隊長をお迎えする準備をするのが好きなのだ。
もともと、遅刻しないようにという理由で
早めに隊に来ていたのだが、掃除したり花に水を与えたり……細々とやることが見つかって
気づいたら出勤の2時間前ぐらいから居る気がする
「窓、開けたいけど……。」
市丸隊長の机の上には
今にも崩れそうなほどの書類があり重なり
風が吹けばすぐに崩れてしまいそうで
緊張感があるのだ
「あれ、でも……」
悪いと思いながらも、山積みの書類も見ると
すでに判が押されてあるものもあるし
次に回すべきものも残っていたり。
ちょっとした、好奇心ではあるが仕分けをしてみると
みるみるうちに書類の山が減っていくのだ。
(楽しい……!これの書類私にもらって……これは
吉良副隊長の確認が先だから、そして、こっちの書類は市丸隊長の最終印が必要のやつ……)
仕分ける手が止まらなくなる。
いくつかの書類の山を手にとって、次は回す先に届けに行こうと思った矢先だった
にっこり、
その文字が背中に見えるように市丸隊長が微笑んでいた
「ぎゃぁあ!」
「朝から頑張ってるな〜偉い、偉い」
「い、な、……い、あ」
「どうしたん?そないに慌てて、ゆっくり息吸って〜、吐いて〜。」
ここは、隊主室
簡単に言えば、隊長のお部屋なのだから
市丸隊長がいて当たり前で、むしろ、私がいるのがおかしい。
「毎朝、掃除してくれておおきにね」
「……出過ぎた真似を、して、ます」
「ほんで、今日は書類まで、仕分けてくれたん?
もぉ〜〜、そないに仕事したらあかんよ?ボクの、やることなくなってしまうやん」
「いえ、ここに残ったものは………」
「こないに書類、イヅルにまわしたら目ぇまわしてしまうわ、凛ちゃんったら鬼畜ぅ」
よよよ、と袖口を目元に寄せて泣いたフリ
はっと気づき時計を見ると
始業時間はとっくに過ぎている。
どれほど、ここの部屋で集中して仕分けをしてしまったのかと、血の気が引く
「大丈夫やで、凛チャン。
ボクが朝から頼み事あるからってゆうてある。遅刻もしてへんで?」
「あぁぁ、ごめんなさい…私、ほんと……」
「何を謝ることがあるん?なーんにも無いやん」
ほら、コレ届けに行くんやろ?と
小さな山の書類を私に差し出した
「一生懸命なことはええことや」
「は、い」
「悪い人に付け込まれんよう気ぃつけや?」
ぽん、と肩を叩かれる。
そして、緊張のまま隊主室をあとにして
各隊士たちに書類を配り回ることになった。
先ほど自分で仕分けた書類を手に持って、机に向かう。黙々と仕事をするも、ココロここにあらず。
無心に仕事をし続けてしまう。
「凛チャン、ちょっとええかなぁ〜?」
「はい」
お昼前に、市丸隊長に呼ばれる
ちょいちょい、と手招きされて向かう先は
朝振りの隊主室
「いかがしましたか」
「みて、ボクの机!書類なーーーんにもないねん」
「はい、とてもきれいです」
「やろ?さっき見たけど凛チャンの机にも何にもなかったやろ」
「今日は仕事が捗りました」
「そか、そんで昼からやること無いからボクとお出かけしような〜」
なんと言うお誘いなのだろう。
というか、なぜそんなお誘いが私に来るのだろう
「凛チャンのこと、前々からもっと知りたいなぁって思ってたん。やけど、イヅルの目が厳しくてな。仕事終わってへんやん!ってボクに言うんよ」 「はい、」
「やけど、今この瞬間!僕の手元には仕事がありません!やから、イヅルに文句言われずお誘いできる」
すっと、手を取られる
「まずは、お昼食べに行こうな?
そんで、お散歩や。僕が育てている柿の木の、様子見に行ってもええね」
「あの、市丸隊長……?」
「それから、凛ちゃんの行きたいところも行こうな〜」
すぱーん!と隊主室を出る
吉良副隊長の驚いた顔
満足げな顔をしている市丸隊長
何故か握られた手
「ほな、イヅル後宜しく〜」
「「ちょ、市丸隊長!?!?」」
吉良副隊長と声が重なる
騒然とする三番隊をよそ目に、市丸隊長はずんずん進む
不意に入った茶寮は、個室を案内されて
お品書きを見ても値段書いて無くて、手が震える
市丸隊長は気にせず、ぺらぺらとめくる
「今日は、イヅルに怒られんで済むなぁ。
それも、凛チャンのおかげや。好きなもの食べてええよ〜?」
「なぜ、私にそんなに…?」
「言ったやろ。前々から気になってたって」
「なぜ………ただの隊士ですよ」
「せや。けど、そんな隊士が毎朝隊舎の掃除してくれて、ボクの部屋もいつしか掃除してくれてる子
気になってしゃーないやん」
誰もいない、と思っていたが
実は、その様子を常に見られていたようだった。
しかも、市丸隊長に。
失礼します、といいながら隊主室に入っていて良かったと心底思った
「今朝は部屋の窓なかなか開けへんなぁって思っとったら、ボクの机に向かって作業し始めたやん」
「今日は、なんだか目について……」
「その書類を仕分けているときの楽しそうな顔。めっちゃかわいくてな?」
「ひぇ、!」
「ずーーっと、見ていたくなった」
机に肘をついて、にっこり微笑む市丸隊長に
胸が高鳴って、心拍数があがる。
「なぁなだ、凛チャン」
「はい………」
「好きになってええ?」
「………え」
ニコニコしたまま、市丸隊長はそんなこと言った
何も言えなくて、視線が動く
どこを見ても、市丸隊長の存在が視界に入ってしまう
「ボク、結構しつこくいくで?長期戦あんまり得意やないように見えて、めっちゃ得意やから」
「あ、の」
「なぁに?」
ふぅぅ、と、息を吐いて
ようやく言えた言葉
「お手柔らかに、お願いしたい、です」
早朝、誰もいない空間。
私は、誰よりも早く三番隊にきて隊主室の掃除をして
窓を開けて市丸隊長をお迎えする準備をするのが好きなのだ。
もともと、遅刻しないようにという理由で
早めに隊に来ていたのだが、掃除したり花に水を与えたり……細々とやることが見つかって
気づいたら出勤の2時間前ぐらいから居る気がする
「窓、開けたいけど……。」
市丸隊長の机の上には
今にも崩れそうなほどの書類があり重なり
風が吹けばすぐに崩れてしまいそうで
緊張感があるのだ
「あれ、でも……」
悪いと思いながらも、山積みの書類も見ると
すでに判が押されてあるものもあるし
次に回すべきものも残っていたり。
ちょっとした、好奇心ではあるが仕分けをしてみると
みるみるうちに書類の山が減っていくのだ。
(楽しい……!これの書類私にもらって……これは
吉良副隊長の確認が先だから、そして、こっちの書類は市丸隊長の最終印が必要のやつ……)
仕分ける手が止まらなくなる。
いくつかの書類の山を手にとって、次は回す先に届けに行こうと思った矢先だった
にっこり、
その文字が背中に見えるように市丸隊長が微笑んでいた
「ぎゃぁあ!」
「朝から頑張ってるな〜偉い、偉い」
「い、な、……い、あ」
「どうしたん?そないに慌てて、ゆっくり息吸って〜、吐いて〜。」
ここは、隊主室
簡単に言えば、隊長のお部屋なのだから
市丸隊長がいて当たり前で、むしろ、私がいるのがおかしい。
「毎朝、掃除してくれておおきにね」
「……出過ぎた真似を、して、ます」
「ほんで、今日は書類まで、仕分けてくれたん?
もぉ〜〜、そないに仕事したらあかんよ?ボクの、やることなくなってしまうやん」
「いえ、ここに残ったものは………」
「こないに書類、イヅルにまわしたら目ぇまわしてしまうわ、凛ちゃんったら鬼畜ぅ」
よよよ、と袖口を目元に寄せて泣いたフリ
はっと気づき時計を見ると
始業時間はとっくに過ぎている。
どれほど、ここの部屋で集中して仕分けをしてしまったのかと、血の気が引く
「大丈夫やで、凛チャン。
ボクが朝から頼み事あるからってゆうてある。遅刻もしてへんで?」
「あぁぁ、ごめんなさい…私、ほんと……」
「何を謝ることがあるん?なーんにも無いやん」
ほら、コレ届けに行くんやろ?と
小さな山の書類を私に差し出した
「一生懸命なことはええことや」
「は、い」
「悪い人に付け込まれんよう気ぃつけや?」
ぽん、と肩を叩かれる。
そして、緊張のまま隊主室をあとにして
各隊士たちに書類を配り回ることになった。
先ほど自分で仕分けた書類を手に持って、机に向かう。黙々と仕事をするも、ココロここにあらず。
無心に仕事をし続けてしまう。
「凛チャン、ちょっとええかなぁ〜?」
「はい」
お昼前に、市丸隊長に呼ばれる
ちょいちょい、と手招きされて向かう先は
朝振りの隊主室
「いかがしましたか」
「みて、ボクの机!書類なーーーんにもないねん」
「はい、とてもきれいです」
「やろ?さっき見たけど凛チャンの机にも何にもなかったやろ」
「今日は仕事が捗りました」
「そか、そんで昼からやること無いからボクとお出かけしような〜」
なんと言うお誘いなのだろう。
というか、なぜそんなお誘いが私に来るのだろう
「凛チャンのこと、前々からもっと知りたいなぁって思ってたん。やけど、イヅルの目が厳しくてな。仕事終わってへんやん!ってボクに言うんよ」 「はい、」
「やけど、今この瞬間!僕の手元には仕事がありません!やから、イヅルに文句言われずお誘いできる」
すっと、手を取られる
「まずは、お昼食べに行こうな?
そんで、お散歩や。僕が育てている柿の木の、様子見に行ってもええね」
「あの、市丸隊長……?」
「それから、凛ちゃんの行きたいところも行こうな〜」
すぱーん!と隊主室を出る
吉良副隊長の驚いた顔
満足げな顔をしている市丸隊長
何故か握られた手
「ほな、イヅル後宜しく〜」
「「ちょ、市丸隊長!?!?」」
吉良副隊長と声が重なる
騒然とする三番隊をよそ目に、市丸隊長はずんずん進む
不意に入った茶寮は、個室を案内されて
お品書きを見ても値段書いて無くて、手が震える
市丸隊長は気にせず、ぺらぺらとめくる
「今日は、イヅルに怒られんで済むなぁ。
それも、凛チャンのおかげや。好きなもの食べてええよ〜?」
「なぜ、私にそんなに…?」
「言ったやろ。前々から気になってたって」
「なぜ………ただの隊士ですよ」
「せや。けど、そんな隊士が毎朝隊舎の掃除してくれて、ボクの部屋もいつしか掃除してくれてる子
気になってしゃーないやん」
誰もいない、と思っていたが
実は、その様子を常に見られていたようだった。
しかも、市丸隊長に。
失礼します、といいながら隊主室に入っていて良かったと心底思った
「今朝は部屋の窓なかなか開けへんなぁって思っとったら、ボクの机に向かって作業し始めたやん」
「今日は、なんだか目について……」
「その書類を仕分けているときの楽しそうな顔。めっちゃかわいくてな?」
「ひぇ、!」
「ずーーっと、見ていたくなった」
机に肘をついて、にっこり微笑む市丸隊長に
胸が高鳴って、心拍数があがる。
「なぁなだ、凛チャン」
「はい………」
「好きになってええ?」
「………え」
ニコニコしたまま、市丸隊長はそんなこと言った
何も言えなくて、視線が動く
どこを見ても、市丸隊長の存在が視界に入ってしまう
「ボク、結構しつこくいくで?長期戦あんまり得意やないように見えて、めっちゃ得意やから」
「あ、の」
「なぁに?」
ふぅぅ、と、息を吐いて
ようやく言えた言葉
「お手柔らかに、お願いしたい、です」