ながいはなし
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隊主室で、ひたすら黙々と仕事をこなしていく
小鳥遊凛は、隊長とはなったが
以前と仕事量の多さも、さばくスピードも変わらないかも、と思いながらも
最後に自分の判を押す時が少し緊張した。
「よし、これは……」
確認の終わった書類を、次に回す相手は
これを配達に行く子になるのが、なんだか違和感で
いくつかの書類を持って、部下たちの部屋に向かう
「お疲れさまです。こちら、確認終わりましたので提出お願いします」
「あっ、はいー!」
「こちらは、もう終えた仕事ですね?頂戴します」
「お願いします!」
隊長自らが部下の部屋を回り、書類を渡し
そうして受け取って行くのは、今までにはない感覚なのか、隊士たちも驚いているようだ。
「よー働くなぁ、凛」
「平子隊長……」
「ちょっと話せるか?」
「はい、お茶お持ちしますね」
「それはお前の仕事やないやろ」
「……私の入れたお茶、飲みたくないということ?」
「ちゃうわ」
「ほら、悪目立ちしてるから部屋行って」
隊士たちの驚きは、仕事ぶりもあるが
突然現れた平子に対しての扱い方もあるだろう
隊士たちは、2人のことを遠巻きに見つつ
2人の関係についてもんもんと考えているのである
「急にどうしたの」
「就任したてでげっそりしてるんやろかと思って様子見に来たわ」
「それは、ご心配おかけしました」
「ちゃんと仕事もやってるみたいやね、関心関心!」
「流石に初日から変なことしないよ」
「喜助みたいに、突然模様替えしてたらおもろいのになぁと思ったんやけど」
「しません、大丈夫です」
「ん、元気でよろし」
隊主室に入ると、平子は手を伸ばし小鳥遊の頭をそっと撫でた
「初日やからって、力み過ぎんなよ
こっから長いんやから」
「うん、ありがとう……」
「なんかあったら、すぐ言えや〜」
「わかった」
部屋を出ようとした平子の裾をぱっとつかんだ小鳥遊。
それはあまりにも無意識の行動だったようだ。
平子も驚いたような表情を一度浮かべた
「どうした?」
「五番隊に、鬼道教えるって言ってたのに行けなくなって、ごめん……」
「なんや、そんなこと気にすんな」
「雛森ちゃん、あんなに楽しみにしていたのに」
「桃もちゃぁんと鬼道教えられるから安心しい」
平子は、内心ドキドキしていたが
小鳥遊の発言に、少し肩を落とした。
しかし、小鳥遊の性格を思うとそうなるかと
自分の中で納得させていた。
「今度、凛はちゃんと強いんだぞアピールのために、俺と打ち合うか?」
「いいよ、そんなアピール……いらない」
「ほな合同演習とかこつけたらええよ、凛は鬼道を、俺はまぁ斬術とか教えたらええ」
「後々考える」
「せやね、今はそんな事考えんでええ。やから、鬼道のことも気にせんといて。ええな?」
「はい」
「じゃーな」
もう一度、頭をぽん、としてから
平子は八番隊をあとにした。
ずっと手に持っていた書類を、机において窓を開ける
「ここからのほうが長いんだよね」
先ほど、平子に言われた言葉を反芻するようにつぶやく。窓からどこか暖かな風が吹いた。
その風が長い髪を靡かせる
そうして、髪を彩っていた菊の花も揺れたように感じる
「小鳥遊隊長」
「七緒さん?どうぞ」
「失礼します」
「なんだか、隊長って言われるとくすぐったいですね」
「隊長、ですから」
「はい、隊長でした。なにかありましたか?」
「隊士たちが、歓迎会をやりたがっています」
「さすが、元京楽隊ですね」
「本当ですね、日程は何かご希望ありますか?」
「特にないです、歓迎会の筆頭はどなたですしょう?」
「5席の……」
「篠山さん、ですね?お話し伺ってきます」
「もう、名前頭に入れたんですか?」
「先程、書類回収した時にお名前見ただけですよ」
就任初日、というのに
書類を回収しただけで、名前なんて普通頭に入らないでしょう……と思った伊勢だが、言葉を飲み込んだ 元は隊士だったから、隊長になる前から交流があったのだろうと納得することにした。
「一旦、一番隊に戻ります」
「はい、かしこまりました」
「また明日、隊に伺いますのでよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします、あ、七緒さん!」
「はい?」
「歓迎会、七緒さんと京楽元隊長も来てくださいますか?」
「喜んで参加しますよ、京楽隊長には私の方から伝えておきます」
「よろしくお願いします」
これ、持っていきます。と
一番隊へ戻る伊勢は書類を手に、歩き慣れた隊舎を進む。
「私も隊舎、見回ってみようかな……」
開けていた窓をしめ、羽織が翻る
未だ猶予のある書類を伏せて、隊主室をでて隊舎をあるく。
給湯室の中の確認、演習場の備品、休憩室、仮眠室……各隊にかならずある場所もある
部屋を覗くたびに驚かれ、背筋を伸ばす隊士たちに
探検中なの、と笑って答えれば
隊士たちと少し話せるぐらいの余裕が小鳥遊には出てきた
小鳥遊凛は、隊長とはなったが
以前と仕事量の多さも、さばくスピードも変わらないかも、と思いながらも
最後に自分の判を押す時が少し緊張した。
「よし、これは……」
確認の終わった書類を、次に回す相手は
これを配達に行く子になるのが、なんだか違和感で
いくつかの書類を持って、部下たちの部屋に向かう
「お疲れさまです。こちら、確認終わりましたので提出お願いします」
「あっ、はいー!」
「こちらは、もう終えた仕事ですね?頂戴します」
「お願いします!」
隊長自らが部下の部屋を回り、書類を渡し
そうして受け取って行くのは、今までにはない感覚なのか、隊士たちも驚いているようだ。
「よー働くなぁ、凛」
「平子隊長……」
「ちょっと話せるか?」
「はい、お茶お持ちしますね」
「それはお前の仕事やないやろ」
「……私の入れたお茶、飲みたくないということ?」
「ちゃうわ」
「ほら、悪目立ちしてるから部屋行って」
隊士たちの驚きは、仕事ぶりもあるが
突然現れた平子に対しての扱い方もあるだろう
隊士たちは、2人のことを遠巻きに見つつ
2人の関係についてもんもんと考えているのである
「急にどうしたの」
「就任したてでげっそりしてるんやろかと思って様子見に来たわ」
「それは、ご心配おかけしました」
「ちゃんと仕事もやってるみたいやね、関心関心!」
「流石に初日から変なことしないよ」
「喜助みたいに、突然模様替えしてたらおもろいのになぁと思ったんやけど」
「しません、大丈夫です」
「ん、元気でよろし」
隊主室に入ると、平子は手を伸ばし小鳥遊の頭をそっと撫でた
「初日やからって、力み過ぎんなよ
こっから長いんやから」
「うん、ありがとう……」
「なんかあったら、すぐ言えや〜」
「わかった」
部屋を出ようとした平子の裾をぱっとつかんだ小鳥遊。
それはあまりにも無意識の行動だったようだ。
平子も驚いたような表情を一度浮かべた
「どうした?」
「五番隊に、鬼道教えるって言ってたのに行けなくなって、ごめん……」
「なんや、そんなこと気にすんな」
「雛森ちゃん、あんなに楽しみにしていたのに」
「桃もちゃぁんと鬼道教えられるから安心しい」
平子は、内心ドキドキしていたが
小鳥遊の発言に、少し肩を落とした。
しかし、小鳥遊の性格を思うとそうなるかと
自分の中で納得させていた。
「今度、凛はちゃんと強いんだぞアピールのために、俺と打ち合うか?」
「いいよ、そんなアピール……いらない」
「ほな合同演習とかこつけたらええよ、凛は鬼道を、俺はまぁ斬術とか教えたらええ」
「後々考える」
「せやね、今はそんな事考えんでええ。やから、鬼道のことも気にせんといて。ええな?」
「はい」
「じゃーな」
もう一度、頭をぽん、としてから
平子は八番隊をあとにした。
ずっと手に持っていた書類を、机において窓を開ける
「ここからのほうが長いんだよね」
先ほど、平子に言われた言葉を反芻するようにつぶやく。窓からどこか暖かな風が吹いた。
その風が長い髪を靡かせる
そうして、髪を彩っていた菊の花も揺れたように感じる
「小鳥遊隊長」
「七緒さん?どうぞ」
「失礼します」
「なんだか、隊長って言われるとくすぐったいですね」
「隊長、ですから」
「はい、隊長でした。なにかありましたか?」
「隊士たちが、歓迎会をやりたがっています」
「さすが、元京楽隊ですね」
「本当ですね、日程は何かご希望ありますか?」
「特にないです、歓迎会の筆頭はどなたですしょう?」
「5席の……」
「篠山さん、ですね?お話し伺ってきます」
「もう、名前頭に入れたんですか?」
「先程、書類回収した時にお名前見ただけですよ」
就任初日、というのに
書類を回収しただけで、名前なんて普通頭に入らないでしょう……と思った伊勢だが、言葉を飲み込んだ 元は隊士だったから、隊長になる前から交流があったのだろうと納得することにした。
「一旦、一番隊に戻ります」
「はい、かしこまりました」
「また明日、隊に伺いますのでよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします、あ、七緒さん!」
「はい?」
「歓迎会、七緒さんと京楽元隊長も来てくださいますか?」
「喜んで参加しますよ、京楽隊長には私の方から伝えておきます」
「よろしくお願いします」
これ、持っていきます。と
一番隊へ戻る伊勢は書類を手に、歩き慣れた隊舎を進む。
「私も隊舎、見回ってみようかな……」
開けていた窓をしめ、羽織が翻る
未だ猶予のある書類を伏せて、隊主室をでて隊舎をあるく。
給湯室の中の確認、演習場の備品、休憩室、仮眠室……各隊にかならずある場所もある
部屋を覗くたびに驚かれ、背筋を伸ばす隊士たちに
探検中なの、と笑って答えれば
隊士たちと少し話せるぐらいの余裕が小鳥遊には出てきた