ながいはなし
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小鳥遊凛と平子真子が
現世から尸魂界に戻ってきたのは、日付が変わる手前だった。
純喫茶のあと、数時間レコード屋に居座ったあと
ふたりで居酒屋に行って、酒を飲んでから帰ってきたのだ。
楽しかった、という言葉でまとめていいと
小鳥遊はココロに決めていた。
「ありがとう、真子」
「ええでーこちらこそ付き合ってくれておおきにな」
「真子とじゃないと、行かない場所だったり人に会えたりだった」
「まあ、一護に関してはサプライズやったな」
「そうだね、」
一護の話は避けたい。
あの時の、平子真子がいった子供はいらんといった
顔が脳裏に焼き付いて仕方がないのだ。
「連れ回したからゆっくり寝ときよ」
「ありがとう」
「ほなね」
「うん、おやすみ」
「おやすみさん」
平子は小鳥遊のおでこにキスを一つ。
これは、昔付き合っていた時に毎日やってくれたこと
なんだか気恥ずかしくなった平子は、すぐに瞬歩でその場から消えた
平子の霊圧を感じなくなったことをしっかり確認し、小鳥遊凛は大きく息を吐いた
「覚悟、か……」
家に戻ると、風呂から出た平マコトがいた
髪をタオルで乾かしているその姿は
先ほどまで一緒にいた平子真子を彷彿とする
「デートからおかえり」
「うん、ありがとう」
「……の割に楽しそうじゃないね」
「マコト、ちょっと話せる?」
小鳥遊は、少し息を吸って真剣な顔で平に伝えると
その雰囲気で何かを悟った平は頷いた
居間に進み、平は緑茶を小鳥遊に渡す
「あの、さ」
「うん?」
「父親のこと、なんだけど………」
「うん」
「ほんとは、言うつもりだったんだけど……言えなさそう」
「それは、相手に?それとも、俺に?」
「………どっちも」
薄々勘づいている平は、視線を下げた
震える手出湯呑みを握りしめる小鳥遊がいる
言うつもりだったけど、2人ともに言えないと
小鳥遊は言ったのだ
「マコトにだけ父親のこと言って
あの人なんだ〜って思うと、優しいマコトがその人のことをみて、いろんな感情を感じちゃうが嫌なんだ」
「うん」
「マコトのことなら、気づいてると思う。父親の目星だって付いているでしょう?それを言ってこない優しさがあるからこそ、逆に伝えられなくなった」
「…なんやねん、それ」
「駄目な母親でごめんね」
「まぁ、ええよ。じゃぁ、ここで俺が父親だと思っている人の名前も言わんどく」
「……ありがとう」
「父親のことは、確かにずっと気になってた。
せやけど、俺の周りに親がいない人がたくさんおって
両親どっちもおらん人もおるから、母親がきっちり育ててくれてる俺は恵まれてるって思うてるよ?」
「マコト……」
「まぁ、こんなに母さんのこと悩ませるのは
男としてはあかんと思うで。やけど、母さんは今も父さんのこと好きやからこそのこの決断やろ?」
平はゆっくりと湯呑みに口をつけてお茶を飲む
言いたかった、父親の名前も一緒に飲み込んだ
「まぁ、万が一俺がお兄ちゃんって呼ばれることになるときは、教えてな?」
「それはない」
「渾身のボケのつもりやったのに……」
「その覚悟がないって言われたんだ」
「…はぁ?」
「子供を持つ、という覚悟がないって言われたから
マコトが、お兄ちゃんって呼ばれることはありません!」
ぐっとお茶を飲み干す小鳥遊を
唖然とした顔で平は見た
「だからマコトのことも教えない、覚悟のない人に
私の大切なマコトのことなんか教えてやんない」
「そーゆーことか」
「なんで笑ってるのよ」
「いや、俺めっちゃ愛されてるやん?」
平は、心の底から安心したのだ。
自分の存在が、それこそ父親の面影と重なって
母親である小鳥遊の首を緩やかに絞めていたのではないかと、思っていたのだから。
「じゃぁ、俺がこの家に入り浸ってるとあかんね」
「え?なんで?」
「端から見たら男女が同じ家に出入りしてるんやで?
あらぬ噂たてられると思わん?」
「そんな心配したことなかったし、することもないよ?」
「なんで心配せんのよ……!」
「総隊長が、京楽春水さんだからかな?」
「そんな噂立ったら、その発信元の死神は……ね?」
「こっわ!!!!!!」
ふふふ、と笑う小鳥遊は
どこかスッキリしていた。
現世から尸魂界に戻ってきたのは、日付が変わる手前だった。
純喫茶のあと、数時間レコード屋に居座ったあと
ふたりで居酒屋に行って、酒を飲んでから帰ってきたのだ。
楽しかった、という言葉でまとめていいと
小鳥遊はココロに決めていた。
「ありがとう、真子」
「ええでーこちらこそ付き合ってくれておおきにな」
「真子とじゃないと、行かない場所だったり人に会えたりだった」
「まあ、一護に関してはサプライズやったな」
「そうだね、」
一護の話は避けたい。
あの時の、平子真子がいった子供はいらんといった
顔が脳裏に焼き付いて仕方がないのだ。
「連れ回したからゆっくり寝ときよ」
「ありがとう」
「ほなね」
「うん、おやすみ」
「おやすみさん」
平子は小鳥遊のおでこにキスを一つ。
これは、昔付き合っていた時に毎日やってくれたこと
なんだか気恥ずかしくなった平子は、すぐに瞬歩でその場から消えた
平子の霊圧を感じなくなったことをしっかり確認し、小鳥遊凛は大きく息を吐いた
「覚悟、か……」
家に戻ると、風呂から出た平マコトがいた
髪をタオルで乾かしているその姿は
先ほどまで一緒にいた平子真子を彷彿とする
「デートからおかえり」
「うん、ありがとう」
「……の割に楽しそうじゃないね」
「マコト、ちょっと話せる?」
小鳥遊は、少し息を吸って真剣な顔で平に伝えると
その雰囲気で何かを悟った平は頷いた
居間に進み、平は緑茶を小鳥遊に渡す
「あの、さ」
「うん?」
「父親のこと、なんだけど………」
「うん」
「ほんとは、言うつもりだったんだけど……言えなさそう」
「それは、相手に?それとも、俺に?」
「………どっちも」
薄々勘づいている平は、視線を下げた
震える手出湯呑みを握りしめる小鳥遊がいる
言うつもりだったけど、2人ともに言えないと
小鳥遊は言ったのだ
「マコトにだけ父親のこと言って
あの人なんだ〜って思うと、優しいマコトがその人のことをみて、いろんな感情を感じちゃうが嫌なんだ」
「うん」
「マコトのことなら、気づいてると思う。父親の目星だって付いているでしょう?それを言ってこない優しさがあるからこそ、逆に伝えられなくなった」
「…なんやねん、それ」
「駄目な母親でごめんね」
「まぁ、ええよ。じゃぁ、ここで俺が父親だと思っている人の名前も言わんどく」
「……ありがとう」
「父親のことは、確かにずっと気になってた。
せやけど、俺の周りに親がいない人がたくさんおって
両親どっちもおらん人もおるから、母親がきっちり育ててくれてる俺は恵まれてるって思うてるよ?」
「マコト……」
「まぁ、こんなに母さんのこと悩ませるのは
男としてはあかんと思うで。やけど、母さんは今も父さんのこと好きやからこそのこの決断やろ?」
平はゆっくりと湯呑みに口をつけてお茶を飲む
言いたかった、父親の名前も一緒に飲み込んだ
「まぁ、万が一俺がお兄ちゃんって呼ばれることになるときは、教えてな?」
「それはない」
「渾身のボケのつもりやったのに……」
「その覚悟がないって言われたんだ」
「…はぁ?」
「子供を持つ、という覚悟がないって言われたから
マコトが、お兄ちゃんって呼ばれることはありません!」
ぐっとお茶を飲み干す小鳥遊を
唖然とした顔で平は見た
「だからマコトのことも教えない、覚悟のない人に
私の大切なマコトのことなんか教えてやんない」
「そーゆーことか」
「なんで笑ってるのよ」
「いや、俺めっちゃ愛されてるやん?」
平は、心の底から安心したのだ。
自分の存在が、それこそ父親の面影と重なって
母親である小鳥遊の首を緩やかに絞めていたのではないかと、思っていたのだから。
「じゃぁ、俺がこの家に入り浸ってるとあかんね」
「え?なんで?」
「端から見たら男女が同じ家に出入りしてるんやで?
あらぬ噂たてられると思わん?」
「そんな心配したことなかったし、することもないよ?」
「なんで心配せんのよ……!」
「総隊長が、京楽春水さんだからかな?」
「そんな噂立ったら、その発信元の死神は……ね?」
「こっわ!!!!!!」
ふふふ、と笑う小鳥遊は
どこかスッキリしていた。