ひらこしんじ
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「俺と結婚するやろ?」
それは、青天の霹靂
なんて難しい言葉をいいたくなるほどの
突然の出来事だった
美味しい鮪が食べたい。
そんな願いを叶えてくれた、平子真子
それこそ、五番隊隊長は私の上司である
「なんで突然、結婚するとかの話?」
「んなもん、予防線に決まってるやろ」
「……はぁ」
「もうそろそろ、入隊式や。わんさか新しい子も来るし、人事異動もあるやろ?そんな心機一転のタイミングで祝言を上げるっちゅーヤツも多いやん?」
「そう、ですね?」
赤みのマグロを食べながら、徳利を傾ける平子隊長は、いささか酔っているのか顔が赤い
「んで、昼休み凛話しとったやん」
「昼休み?……あぁ、誰と結婚したいかの話ですか!!あー!なるほど!!それで!」
「凛は俺って言ったやろ?」
……………言っていない。
言っていないのだ。
紛れることなく、私は、言わなかったのだ。
平子隊長と言わなかったし
心のなかで、浮竹隊長がいいなとか思っていたぐらいだけど、何も言っていない。
無実、である
「え、てか!平子隊長は私と結婚してくれるんですか!!?」
「おん」
「なんで!?うそ!付き合ってもいないのに!」
「何ともない子にこないな鮪おごるような男でもあらんで?」
「ふぐ食べたいって言っても連れて行ってくれましたか?」
「おん」
「カニでも?」
「ええで」
「アワビでも?」
「もちろんや、てかこの店にそろってへんかな」
「まじか……」
何故か慌てて、思いつく限りの高級食材を並べても
平子隊長は顔色一つ変えずに、私の欲求を満たそうと
お品書きでを見せてきた
「ふぐは時期やないから今はないみたいなんやけど」
「それは、あの、いいんですけど……」
「ウニもカニもアワビもあるで?もらうか?」
「いや、ケッコウデス……」
手元にあったあんず酒を飲み干す
仄かな甘さ、急に酒が回ってきたのか
どくどくと脈打つ心臓
「で、俺と結婚してくれるんか?」
「あの、その……」
上司である平子真子がこう言っている
だけど、私はどちらかというと浮竹隊長のような
優しくて、雲みたいな温かい包容力のある方が
どちらかと言うと好みであって。
「凛?」
「わぁぁぁぁー!!!!!!」
慌てすぎて座っていた椅子から滑り落ちた。
いたい
「いた、た、」
「ちょっと、大丈夫??」
聞こえてきたのは、平子隊長の声
ではなく
同期で隣の席に座っている子
「あ、れ。平子隊長は……?」
「えらいでかい音聞こえたと思ったら、小鳥遊か」
執務室の入り口の扉に体を預けて
いい獲物を発見したかのような、、
悪ガキのような顔をしているではないか
「お隣さんがびっくりしとるやないか」
「あ、はは……。昨日自主練のしすぎで、えへへ」
「ほーん?自主練?なんの?」
「えっと、詠唱の?とか??」
「とか、ってなんやねん。
仕事中に居眠りするんやったらもーちょい
バレんようにしいや」
椅子からおっこちた私の目の前にぺらり
ほい、これ。と
私が提出した隊長行きの書類が判を押されて戻ってきたのではないか
「浮竹さんが、うまい栗羊羹が手に入ったってニコニコしとったわ。これ届けに行きがてら食わしてもらい」
よろしゅーな、と
背中越しに手を降って行く平子隊長へ
頭を小さく下げた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「凛は、どう思う?」
「ふぇ?なにが?」
まだ、あの時に落っこちた時にぶつけた尾てい骨が
痛む昼休み。
浮竹隊長に書類を提出したら、平子隊長が言ってように、嬉しそうな顔をして
(うまい栗羊羹を貰ったんだ。小鳥遊は栗羊羹好きかい?よかったら食べていかないかい?)
戸棚から、凡人でも高級です!とわかる包み紙が出てきたのだ。
うろたえている私をみて、浮竹隊長がすかさず
ここに配属された同期も、もうそろそろで書類を提出に来るから、少し話していくといいよと笑った
その後すぐに同期が書類提出してきて、浮竹隊長は
他の席官の方に呼ばれてしまい
栗羊羹は一緒に食べることは叶わなかったが
後で食べるといい、と近くにあった笹の葉に切り分けたものを持たせてくれた
ちょうど昼時にもなったので、流れで同期と一緒に、十三番隊からほど近い蕎麦屋さんに向かったのだ
「浮竹隊長のこと!」
「やさしくって、雲みたいな人だなって思うよ」
「こないだ先輩たちが飲み会で話してたけど、結婚したい上司1位?」
そうだ。その話だった。
えーっと。
「1位か、と言われるとわからないけど」
「うん?」
「1位は誰って言われると悩むかも」
ーーーーー俺と結婚するやろ?
「凛?」
「あ、ごめん。自分の隊長のことってそういう風に 観たことないなぁって思っちゃって!」
「凛のところ、って平子隊長かぁ
あーゆー人は、モテそうで不安かも。違う女の人に刺されそう」
眉を八の字にして、平子隊長とは結婚できなさそ!と、山菜そばをすする同期
月見そばの黄身の色が、どことなく平子隊長と重なってすかさず蕎麦をすすった
(そんな風に見られたことないなら、見てもらうしかないなぁ、はぁ……長い戦いになりそうやわ)
少し離れた席でうなだれている金髪が揺れていることには、まだ、誰も気づいていない
それは、青天の霹靂
なんて難しい言葉をいいたくなるほどの
突然の出来事だった
美味しい鮪が食べたい。
そんな願いを叶えてくれた、平子真子
それこそ、五番隊隊長は私の上司である
「なんで突然、結婚するとかの話?」
「んなもん、予防線に決まってるやろ」
「……はぁ」
「もうそろそろ、入隊式や。わんさか新しい子も来るし、人事異動もあるやろ?そんな心機一転のタイミングで祝言を上げるっちゅーヤツも多いやん?」
「そう、ですね?」
赤みのマグロを食べながら、徳利を傾ける平子隊長は、いささか酔っているのか顔が赤い
「んで、昼休み凛話しとったやん」
「昼休み?……あぁ、誰と結婚したいかの話ですか!!あー!なるほど!!それで!」
「凛は俺って言ったやろ?」
……………言っていない。
言っていないのだ。
紛れることなく、私は、言わなかったのだ。
平子隊長と言わなかったし
心のなかで、浮竹隊長がいいなとか思っていたぐらいだけど、何も言っていない。
無実、である
「え、てか!平子隊長は私と結婚してくれるんですか!!?」
「おん」
「なんで!?うそ!付き合ってもいないのに!」
「何ともない子にこないな鮪おごるような男でもあらんで?」
「ふぐ食べたいって言っても連れて行ってくれましたか?」
「おん」
「カニでも?」
「ええで」
「アワビでも?」
「もちろんや、てかこの店にそろってへんかな」
「まじか……」
何故か慌てて、思いつく限りの高級食材を並べても
平子隊長は顔色一つ変えずに、私の欲求を満たそうと
お品書きでを見せてきた
「ふぐは時期やないから今はないみたいなんやけど」
「それは、あの、いいんですけど……」
「ウニもカニもアワビもあるで?もらうか?」
「いや、ケッコウデス……」
手元にあったあんず酒を飲み干す
仄かな甘さ、急に酒が回ってきたのか
どくどくと脈打つ心臓
「で、俺と結婚してくれるんか?」
「あの、その……」
上司である平子真子がこう言っている
だけど、私はどちらかというと浮竹隊長のような
優しくて、雲みたいな温かい包容力のある方が
どちらかと言うと好みであって。
「凛?」
「わぁぁぁぁー!!!!!!」
慌てすぎて座っていた椅子から滑り落ちた。
いたい
「いた、た、」
「ちょっと、大丈夫??」
聞こえてきたのは、平子隊長の声
ではなく
同期で隣の席に座っている子
「あ、れ。平子隊長は……?」
「えらいでかい音聞こえたと思ったら、小鳥遊か」
執務室の入り口の扉に体を預けて
いい獲物を発見したかのような、、
悪ガキのような顔をしているではないか
「お隣さんがびっくりしとるやないか」
「あ、はは……。昨日自主練のしすぎで、えへへ」
「ほーん?自主練?なんの?」
「えっと、詠唱の?とか??」
「とか、ってなんやねん。
仕事中に居眠りするんやったらもーちょい
バレんようにしいや」
椅子からおっこちた私の目の前にぺらり
ほい、これ。と
私が提出した隊長行きの書類が判を押されて戻ってきたのではないか
「浮竹さんが、うまい栗羊羹が手に入ったってニコニコしとったわ。これ届けに行きがてら食わしてもらい」
よろしゅーな、と
背中越しに手を降って行く平子隊長へ
頭を小さく下げた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「凛は、どう思う?」
「ふぇ?なにが?」
まだ、あの時に落っこちた時にぶつけた尾てい骨が
痛む昼休み。
浮竹隊長に書類を提出したら、平子隊長が言ってように、嬉しそうな顔をして
(うまい栗羊羹を貰ったんだ。小鳥遊は栗羊羹好きかい?よかったら食べていかないかい?)
戸棚から、凡人でも高級です!とわかる包み紙が出てきたのだ。
うろたえている私をみて、浮竹隊長がすかさず
ここに配属された同期も、もうそろそろで書類を提出に来るから、少し話していくといいよと笑った
その後すぐに同期が書類提出してきて、浮竹隊長は
他の席官の方に呼ばれてしまい
栗羊羹は一緒に食べることは叶わなかったが
後で食べるといい、と近くにあった笹の葉に切り分けたものを持たせてくれた
ちょうど昼時にもなったので、流れで同期と一緒に、十三番隊からほど近い蕎麦屋さんに向かったのだ
「浮竹隊長のこと!」
「やさしくって、雲みたいな人だなって思うよ」
「こないだ先輩たちが飲み会で話してたけど、結婚したい上司1位?」
そうだ。その話だった。
えーっと。
「1位か、と言われるとわからないけど」
「うん?」
「1位は誰って言われると悩むかも」
ーーーーー俺と結婚するやろ?
「凛?」
「あ、ごめん。自分の隊長のことってそういう風に 観たことないなぁって思っちゃって!」
「凛のところ、って平子隊長かぁ
あーゆー人は、モテそうで不安かも。違う女の人に刺されそう」
眉を八の字にして、平子隊長とは結婚できなさそ!と、山菜そばをすする同期
月見そばの黄身の色が、どことなく平子隊長と重なってすかさず蕎麦をすすった
(そんな風に見られたことないなら、見てもらうしかないなぁ、はぁ……長い戦いになりそうやわ)
少し離れた席でうなだれている金髪が揺れていることには、まだ、誰も気づいていない
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