ながいはなし
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小鳥遊凛はひどく焦っていた。
京楽と平子が話しているのは知っていたのだが
話していた内容は聞こえなかったのだ。
「やっぱ、似てるところあるんだな」
先程、京楽から受け取った予算案を然るべきところへ提出したのち、自分の机に戻り天を仰ぐ
「似てるに決まってるよ、だって……ねぇ?」
誰かに聞かれてはいけない内容でもある
別に、今となっては聞かれても問題はないのだが
今更……という気持ちもある
「あ、小鳥遊ちゃんみーっけ」
「お話し終わったんですか?」
「うん、平子くんもしかしたら気づいてるかもね?」
「……どうでしょ、勘は確かに鋭いですが確証はないって感じですかね」
「マコトくんは、直接関わりないんだっけ?」
「そうですね、それこそ隊長と副隊長が揃って出席するような場所に居合わせた事、程度でしょうか」
「なるほどねぇ、五と十三だと並んでても離れちゃうもんね。しかも同じ列だから顔も見えないか」
京楽は、先程平子と約束したことを小鳥遊凛に伝えに来たのだ。
「小鳥遊ちゃん、来月の3日お休みにします」
「それはまた急に、どうしてですか?」
「ん?平子くんに頼まれたから」
「真子に……」
「次の日の休みもできるから、2人でゆっくり話す直も必要だと思うな」
「……そうですね」
じゃ、お休みにしま〜すと軽い足取りで京楽は
自身の机のある方へは戻らず、また、どこかへふらりと出てしまった。
「今日はもう帰ろうかな」
ふと時計を見ると、まもなく定時のようだ。
机の周りを片付けて行くうちに、時間になるだろう
「ん?」
するとタイミングよく伝令機がピピピ、と鳴りだした。手早く機械を操作をし、内容を確認すると
送り主は平マコトであった
【瀞霊廷通信の重版祝いっていうことで、副隊長の飲み会があります】
一番隊を抜けたところにある歓楽街で飲む、ということだろう。
つまりは終えたら家に寄りたい、という話なのだ
【鍵持っています】
追うように連絡が来たので、こちらから返事は簡潔
【明日に響く飲み方しないようにね】
伝令機を巾着にしまい、ちょうど定時を知らせる鐘の音が部屋に響いた。
近くにいる隊士たちに、お先です。と声をかけて一番隊を後にする
一緒に住んでいるわけではない。
一番隊からほど近い小さな平屋に今は一人暮らし
長年働いていたし、そこそこの役職にも着いていたからお金はしっかりと手元には今も残っている
「今日は、私も飲みに行こうかなぁ……」
定時にあがって、飲みに行くという連絡がきたら
なんだか家で何かを作る気持ちにもなれない。
まあ、誰かを誘ってどこかに行くような気の知れた人達も今は、もう、そんなに、思いつかない
「なんや、暇そうやね」
「真子……なんでこんなところに」
「んー?今日は凛と飲みたい気分やってん」
「……雛森ちゃん連れてよく言うよ」
「バレてた」
ふと歓楽街の入り口で声をかけられた。
自分の霊圧で隠しているつもりであろう
雛森もこちらに頭を下げた
「こんばんは、小鳥遊さん」
「こんばんは、雛森ちゃん平子隊長サボってて仕事大変な時ない?」
「その点はだいぶ慣れてきました!
小鳥遊さんは、隊長とは面識がお有りなんですね?」
雛森が疑問に思うのも仕方がない。
平子が復帰してから、2人きりで話すという期間は
数えるほどしかないのだ。
「俺と、凛はふっっっっかぁぁい仲や」
「一応、平子隊長が1回目の隊長だった頃も知っているぐらいだよ」
「そうなんですね!じゃぁ、隊長さん同士ということは確かに深い仲ですね!」
「たいちょぉ?凛がか?」
「はい!私も憧れてました。鬼道も強くて女性の隊長だなんて……。私が知っている中で一番長く隊長を務めていたのは卯ノ花隊長ぐらいでしたから」
「凛、お前隊長やったんか」
「……えぇ、まぁ」
視線が揺らぐ。
雛森はニコニコとしているし、
平子はジト目で小鳥遊凛を見つめていた。
「ちょいと、そのへんの話しようかぁ?」
「そんな昔の話……」
「あれ、隊長。副隊長の集まりで平さんのこと見るって……」
「それもみたい、やけど、凛の話を聞きたいから……よし、凛も平を見に行くで!」
「え、いや!私は興味な、い!」
「ええから!今逃したら凛は逃げるやろ!」
手首をガッチリ掴まれて、向かう先は副隊長たちが集う居酒屋だった
京楽と平子が話しているのは知っていたのだが
話していた内容は聞こえなかったのだ。
「やっぱ、似てるところあるんだな」
先程、京楽から受け取った予算案を然るべきところへ提出したのち、自分の机に戻り天を仰ぐ
「似てるに決まってるよ、だって……ねぇ?」
誰かに聞かれてはいけない内容でもある
別に、今となっては聞かれても問題はないのだが
今更……という気持ちもある
「あ、小鳥遊ちゃんみーっけ」
「お話し終わったんですか?」
「うん、平子くんもしかしたら気づいてるかもね?」
「……どうでしょ、勘は確かに鋭いですが確証はないって感じですかね」
「マコトくんは、直接関わりないんだっけ?」
「そうですね、それこそ隊長と副隊長が揃って出席するような場所に居合わせた事、程度でしょうか」
「なるほどねぇ、五と十三だと並んでても離れちゃうもんね。しかも同じ列だから顔も見えないか」
京楽は、先程平子と約束したことを小鳥遊凛に伝えに来たのだ。
「小鳥遊ちゃん、来月の3日お休みにします」
「それはまた急に、どうしてですか?」
「ん?平子くんに頼まれたから」
「真子に……」
「次の日の休みもできるから、2人でゆっくり話す直も必要だと思うな」
「……そうですね」
じゃ、お休みにしま〜すと軽い足取りで京楽は
自身の机のある方へは戻らず、また、どこかへふらりと出てしまった。
「今日はもう帰ろうかな」
ふと時計を見ると、まもなく定時のようだ。
机の周りを片付けて行くうちに、時間になるだろう
「ん?」
するとタイミングよく伝令機がピピピ、と鳴りだした。手早く機械を操作をし、内容を確認すると
送り主は平マコトであった
【瀞霊廷通信の重版祝いっていうことで、副隊長の飲み会があります】
一番隊を抜けたところにある歓楽街で飲む、ということだろう。
つまりは終えたら家に寄りたい、という話なのだ
【鍵持っています】
追うように連絡が来たので、こちらから返事は簡潔
【明日に響く飲み方しないようにね】
伝令機を巾着にしまい、ちょうど定時を知らせる鐘の音が部屋に響いた。
近くにいる隊士たちに、お先です。と声をかけて一番隊を後にする
一緒に住んでいるわけではない。
一番隊からほど近い小さな平屋に今は一人暮らし
長年働いていたし、そこそこの役職にも着いていたからお金はしっかりと手元には今も残っている
「今日は、私も飲みに行こうかなぁ……」
定時にあがって、飲みに行くという連絡がきたら
なんだか家で何かを作る気持ちにもなれない。
まあ、誰かを誘ってどこかに行くような気の知れた人達も今は、もう、そんなに、思いつかない
「なんや、暇そうやね」
「真子……なんでこんなところに」
「んー?今日は凛と飲みたい気分やってん」
「……雛森ちゃん連れてよく言うよ」
「バレてた」
ふと歓楽街の入り口で声をかけられた。
自分の霊圧で隠しているつもりであろう
雛森もこちらに頭を下げた
「こんばんは、小鳥遊さん」
「こんばんは、雛森ちゃん平子隊長サボってて仕事大変な時ない?」
「その点はだいぶ慣れてきました!
小鳥遊さんは、隊長とは面識がお有りなんですね?」
雛森が疑問に思うのも仕方がない。
平子が復帰してから、2人きりで話すという期間は
数えるほどしかないのだ。
「俺と、凛はふっっっっかぁぁい仲や」
「一応、平子隊長が1回目の隊長だった頃も知っているぐらいだよ」
「そうなんですね!じゃぁ、隊長さん同士ということは確かに深い仲ですね!」
「たいちょぉ?凛がか?」
「はい!私も憧れてました。鬼道も強くて女性の隊長だなんて……。私が知っている中で一番長く隊長を務めていたのは卯ノ花隊長ぐらいでしたから」
「凛、お前隊長やったんか」
「……えぇ、まぁ」
視線が揺らぐ。
雛森はニコニコとしているし、
平子はジト目で小鳥遊凛を見つめていた。
「ちょいと、そのへんの話しようかぁ?」
「そんな昔の話……」
「あれ、隊長。副隊長の集まりで平さんのこと見るって……」
「それもみたい、やけど、凛の話を聞きたいから……よし、凛も平を見に行くで!」
「え、いや!私は興味な、い!」
「ええから!今逃したら凛は逃げるやろ!」
手首をガッチリ掴まれて、向かう先は副隊長たちが集う居酒屋だった