番外編
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※プレドリ本編Season5のスピンオフ
夕食と入浴を済ませて部屋に戻り、まったりしながらスマホでネットサーフィンをしているところにドアのノック音が聞こえた。
『はい』
返事をすると、ドアの向こうから「俺だ」と聞き馴染みのある低音ボイスが聞こえた。
『焦凍くん?どうしたの?』
轟「お前に相談があって」
『相談?とりあえず中どうぞ』
部屋の中に促し、焦凍くん専用の座布団と座椅子をテーブルの前に出した私は焦凍くんが好きな茶葉でお茶を淹れ、テーブルに置いた後自分も隣に座った。
轟「サンキュー」
『ううん。ところで、なに?相談って』
轟「あぁ。なあ、莉紗」
『ん?』
神妙な面持ちで言葉を紡ごうとする焦凍くん。
何か言いにくいことを言おうとしてるのか、はたまたとても大切な話しをしようとしてるのか。
良い話しか、悪い話しか..予想も付かず緊張して来た私は手に汗握る感覚で焦凍くんの言葉を待った。
轟「お前は、技名ってどう考えてるんだ?」
だけど、焦凍くんの口から飛び出した言葉は予想の大分斜め上をいく言葉だった。
『....へ?なんて?』
轟「技名。お前は、いつもどんな風に考えてる?」
いや、質問の内容は理解出来てるの。
何故そんな事を聞かれてるのかわからなかったのと、直前の神妙な面持ちとまるで似付かわない内容で毒気抜かれただけでさ?
『技名?』
轟「ああ」
『何でまた急に、技名?』
確かに私はとある理由で中学の時から技名つけてたけど。
轟「ミッドナイトが、技は己の象徴っつってただろ」
『言ってたね』
轟「象徴なら名前があった方が格好つくんじゃねーかと思って」
焦凍くんって頭良いのに、時々めちゃめちゃ語彙力低い時あるんだよなあ。
てか、必要ないでしょ。焦凍くんに格好がつくとか付かないとか。
『別に技に格好なんか付かなくたって焦凍くんは十分カッコい...』
そこまで言いかけて、自分のストレート過ぎる発言に気付き急に羞恥心が湧いて来た。
轟「え?」
『な、何でもない...////』
言いかけた言葉を飲み込んで慌てて話しを逸らした。
『えっと、技名ね!』
轟「ああ」
『んーと。人によりきりだと思うけど、私はその技のイメージを技名にするようにしてるよ』
轟「イメージ...」
『うん、木枯らしとかは技名じゃなくそのまんまなんだけどさ。例えば竜巻旋風陣だったら竜巻を中心に小さなつむじ風を周囲に作って同一方向に飛ばす技なんだんけど。旋風ってのはつむじ風の事ね。大きな竜巻と小さなつむじ風が任意の場所を陣取るイメージから竜巻旋風陣って名付けたんだ』
轟「へぇ、ちゃんと考えてたんだな」
『大技はね。木枯らしとか春颯とかみたいな小技は実際気象用語としてある名前で私が風を操って再現してるからその名前を使ってるだけど』
轟「なるほどな」
『焦凍くんが名付けたいのは爆発したやつ?それとも氷結のほう?』
轟「どっちもだな」
『氷結の方なんて、普通に氷壁でいいんじゃない?』
轟「技名って感じしなくねーか?」
『んー、確かに...。じゃあどんな氷壁かを現す名前にするとか例えば高さを重視したやつなら氷壁通天閣とか』
轟「なるほどな」
『爆発の方は...両方使ってるし悩ましいね。
冷やした空気が熱されて膨張する事で爆発するんでしょ?冷気が膨張...冷膨?いや、膨張した冷気...膨冷?』
轟「膨冷....熱波...」
『お?』
轟「とか、どうだ?」
『良いんじゃない?両方文字ってるし分かりやすい!よし、1個決まったね!あとは氷壁の方...』
轟「いや、さっきのお前の通天閣で思いついた」
『何々?』
轟「穿天氷壁」
『へぇ、かっこいいね!』
轟「ありがとな、なんとなく分かった」
『焦凍くん中々センス良いじゃん』
轟「そうか?お前や爆豪。入学した時から技名付けてたからすげーなと思ってた」
『父親の右腕のフーディンって人が昔、技の名前の重要性とか考え方教えてくれてさ。まあ最初はあんまり思いつかなかったから木枯らしとか春疾風とかまんま存在してる風の名前使ったんだけど。とりあえず同じような個性の夜嵐と技を出す度に被るから区別つける為に名前つけたんだよね』
轟「へぇ、確かにあいつと似た個性だもんな」
『あいつ一々無自覚マウント取ってくるし』
轟「マウント?」
『あー、んー。まあとりあえずそれで技の名前付けたくてフーディンに相談したの』
轟「おじさんんとこのサイドキック。良い人多いよな」
『うん、エンデヴァー事務所もそうだけど。よくあのボスにあんな陽キャなサイドキック集まるもんだよ』
轟「ようキャ?」
『明るいってこと』
轟「ああ、そうだな」
『私が焦凍くんのサイドキックになってもあんな雰囲気は作ってあげらんないなー』
轟「別に良いんじゃねぇか?俺らの雰囲気でやれば」
『そうかな?』
轟「俺はお前が居てくれりゃそれで良い」
『..........』
轟「....?」
『....っ..////』
轟「どうかしたか?」
この顔にこんな言葉で口説かれたら心臓一溜りもないんだけど。
無自覚天然ボーイだからマジでタチ悪いよね。
『焦凍くん...もうちょっと自分のカッコ良さ自覚して』
轟「? カッコ良いとか思ってくれてんのか?」
『〜っ?!』
あー!!もう、私のバカバカ!墓穴掘ってどうする!こんな直球で褒めるの超恥ずかしいんだけど。焦凍くんいつもよく恥ずかし気もなく言えるよね!
『いや、あのね?!世の中には社交辞って言葉があるでしょ?』
どんな誤魔化し方だよって自分でツッコミたくなるけど、ストレートに言い過ぎて顔から火が出そうだ。
轟「そうか。けど」
『ん?』
轟「社交辞令でもお前の口から言われんのは嬉しい」
....とりあえず一旦私の心臓止めに来てるみたい。
この先焦凍くんと一緒に居て心臓もつんだろうか、私。
サイドキックになった暁には色んな意味で心配過ぎる。
END(というか、オワレ)
夕食と入浴を済ませて部屋に戻り、まったりしながらスマホでネットサーフィンをしているところにドアのノック音が聞こえた。
『はい』
返事をすると、ドアの向こうから「俺だ」と聞き馴染みのある低音ボイスが聞こえた。
『焦凍くん?どうしたの?』
轟「お前に相談があって」
『相談?とりあえず中どうぞ』
部屋の中に促し、焦凍くん専用の座布団と座椅子をテーブルの前に出した私は焦凍くんが好きな茶葉でお茶を淹れ、テーブルに置いた後自分も隣に座った。
轟「サンキュー」
『ううん。ところで、なに?相談って』
轟「あぁ。なあ、莉紗」
『ん?』
神妙な面持ちで言葉を紡ごうとする焦凍くん。
何か言いにくいことを言おうとしてるのか、はたまたとても大切な話しをしようとしてるのか。
良い話しか、悪い話しか..予想も付かず緊張して来た私は手に汗握る感覚で焦凍くんの言葉を待った。
轟「お前は、技名ってどう考えてるんだ?」
だけど、焦凍くんの口から飛び出した言葉は予想の大分斜め上をいく言葉だった。
『....へ?なんて?』
轟「技名。お前は、いつもどんな風に考えてる?」
いや、質問の内容は理解出来てるの。
何故そんな事を聞かれてるのかわからなかったのと、直前の神妙な面持ちとまるで似付かわない内容で毒気抜かれただけでさ?
『技名?』
轟「ああ」
『何でまた急に、技名?』
確かに私はとある理由で中学の時から技名つけてたけど。
轟「ミッドナイトが、技は己の象徴っつってただろ」
『言ってたね』
轟「象徴なら名前があった方が格好つくんじゃねーかと思って」
焦凍くんって頭良いのに、時々めちゃめちゃ語彙力低い時あるんだよなあ。
てか、必要ないでしょ。焦凍くんに格好がつくとか付かないとか。
『別に技に格好なんか付かなくたって焦凍くんは十分カッコい...』
そこまで言いかけて、自分のストレート過ぎる発言に気付き急に羞恥心が湧いて来た。
轟「え?」
『な、何でもない...////』
言いかけた言葉を飲み込んで慌てて話しを逸らした。
『えっと、技名ね!』
轟「ああ」
『んーと。人によりきりだと思うけど、私はその技のイメージを技名にするようにしてるよ』
轟「イメージ...」
『うん、木枯らしとかは技名じゃなくそのまんまなんだけどさ。例えば竜巻旋風陣だったら竜巻を中心に小さなつむじ風を周囲に作って同一方向に飛ばす技なんだんけど。旋風ってのはつむじ風の事ね。大きな竜巻と小さなつむじ風が任意の場所を陣取るイメージから竜巻旋風陣って名付けたんだ』
轟「へぇ、ちゃんと考えてたんだな」
『大技はね。木枯らしとか春颯とかみたいな小技は実際気象用語としてある名前で私が風を操って再現してるからその名前を使ってるだけど』
轟「なるほどな」
『焦凍くんが名付けたいのは爆発したやつ?それとも氷結のほう?』
轟「どっちもだな」
『氷結の方なんて、普通に氷壁でいいんじゃない?』
轟「技名って感じしなくねーか?」
『んー、確かに...。じゃあどんな氷壁かを現す名前にするとか例えば高さを重視したやつなら氷壁通天閣とか』
轟「なるほどな」
『爆発の方は...両方使ってるし悩ましいね。
冷やした空気が熱されて膨張する事で爆発するんでしょ?冷気が膨張...冷膨?いや、膨張した冷気...膨冷?』
轟「膨冷....熱波...」
『お?』
轟「とか、どうだ?」
『良いんじゃない?両方文字ってるし分かりやすい!よし、1個決まったね!あとは氷壁の方...』
轟「いや、さっきのお前の通天閣で思いついた」
『何々?』
轟「穿天氷壁」
『へぇ、かっこいいね!』
轟「ありがとな、なんとなく分かった」
『焦凍くん中々センス良いじゃん』
轟「そうか?お前や爆豪。入学した時から技名付けてたからすげーなと思ってた」
『父親の右腕のフーディンって人が昔、技の名前の重要性とか考え方教えてくれてさ。まあ最初はあんまり思いつかなかったから木枯らしとか春疾風とかまんま存在してる風の名前使ったんだけど。とりあえず同じような個性の夜嵐と技を出す度に被るから区別つける為に名前つけたんだよね』
轟「へぇ、確かにあいつと似た個性だもんな」
『あいつ一々無自覚マウント取ってくるし』
轟「マウント?」
『あー、んー。まあとりあえずそれで技の名前付けたくてフーディンに相談したの』
轟「おじさんんとこのサイドキック。良い人多いよな」
『うん、エンデヴァー事務所もそうだけど。よくあのボスにあんな陽キャなサイドキック集まるもんだよ』
轟「ようキャ?」
『明るいってこと』
轟「ああ、そうだな」
『私が焦凍くんのサイドキックになってもあんな雰囲気は作ってあげらんないなー』
轟「別に良いんじゃねぇか?俺らの雰囲気でやれば」
『そうかな?』
轟「俺はお前が居てくれりゃそれで良い」
『..........』
轟「....?」
『....っ..////』
轟「どうかしたか?」
この顔にこんな言葉で口説かれたら心臓一溜りもないんだけど。
無自覚天然ボーイだからマジでタチ悪いよね。
『焦凍くん...もうちょっと自分のカッコ良さ自覚して』
轟「? カッコ良いとか思ってくれてんのか?」
『〜っ?!』
あー!!もう、私のバカバカ!墓穴掘ってどうする!こんな直球で褒めるの超恥ずかしいんだけど。焦凍くんいつもよく恥ずかし気もなく言えるよね!
『いや、あのね?!世の中には社交辞って言葉があるでしょ?』
どんな誤魔化し方だよって自分でツッコミたくなるけど、ストレートに言い過ぎて顔から火が出そうだ。
轟「そうか。けど」
『ん?』
轟「社交辞令でもお前の口から言われんのは嬉しい」
....とりあえず一旦私の心臓止めに来てるみたい。
この先焦凍くんと一緒に居て心臓もつんだろうか、私。
サイドキックになった暁には色んな意味で心配過ぎる。
END(というか、オワレ)
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