私の道のり
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雄英高校ヒーロー科を受験することに決めてから半年、その道のりは中々ハードだった。
卒業を決めたとはいえ、芸能界引退するのかというところまで考えていなかった私はマネージャーや社長、親などたくさんの人ととにかく話し合った結果、高校進学のため芸能活動休止と言う事にした。公的にヒーローを目指す事を公表するかどうかははっきり決まってないけど雄英のヒーロー科に進学すれば良くも悪くも目立ち、なおかつ休止中でも、その動向を探る為マスコミからは見張られ3年間隠し通すのはおそらく無理だろうと言う事、また雄英側が公表することをどう考えるかという事もあり雄英入学が決まったら学校側と相談して、公表するかどうかを決めようと言う事になった。
卒業コンサートも控えてる中、勉強と個性の特訓もしなければならない。
体作りは日頃のダンスレッスンや、ドラマや映画などで役作りをする為に鍛えたりしていたし何よりも母や父から自衛の術を叩き込まれていたからある程度身体は出来上がっていた。
勉強と個性の特訓は相変わらず2人の鬼コーチのおかげでめきめき上達していき、勉強なんかは今回の中間テストで10位に入るという私史上初の快挙を成し遂げた。
焦凍君に丸暗記系は得意なんだなって褒められたけど、実はドラマの台本のセリフを覚えるのに苦労していて、効率のいい暗記術を先輩女優さんから教えてもらったのを勉強に活かした。
個性の扱いも実に成果が出ているようで、特訓を始めたばかりの頃は個性を発動するとすぐに疲れてしまっていたのは、個性を使う事自体が不慣れな為、発動自体にエネルギーを多く使ってしまうからだ。昔から焦凍君がケガをしてるのを見るとよく治癒の活性化、即ちバラードを聞かせていた為バラードを歌う時だけは上手くコントロール出来てるのに、他のブーストに至っては使用経験が両手で数えるほどもない為全くコントロールできておらず最初のうちは1回歌っただけでバテたりもしていたけど、今となっては1時間も個性を発動し続けているのにまだまだ余裕がある。
母「良いよ、その調子!」
現在、焦凍くんと轟家の訓練場で組手中。焦凍君にはブーストをかけず、自身にのみブーストをかける為に母から貰ったサポートアイテムのマイクを使って歌いイヤホン越しで自身にブーストをかけて戦闘力強化を図る訓練をしている。
このサポートアイテムは周囲に音を漏らさないようにするためのアイテムらしい。
口元を覆う、透明なフェイスシールドの形をしていて、その内側に取り付けられたマイク。そして、グローブに装着されてるマイクの電源ボタンを入れるとそのマイクに入った声は周囲には聞こえなくなり自身の耳のイヤホンからしか聞くことが出来ない。
元来は歌うことが発動条件の個性持ちの為に開発されたものだが、
複数生産したこのマイクとイヤホンで周囲に声を漏らすことなく連絡を取り合う事が出来ると潜入捜査や隠密活動の際に重宝されていると母から聞いた。
このアイテムで焦凍君にブーストをかけないようにして自身の能力強化をしたうえで、焦凍君に組手をしてもらっている。
『ハッ!』
轟「グッ..」
こう見えて、1年前に特撮映画に出演してなんちゃってスタント女優デビューした為戦闘シーンの身のこなし方とかを勉強致しまして。それは多分活きております。
『わっ!』
母「1本!」
焦凍君の蹴りを屈んで避けた後屈んだまま体を360°回転させながら焦凍君の背後に回り込みながら焦凍君に回し蹴りをする。
不意をつかれたようで苦し気な声を一瞬出した焦凍君だったがさすがは焦凍君は後ろ手で私の足を掴み、私の軸足を払うとそのまま私の身体を床に押し付けた。
『あー、惜しかった!』
母「そうだね」
轟「小柄な分小回り利くな、お前」
『..褒められてる?』
轟「褒めてるだろ、けどまだ動きにムダが多い」
母「後、攻撃受ける瞬間に合わせて脚力ブースト(※1)かけて回避するのも1つだよ」
※1 脚力ブースト..跳躍力や加速力など脚力の増強
『そんな一瞬でブーストかかるかな』
母「それも課題だね。あんたのブースト効果は時間と還元エネルギー量で決まるから、短い歌唱時間でブーストかけるなら還元エネルギーを多くするとか」
『それにしても数秒ならともかく、一瞬じゃ歌えないよ』
母「確かにそうだね。なら間合いに入った時点でブーストかければいいんだよ。間合いに入れたなら攻撃するにも回避するにも加速力は必要でしょ」
『あー、確かに』
こんな感じで個性の訓練も多分順調です。
訓練を終えお風呂に入ってベッドにダイブした私。
『ふぇ~疲れた..今日もハードだったなぁ』
雄英に入学しなきゃこんな大変じゃないんだけど。
けど、アイドルになって諦めちゃったけど。この調子なら、私もなれるのかな..
ヒーローに。
子供の時は焦凍君とヒーローごっこやってたなぁ。
私も子供の頃はみんなと同じようにヒーローになるんだって言ってた事もあった。
けど、誘拐されたりアイドルになったりで私がヒーローを目指すのはもう無理だって諦めてた。
だから、特撮にゲスト出演してお芝居とはいえヒーロー役をやれた時は束の間の夢って感じで嬉しかったな。
まさか今になって、ヒーロー目指す事が出来るとは夢にも思ってなかった。
受かるかな、雄英高校。
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