入学
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翌日
いよいよやってきたオールマイトの担当、ヒーロー基礎学の時間。
コスチュームに着替えてグラウンドβに集まった私達。
私のコスチュームは動きやすいように白いノースリーブに黒のショートパンツ。そして、母から譲り受けたサポートアイテムの上位互換品らしい高性能のマイクとスイッチ付きのグローブ、それからイヤホンは激しく動いても外れないようにイヤリング型になっている。
芦戸「さっすが芸能人!やっぱスタイルいいじゃん!」
葉隠「ね!莉紗ちゃんって呼んでいい?」
突然話しかけられ振り返ると、入学の時から気さくに話してくれた芦戸さんと葉隠さんがいた。
『もちろん!私も透ちゃんと三奈ちゃんって呼んでいい?』
芦戸「もっち~」
葉隠「呼んで呼んで~!」
蛙吹「私も莉紗ちゃんって呼んでいいかしら?」
『もちろん!』
蛙吹「私の事は梅雨ちゃんと呼んで」
『分かった、よろしくね梅雨ちゃん!』
嬉しいなあ、友達出来た。
今まで学校あんまり行けなかったし、普通の学校通ってたからアイドルってだけで特に女子からはあまりいい目で見られなかったから。とっても新鮮。
これから始まるのは戦闘訓練らしく、ヒーロー側とヴィラン側に分かれて1つの核を巡ってヴィランは核の奪取、ヒーロー側は核の死守をかけて指定された場所で戦うらしい。
そして、基本は2人1組だがA組は21人いる為3人1組のチームが1チームだけあるそうだ。
そして、チームはくじ引きでランダムに決めるらしい。
『B...』
轟「莉紗、Bなのか?」
私の呟きを聞いたのか、焦凍君がやってきて訪ねてきた。
『うん、焦凍君は?』
轟「俺もB、同じチームだ」
『マジ?やった!焦凍君と同じチームなら勝ち確だ!』
1人盛り上がっていると、手がたくさんある障子くんも続けてやってきた。
障子「お前達がBなのか、俺もだ。よろしく頼む」
『私達のチームが3人なんだね』
障子「これが有利と出るのか、不利と出るのか」
『(焦凍くんいるし不利にはならないだろうなー)』
チームA:緑谷・麗日
チームB:轟・障子・風舞
チームC:八百万・峰田
チームD:飯田・爆豪
チームE:芦戸・青山
チームF:砂藤・口田
チームG:耳郎・上鳴
チームH:蛙水・常闇
チームI:尾白・葉隠
チームJ:瀬呂・切島
第1試合はヒーロ役Aチームvsヴィラン役Dチーム
窓から侵入したヒーロー役の緑谷くんと麗日さん。
慎重に奥に進んでいた所を突如爆豪くんが奇襲を仕掛けてた。
峰田「い、いきなり奇襲...」
切島「けど奇襲なんて男らしくねぇ!」
オールマイト「奇襲も戦略、彼らは今実戦の最中だぜ」
芦戸「緑谷、よく避けれたな~!」
正面突破で緑谷くんに突っ込んで、爆破をしようと右手を構えながら進んできた爆豪君の右手を捉えそのまま背負い投げをした緑谷君。
『緑谷くん..爆豪くんの動きを読んだの?』
轟「ああ、らしいな」
緑谷くんは麗日さんに核を探しにいくよう伝えたのか麗日さんは走り出し、緑谷くんは爆豪くんと戦闘を続けた。
緑谷君は完全に爆豪君の動きを読んでいるのか、ことごとく爆豪くんの攻撃を避け続けている。
緑谷くんは一旦距離を取ろうと爆豪くんから離れ、身を潜めていたけど爆豪くんに見つかり対峙せざるを得なくなっていた。
爆豪くんを相手に緑谷くんが攻めあぐねているようにみえるが、そんなのもお構いなしに爆豪くんは自身の腕に装着していたサポートアイテムのピンに指をかけた。
オールマイト《爆豪少年!ストップだ!殺す気か?!》
オールマイトが何かに気づいたようで、至極物騒な単語を口にしマイクで爆豪くんに制止をかけるが爆豪くんはそれを聞く気配もなく、モニターには赤い炎が映った。
戦闘が行われている建物の一部が破壊されたと同時にモニタールームにも振動が伝わった。
一方で、核を守っている飯田くんを麗日さんが見つけた。
飯田くんは麗日さんが来る前にフロアの中にあるものを全て片付けていた。それはおそらく麗日さんの個性が物を浮かせるものだと知っていての対策だと思う。
案の定麗日さんも、武器になるものがなくどう攻めようか悩んでいるのかその内突如伝わってきた大きな振動に飯田くんが爆豪くんに無線でコンタクトを取る事に意識を取られ麗日さんから目を離した隙に麗日さんが走り出し、自身を浮かせた。
そして、麗日さんが核にタッチしようとしたその時ものすごい速さで飯田くんが核を回収し麗日さんから離れた。
不意をつかれた麗日さんは着地に失敗しコロコロと転がると壁に激突した。
切島「先生!止めた方がいいって!爆豪あいつ相当クレイジーだぜ!殺しちまうぜ!」
切島くんがオールマイトに訴えかけるがオールマイトは苦虫を噛むような表情でマイクを手にした。
オールマイト「いや...《爆豪少年、次それ撃ったら強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべきの牙城の損壊を招く!ヒーローとしてはもちろん、ヴィランとしても愚策だ、それは!大幅減点だからな》」
オールマイトの指摘に爆豪くんは戦い方を変えたのか緑谷くんに突っ込んでいき再び正面から緑谷くんに爆破を放つのかと思ったら、緑谷くんの間合いに入った瞬間、空中で1回転し緑谷君の背後に移動すると緑谷くんの背中に向けて爆破を放った。
切島「何だ今の!」
轟「考えるタイプには見えねぇが、意外と繊細だな」
切・芦「「え?」」
『焦凍くん、どういうこと?』
轟「目くらましを兼ねた爆破で軌道変更、そして即座にもう一回」
八百万「慣性を殺しつつ有効打を加えるには左右の爆破の微調整をしなきゃなりませんしね」
上鳴「才能マンだ、才能マン..やだやだ」
『(そんなのをあの一瞬見ただけで分かる焦凍くんもさすがだなぁ)』
その後も緑谷くんは策を講じる間もなく爆豪くんの攻撃を受け続けている。
芦戸「ピンチだよこれ!テープ巻き付けたら捉えたことになるのに!」
常闇「ヒーローの所業に在らず」
上鳴「緑谷もスゲェって思ったけど。戦闘能力において、爆豪は間違いなくセンスの塊だぜ」
切島「けど、変だよな...」
切島くんが呟く。それはきっと、みんな思っている事だ。
緑谷くんが何故、個性を使わないのか..
そうぼんやり考えながらモニターを見ていると、緑谷くんの右腕が赤く光った。そして、爆豪くんも構わず緑谷くんに突っ込んでいく。
切島「やばそうだってコレ!!先生!!」
オールマイト《双方中、っ!!》
オールマイトが何かを言いかけてやめた。
すると麗日さんが突如近くの柱に抱き着いた。
緑谷くんは爆豪くんの爆破を左腕で受け、緑谷くんの右手から放たれた衝撃波は爆豪くんではなく天井に向けられた。
そして飯田くんたちのいるフロアの床下に大きな穴が開き飯田くんが何事かと呆気に取られていると麗日さんが破壊された柱を浮かせ持ち上げると、その柱を大きく振り上げた。
柱に当たったコンクリート片が飯田くんに向かって飛んでいき、飯田くんは本能的に腕を顔の前に構えた。
麗日さんはその隙に無重力にした自身の体で高く飛びあがり飯田君の頭上を越え今度こそ核にしがみついた。
爆豪くんが唖然としているそばで、緑谷くんがゆっくりと倒れていった。
オールマイト《ヒーロー...ヒーローチームWin!!!》
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