Season2
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2日間の臨時休校が明け...
いつものように一緒に登校してきた2人。
『なんか..最近なんとなく一緒に来てること多かったけど。そろそろあることない事言われそうだから別々に来ようか....』
轟「別に気にしなけりゃいいんじゃねぇか?」
『だーからー、冷やかしより鬱陶しいもんはないでしょー』
そんな時...
「あ、あの。風舞莉紗さん..」
『え?』
突然声をかけられて、振り返ると同じ制服を着てはいるが全く知らない男の子がそこに立っていた。
「あの、少し..お話ししてもらえませんか?」
『...?はぁ..』
轟に目線を送り、先に行っててもらい声をかけてきた人に向き合った。
轟がいなくなって目の前の男子生徒は緊張したように肩を強ばらせ話し始めた。
「あの、自分1-Gの小回 駿太って言います!」
『あ、はい』
「体育祭、凄かったです!目が離せなくなって..見惚れてしまいました!」
『え?あ、ありがとう』
「それで、あの...風舞さんに一目惚れしてしまって。
でも、会ったことも無かったやつに付き合ってくれなんて言われるのもイヤだと思うんで...お友達になってもらえませんか?!」
『あ、うん...?(え、これ告白されてる?)』
「ありがとう!見かけたら声かけてもいいですか?」
『あ、どうぞ』
「よっし!あ、そういえば聞きたいことが...」
ガッツポーズをして物凄く喜び始めた小回。しかし、突然何か思い出したように動きが止まった。
『何?』
「轟くんと、付き合ってるんですか?」
『(私達、そんなに付き合ってるように見えんのかなー...)
付き合ってないよ』
「そう、ですか。じゃあ僕にもチャンスあるのかな」
『や、んー..そういうことではな「では、授業も始まるので!時間取ってもらってありがとうございます!」
嵐のように去っていった小回。
『告白...だったの?』
**
1Aは朝から同じ話題で盛り上がっていた。
そう、外を歩けば体育祭の影響もあり知らない人に声をかけられ有名人になった気分になっていた1Aの一同(一部興味の無い者もいるが)
轟「(莉紗の奴、大丈夫か?)」
一緒にいる事が多い轟から見て、さっきのようなことを見たのは初めてだったが、中学は別だったし小学校は途中から離れてしまった為よくある事なのかどうか真相は分からない。
莉紗は性格こそドライだが、人当たりは悪い方じゃない。
ああして話しかけられてもよっぽど虫の居所が悪い時でない限りはわりと、邪険な態度は取れないタイプだと思っている轟。だからこそ、呼び出された用事が気になるところ。
轟がそんなことを思っていると、教室の後方のドアが開き轟はドアに視線を向けると莉紗が話し終えたらしく、ドアから入ってきた。
莉紗は真っ直ぐ轟の元へと寄った。
『ごめんね』
轟「いや」
『体育祭の影響デカいよね』
轟「さっきの奴は..」
轟が何の話だったのか聞こうとすると相澤が教室に入ってきた為莉紗も急いで席に走った。
相澤「おはよう」
「「「おはようございます!」」」
蛙吹「ケロ?相澤先生、包帯取れたのね。良かったわ」
相澤「婆さんの処置がお大袈裟なんだよ。そんな事より、今日のヒーロー情報学ちょっと特別だぞ」
その言葉にクラスはどよめいた..。
嫌な想像をしていたのだ。
相澤「コードネーム、ヒーロー名の考案だ」
「「「胸膨らむやつキター!!」」」
盛り上がるクラス内に相澤が睨みをきかせた。
シーン...
相澤「というのも、先日話したプロヒーローからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは、経験を積み即戦力として期待される2、3年から。つまり、1年のお前らに来た指名は将来性に対する興味に近い。卒業までにその興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくある」
峰田「大人は勝手だぜ..」
葉隠「頂いた指名がそのまま自身へのハードルになるんですね!」
相澤「そう。で、その集計結果がこれだ」
相澤は黒板にモニターを映した。
『え....』
1位 風舞 5030票
2位 轟 4123票
3位 爆豪3556票
4位 常闇360票
5位 飯田301票
6位 上鳴272票
7位 八百万108票
8位 切島68票
9位 麗日20票
10位瀬呂14票
相澤「例年はもっとバラけるんだが、3人に注目が偏った」
上鳴「あ~、シロクロついた...」
青山「見る目ないよね、プロ」
耳郎「1位莉紗、2位轟、3位爆豪って....」
切島「体育祭と順位逆転してんじゃん」
瀬呂「表彰台で拘束されたやつとかビビって呼べないって」
爆豪「ビビってんじゃねーよ!プロが!!」
『(それは、言えてる...)』
相澤「言っただろ、1年生のお前らへの指名は将来性への興味だって。
戦闘力云々も大事な要素だが、轟・爆豪。お前達はいささか私情が介入し過ぎてた。
おそらく風舞への指名は最初から最後までムラのない安定した戦いぶりと、ヒーローらしい真摯な態度が評価を成したものと思われる」
『はぁ...』
蛙吹「すごいわ、莉紗ちゃん」
『(どーせこれ、ウィンドリアの娘への興味がほとんどだと思うけどな...)』
八百万「ハァ...流石ですわ、轟さん」
轟「ほとんど親の話題ありきだろ」
相澤「この結果を踏まえ、指名の有無に関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう」
緑谷「..?職場体験..」
相澤「ああ。お前らはUSJの時、一足先にヴィランとの戦闘を経験してしまったがプロの活動を実際に体験してより実りある訓練をしようってことだ」
砂藤「それでヒーロー名か!」
麗日「俄然楽しみになって来た!」
相澤「まあそのヒーロー名は仮ではあるが、適当なモンは...」
ガラガラっ
「付けたら地獄を見ちゃうよ!」
相澤の言葉を遮り突然ドアが開き皆が視線をやるとミッドナイトがいた。
上峰「うひょっ!!/////」
ミッドナイト「学生時代につけたヒーロー名が世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね」
相澤「ま、そういうことだ。そこら辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうの出来ん。
将来自分がどうなるのか、名をつけることでイメージが固まりそこに近づいていく。それが名は体を表すってことだ。オールマイト、とかな」
そうして寝袋の中に入って就寝体制となった相澤。
**
しばしの考察タイム....
ミッドナイト「じゃあそろそろできた人から発表してね」
「「「(まさかの発表形式?!)」」」
青山「行くよ?
輝きヒーロー..I can not stop twinkling。略して、キラキラが止められないよ!」
「「「(短文?!)」」」
『略してねーだろ、それ』
ミッドナイト「ここは、IをとってCan'tに省略した方が読み易い」
青山「それね、マドモアゼル」
「「「いいのかよ....;」」」
砂藤「つーか英語かフランス語かどっちかにせい...」
『つーかどっちにしても呼びにくいわ』
芦戸「じゃあ次あたしね!ヒーロー名、エイリアンクイーン!」
何故かめちゃくちゃ全力で否定してたミッドナイト。
芦戸「ちぇーっ」
「「「(最初に変なの来たせいで..大喜利っぽい空気になったじゃねーか!)」」」
蛙吹「ケロ、じゃあ次私いいかしら?」
ミッドナイト「はい梅雨ちゃん!」
蛙吹「小学生の頃から考えてたの。
梅雨入りヒーロー FROPPY(フロッピー)」
ミッドナイト「可愛い!親しみ易くていいわ!みんなから愛されるお手本のようなネーミングね」
大喜利っぽい空気が一気に消え、何故かA組にフロッピーコールが湧き上がった。
切島「じゃあ俺も!剛健ヒーロー 烈怒頼雄斗!」
耳郎「ヒアヒーロー イヤホンジャック!」
障子「触手ヒーローテンタコル」
瀬呂「テーピンヒーロー セロファン」
尾白「武闘ヒーロー テイルマン!」
砂藤「甘味ヒーロー シュガーマン!」
芦戸「Pinky(ピンキー)!」
上鳴「スタンガンヒーロー
チャージとイナズマでチャージズマ!」
葉隠「ステレスヒーロー インビジブルガール」
八百万「この名に恥じぬ行いを...万物ヒーロー クリエティ」
轟「ショート」
ミッドナイト「名前...!いいの?」
轟「ああ」
常闇「漆黒ヒーロー ツクヨミ」
峰田「モギタテヒーロー GRAPE JUICE!」
口田「......」
※ふれあいヒーロー アニマ
ミッドナイト「次は?」
ミッドナイトの促しに席を立った莉紗。
『風使い ウィンディ』
ミッドナイト「分かりやすいし、覚え易い!でもいいの?個性もう1つあるのに名前に組み込まなくて」
『あえて入れずに地味さを活かそうかと思って』
ミッドナイト「なるほど、いいわね!はい、次!」
爆豪「爆殺王」
ミッドナイト「そういうのはやめたほうがいいわね」
爆豪「何でだよっ!!」
『ヒーローが爆殺...フッ、ないだろ』
切島「爆発三太郎にしろよ〜!」
鼻で笑う莉紗に、茶化す切島。
爆豪「黙れクソカス!」
麗日「実は考えてました。ウラビティ」
ミッドナイト「シャレてる♪」
残りは、緑谷・飯田と再考の爆豪。
ふと、莉紗が右側を見ると教壇に向かって歩いてくる思い詰めたような表情の飯田が目に入った。
『(飯田、体育祭の後から様子変だなぁ...)』
静かに教壇の前に立ちフリップを出した飯田。
"天哉"
ミッドナイト「貴方も名前ね..?」
明らかにいつもの飯田のテンションではなく気になったものの今はどうしようもない為視線を前方に戻した。
そして、次は緑谷の番。
緑谷が出したヒーロー名を見て教室が騒然とした。
【デク】
峰田「緑谷?!」
上鳴「良いのか?それで」
切島「一生呼ばれ続けるかもしんねぇんだぜ?」
緑谷「うん、この呼び名。今までは好きじゃなかった..けど、ある人に意味を変えられて僕には結構な衝撃で、嬉しかったんだ。これが、僕のヒーロー名です!!」
爆豪「爆殺卿!!!」
ミッドナイト「違う、そうじゃない...」
結局爆豪のヒーロー名は決まらず、この日のヒーロー名、考案タイムは幕を閉じた。
**
相澤「さて、全員のヒーロー名が決まったところで話を職場体験に戻す。期間は1週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを配るからその中から自分で選択しろ。指名のなかった者は、あらかじめこちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。それぞれ、活動地域や得意なジャンルは異なる」
ミッドナイト「たとえば13号なら対ヴィランよりも、災害や事故などの人命救助中心、とかね」
相澤「よく考えて選べよ」
「「「はい!!」」」
相澤「今週末までに提出しろよ」
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