Season1
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バン!
その時死柄木弔の手に何かが当たった。死柄木弔の手が緑谷から離れ間一髪莉紗はオールマイトの近くに緑谷を投げ飛ばした。
皆が何が起こったのか視線をやると...
オールマイト「来たか!」
そこには雄英の教師達と飯田が並んでいた。
根津「ごめんよ、みんな!遅くなったね。すぐ動ける者をかき集めてきた」
飯田「1Aクラス委員長!飯田天哉!ただいま戻りました!!!」
「あーあ、来ちゃったよ。ゲームオーバーだ。帰って出直すか、黒霧」
退散しようとする死柄木弔の体に何発もの拳銃が撃ち込まれた。
倒れた死柄木弔とそれを守る黒霧が今度は13号のブラックホールに吸い込まれていく。
しかし、全て吸い尽くす前に逃げられてしまった。
轟「ここにこれだけプロヒーローが集まるってことは...」
『うん、奇襲はこの場所にだけ仕掛けられたとみて間違いなさそうだね』
切島「おーい!緑谷!大丈夫か?!」
切島が緑谷に駆け寄ろうとするも、セメントスの作ったコンクリートに遮られた。
セメントス「被害の状況を確認したい。怪我人はこちらで対処するから君達もゲート前に」
切島「それもそうか!了解っす!」
セメントスの指示で切島が轟たちの元に戻って行った。
4人がゲート前に着くと、そこにはクラスメートたちが集まっていた。
葉隠「尾白くん、今度は燃えてたんだってね。1人で強かったんだね」
尾白「みんな、1人だと思ってたよ俺...Hit and wayで凌いでたよ...葉隠さんはどこにいたんだ?」
葉隠「土砂のとこ、轟くんと莉紗ちゃんクソ強いし、連携ぴったりだしでびっくりしちゃったっ!」
尾白「何にせよ、無事でよかったね」
尾白と葉隠の会話を背中に聞いていた轟と莉紗が、葉隠の言葉を聞いて顔を見合せた。
轟「凍らすとこだった...」
『私も吹き飛ばすとこだった...』
轟「『あぶねぇ...』」
こうして、USJ襲撃事件は幕を閉じた。
負傷した相澤先生、13号、オールマイト、緑谷...
重傷を負った者が数名いるが、いずれも命に別状はなかったのは幸いともいえるか。
─────
放課後
校舎に戻ってきた1A。
生徒達には2日の臨時休校が言い渡された。
準備が終わった者から下校をしていく中...。
緑谷「風舞さん」
莉紗が下駄箱に向かおうとすると後ろから名前を呼ばれ振り返りと満身創痍と言う言葉が実にぴったり合う緑谷がそこにいた。
『緑谷、怪我大丈夫なの?』
緑谷「うん、大体リカバリーガールに治してもらったよ。心配かけてごめんね」
『別にいいけど』
緑谷「風舞さん、ありがとう」
『..何の事?』
緑谷「僕が死柄木とワープの奴に飛び込んじゃった時助けてくれたでしょ?」
『ああ、粘着糸で引っ張った時ね。でも増援の先生たち来てなかったらあんた死んでたんだからね?無茶もほどほどにしなよ』
緑谷「うん、ごめん。風舞さんは風と粘着糸の複合個性なの?」
『あー、うん。まあ..』
緑谷「もしかして、風舞さんの両親って育成の匠グルーガンとそよ風ヒーローウィンドリア?」
緑谷の口から出てきた両親のヒーロー名に思わず眉を潜めた莉紗。
『...何でわかったの?』
緑谷「あ、僕ヒーローオタクでさ。何となく風舞さんの個性聞いてピンと来ただけだよ」
『ふーん、個性聞いただけでピンとくるって相当のオタク度じゃない?まあ当たりだけど』
親と比較されたり、親を引き合いに出される事を極端に嫌う莉紗は親の名前が出されて嫌悪感を抱きぶっきらぼうに言った。
緑谷「スゴいなぁ。でも異色なその個性をどちらも見事に扱いこなしてる風舞さんはもっとスゴいよ!
」
『...そう?』
いつもの如く親の七光りだとか言われるのかと思っていたが緑谷から出てきた言葉は予想外な言葉で、思わず緑谷を見た莉紗。
緑谷「粘着糸という個性自体は救助や敵の捕獲に特化した個性だと思ってたしグルーガンも実際救助で使うことが多かったのに風舞さんは敵を捕獲してからの攻撃に繋ぐ使い方をしていたよね。それって攻撃の命中率を上げるだけじゃなくこちら側の隙を付かれるリスクも下げるから大きな意味を持つと思うよ!
熱に弱いから炎熱系のヒーローとのチームアップや炎熱系の敵とは相性が悪いし、使う機会は限定されそうだけど山岳救助とかではこの前の対人戦闘の訓練の時にはぶら下がるのに使ってたし、そう考えると風舞さんの粘着糸は戦闘にも救助にもすごく向いてる個性だと思う!それに風の個性、最新のヒーロー名鑑でもウィンドリアは突風での範囲攻撃を使う事が78%って書いてあったけど風舞さんは竜巻での限定攻撃も上手く使い分けていて、それに粘着糸と風の個性を上手く併用して使ってるなと思ったんだ!」
『....なんか、どうも』
無茶苦茶マシンガンで莉紗の個性について分析、解説し始めた緑谷に顔を引き攣らせた莉紗。
緑谷「..ああっ!!ご、ごめん!つい癖で...;;」
『いや、いいけど。ホントにヒーロー好きなんだ』
緑谷「あ、うん。好きな、だけなんだけどね」
『良いと思う。見ただけでそういう分析出来るのって簡単じゃないし、戦闘で絶対役に立つと思う。第三者から見てこうしたらいいとか思う事あったら教えて』
入学してまだ日は浅いが既にクラスでは1.2を争う実力者として名高い莉紗に緑谷の趣味であり特技である個性分析を評価してもらい、あろう事がドライであまり自分から輪の中に入っていかない莉紗に頼って貰えたことが嬉しくなった緑谷は満面の笑みを見せた。
緑谷「~~~っ!!うん!ありがとう!」
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