Season1
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「攻略されたうえに、全員ほぼ無傷...
すごいなぁ、最近の子供は。恥ずかしくなってくるぜ、ヴィラン連合。脳無」
男の呼びかけに、脳無は轟の氷結で氷漬けにされてるにも関わらず力づくで体を動かし、ワープゲートから体を抜けさせた。
その際、右腕と右脚が氷ごと体から切り離されてしまったというのに全く動じていない。
緑谷「体が離れてるのに、動いてる!?」
『ゾンビかよ』
オールマイト「みんな下がれ!」
身体に残っていた氷を破壊したかと思ったら、離れたはずの右腕と右脚が再生し元に戻った。
オールマイト「なんだ、ショック吸収の個性じゃないのか..?」
「別にそれだけとは言ってないだろ?これは超再生だね。脳無はお前の100%にも耐えられるように改造された、超高性能サンドバック人間さ」
衝撃の光景に思わず戦闘態勢に入る5人。
「まずは出入口の奪還だ、行け脳無」
辺りは瞬く間に突風が吹き荒れ、土埃が舞った。
気が付くとワープゲートは脳無の手の中に。
緑谷「かっちゃん!!あれ..」
ワープゲートを抑えていた爆豪の姿が見当たらない...と思ったら
緑谷「かっちゃん?!避けたの?!すごい!!」
緑谷たちのすぐそばで座り込んでいた。
爆豪「ちげぇよ、黙れカス
(何も...見えなかった)」
切島「じゃあどうやって..」
轟「!!ならあれは..」
みんなの目の前に舞っている土埃が晴れていく..そこには
緑谷「オールマイト!」
『オールマイトが爆豪を投げ飛ばしたのか...』
オールマイト「ハァハァ、加減を知らんのか」
「仲間を助けるためさ、仕方ないだろ?さっきだってほら、そこの...あー、地味な奴。あいつが俺に思いっきり殴りかかろうとしたぜ?他が為に振るう暴力は美談になるんだ。そうだろ?ヒーロー。
俺はな、オールマイト。怒ってるんだ。同じ暴力が、ヒーローとヴィランでカテゴライズされ、良し悪しが決まるこの世の中に。
なーにが、平和の象徴。所詮抑圧の為の暴力装置だお前は。暴力は暴力しか生まないんだと、お前を殺すことで世に知らしめるのさ!」
オールマイト「めちゃくちゃだな...そういう思想犯の目は静かに燃ゆるもの。自分が楽しみたいだけだろ、ウソつきめ!」
「バレるのはやっ」
轟「3対6だ」
緑谷「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた」
切島「とんでもねぇ奴らだが、俺らでオールマイトのサポートすりゃ撃退出来る!」
『............』
皆口々に臨戦態勢を取るが...
オールマイト「ダメだ!逃げなさい」
轟「さっきのは俺や風舞がサポートに入らなきゃやばかったでしょ」
オールマイト「それはそれだ、轟少年。風舞少女も。 ありがとな」
轟「........」
オールマイト「しかし大丈夫、プロの本気を見ていなさい」
緑谷「オールマイト、血が..それに時間だって..ハッ?!」
『(時間..?)』
「脳無、黒霧やれ。俺は子供をあしらう」
そう言って緑谷たちに向かって走ってくる白髪の男。
切島「おい、やっぱやるっきゃねぇって!」
オールマイトに止められた以上下手に手出しも出来ず皆が迷っていたその時...
「「「「「『!!!!』」」」」」
すさまじい空気を察知した一同がオールマイトに目をやった。
緑谷達生徒に向かって走っていた白髪の男もあたりを震撼させるほどのその闘気に動きを止めた。
オールマイトと脳無が拳をぶつけ合うたびに辺りに強い突風が吹き荒れた。
その強さは、膝をつかなければ立っていられないほどだ。
緑谷「ま、真正面からの殴り合い...!」
切島「す、すげぇっ!!」
莉紗は突風を自分達の前に出し続けて風の壁でオールマイトが起こしている突風からみんなを守った。
『クッ、これでも、立ってるのがやっとだなんて....』
オールマイトの気迫にその場にいた5人は言葉を失い、唖然とその光景を見ていた。
オールマイト「ヴィランよ、こんな言葉を知ってるか!?
更に向こうへ...プルス、ウルトラぁぁぁー!!」
脳無を殴り飛ばすとUSJの天井を突き破り空高く殴り飛んでいった脳無。
切島「コミックかよ..ショック吸収を無い物にしちまった。究極の脳筋だぜ...」
爆豪「デタラメな力だ...再生も間に合わねぇほどのラッシュってことか..」
轟「(これがトップ...)」
『(これが、№1...)』
爆豪「(プロの、世界か...)」
オールマイト「さてと、ヴィラン。お互い早めに決着つけたいね」
「衰えた?ウソだろ..完全に気圧されたよ..よくも俺の脳無を..チートが!!」
オールマイト「クリアとか言ってたな...出来るものならしてみろよ」
爆豪「オール、マイト..」
轟「さすがだ、俺たちの出る幕はねぇみてぇだな」
切島「緑谷!ここは早く退いた方がいいぜ!かえって人質とかにされたらやべぇし!」
緑谷「.............」
『緑谷....?』
オールマイトの強さを実感する爆豪達とは違い、緑谷の表情をどこか青ざめ焦りすら感じるその表情に莉紗は違和感を感じた。
思い通りの結末にならなくてイライラしてる様子の手首の男。
黒霧が、手首の男...死柄木弔の戦意を取り戻させた。
それと同時に気絶していた雑魚敵たちも起き上がり立ち上がった。
切島「主犯格はオールマイトが何とかしてくれる、俺たちは他の連中を助けに行こうぜ」
轟「緑谷...?」
『なんかさっきから様子が変...だよ、緑谷』
そして死柄木弔がオールマイトに向かって走り出したと同時に、緑谷が莉紗達の視界から消えた。
緑谷を探すとオールマイトと死柄木弔の元に飛び込んでいた。
切島「緑谷!?」
緑谷「オールマイトから、離れろぉー!!」
ワープゲートの中にある本体を殴ろうとしている緑谷。しかし、ワープゲートから死柄木弔の手が出てきた。
『緑谷!!』
すぐさま右手から竜巻を起こし緑谷と死柄木の間に割り込ませようとした。
そして左手から粘着糸を出し緑谷の体に巻き付け引き戻そうとしたが死柄木弔の手の方が先に緑谷に到達しそうであった。
『間に合わない...!』
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