再会
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警察からもヴィラン捜査一課の若手の者を中心に編成され、警察とヒーローの若手メンバーでの合同捜査となった。
まずは過去のヴィラン連合のメンバーの経歴を元に、ヴィラン犯罪の再犯率の高い者の中から特異性が高い犯罪歴のある人間をピックアップしていく作業から始まった。その中から最近の社会活動や不動産や通信回線の契約状況を調べあげる作業から、4人まで絞り込まれた。
真砂「この中でも特にこの背亀 鈍(セカメ ノロイ)という男は4歳で"無力化"という個性を発現。これは自分の目視した人物の個性を無力化するもの。これまでの犯罪歴は、性犯罪2件、暴行罪3件、窃盗5件他にも余罪あり。
バックグラウンドとしては、幼少期から、母親からはネグレクト父親からは虐待を受け続けたあげく、7歳の時に夫婦喧嘩の末に父親が母親を殺害。その現場を目撃してしまった以降PTSD(※1)を発症。些細な喧嘩でもパニック発作を起こすようになり友人関係はうまくいかず小中共にほぼ不登校だった為に学力、コミュニケーション能力にも乏しく職に就くことすらままならず、アルバイトを転々とする日々を送るが長くは続かずホームレス生活を5年ほど送った後に初犯の窃盗。以降16件の犯罪を犯しています」
(※1)PTSD..心的外傷後ストレス障害
ヴィラン捜査一課3年目の若手の真砂勇吾。元アメフト部で身体能力は高く、忍耐力とスタミナ自慢。根気と体力勝負の捜査一課にはもってこいの人材。
また、アメフト時代にはクォーターバックというポジションをやっていたらしく私はアメフトはよく分からないが調べたら司令塔のポジションで試合の流れを読んだり分析力を求められる上、瞬時の判断力を要するポジション。それが警察になった今も活かされてるようで今後を期待されてる若手のようだ。(塚内さん情報)
『...中々壮絶だね』
轟「人生経歴だけで言えば元のヴィラン連合のヤツらと遜色ねぇな」
『とりあえず絞り込んだこの4人の動向を探ろう』
轟「そうだな」
『真砂くん、引き続きこの4人の親族や交友関係洗ってもらっていい?』
真砂「了解です。何かネタが上がれば2人に連絡します」
『対応中とかで出れない時はジーニアスの爆豪に報告して。この案件の中業務に就くみたいだから』
真砂「分かりました。ショートさんはしばらくこっちで動きますか?」
轟「エンデヴァーにはそう言われてる」
『じゃあとりあえずショートと私はこの4人の拠点を確認しよう』
轟「ああ」
この日は、ショートと2人で4人の自宅や職場、よく出入りする場所の下見をして回った。
『まあ初日はこんなもんでいいよね』
轟「まあな」
私たちは、せっかくの再会という事もあり仕事を終えたあとに2人で飲みに行こうという話しになりただいま私の行きつけの居酒屋の個室で飲んでいる。
『ここ、私の行きつけで従業員も決まった人しか出入りしないから変装取っても大丈夫だよ』
私のその言葉に轟は着けていたウィッグやサングラスを外した。
轟「1人で飲みに来るのか?」
『んー、飲みにというかご飯がてらね!作るのめんどくさいなーって時にご飯食べに来てついでに適当に飲んで帰るみたいな。一人の時はカウンターの角の方で隠してもらってひっそりと飲んでるよ?』
轟「そうか、意外だった」
『え?』
轟「お前、寮の時はあまりランチラッシュに頼らずにちゃんと作ってるイメージだったから」
むしろ私は轟のその言葉が意外だった。
轟ってあんまり人を観察してるタイプでもなかったし、基本的に他人への興味が希薄だと思ってたからそんな所を見ていたのか...と。
雄英時代は、まあ普通に話しもするし絡みはあったけど轟自身もそんなに自分から女子に絡みに行ったり話しかけるタイプじゃなかったから仲は良かったがよく一緒にいると言うわけではなかったため、なおのこと。
『まああの頃と今じゃ忙しさのケタが違うからねぇ』
轟「まあな」
『轟はひとり暮らし?』
轟「ああ」
『正直言って轟、雄英時代のイメージから料理全くダメなイメージ強いんだけど』
轟「ああ、今もそうだぞ」
首を傾げて目を丸くさせ、さも当然のように言う轟が少し可愛いと思ったのは秘密だ。
『ご飯どうしてんの?』
轟「週末に姉さんや母さんが作り置きに来てくれてそれを食べたり後はほぼ外食やデリバリーだな」
『そんな食生活でよく体型維持してられるねぇ、羨ましい!』
轟「そうか?普通だろ」
『あ!今の一言は世の中の女子を敵に回したよ!』
轟「そ、そうなのか...」
『そういえば、しばらくこっちで動くって言ってたけど家から通うの?』
轟「いや、さすがに2時間かかる距離だから毎日通うのはキツい。今日はとりあえずホテル取ってる」
『期間によってはヒーロー専用の短期契約マンションとかは?この辺結構短期派遣で来るヒーロー多いから、数は結構あると思うよ?』
轟「そんなのあるのか?」
『うん、知らなかった?』
轟「ああ、聞いたこともなかったな」
『私のマンションも契約の時その話しされたから多分そうなんだけど』
轟「お前と同じマンションなら案件進めるのに便利そうだな」
『あ、確かに』
轟「それなりに長くなりそうだしもう少し詳しく教えて貰ってもいいか?」
『うん、もちろん!』
ひとまず警察側のネタ集めの為、明日ヒーロー側の私たちは非番になっていて今日はゆっくり飲めるということもあり私たちは2件目を探した。
しかし、週末ということもありどこも個室は混んでいて2人で入るには万が一身バレして騒ぎにでもなったら店側にも悪いから店探しは諦めた。
『この辺終電待ちのサラリーマンとかも多いからねぇ。週末は混むんだ』
轟「お前が良ければ俺の取ったホテル来るか?」
『宿泊者以外入れたのバレたらまずくない?それなら私の家おいで、轟が良ければ』
轟「俺はいいけど、お前は良いのか?」
『ん?』
轟「男連れ込んでも大丈夫なのか?」
轟の性格的に他意は無いのは分かるが言い回しがなんかちょっとドキドキしてしまう。
『や、別に私未婚だし彼氏もいないし。逆にそういう言い方されると変に意識するから!』
照れくさくなったのを表情に出さないように訴えると轟が小さくフッ、と笑った。
轟「悪りぃ」
この人、こんな風に笑うんだな..。
雄英時代も笑った顔は見たこと無いわけじゃなかったけどこういう柔らかい笑みは初めて見たかも...。
....ていうか、今更だけど相変わらず顔面偏差値鬼だな。
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