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今日の授業が全て終わり、ミナは帰り支度を始める。
「ミナ、今日も帰るの?」
「うん!今日も生徒会なの。」
「まぁ、大変ですわね…」
「いいんだ、今回は私がちょっとミスしちゃって…それに今日頑張れば明日休みだし!」
「頑張れよ!」
「ありがとう、カガリさん。じゃあ私寮に帰るね」
3人に別れを告げ、学園の玄関まで降りると…
「よ!ミナ」
「きゃ!!」
生徒会書記である、ディアッカに肩に手を回される。
「ディアッカ先輩!びっくりさせないでください!」
「いいだろ?俺とミナの仲じゃねぇか」
ディアッカは初対面からこんな感じで話しかけてくる。
ボディタッチが多く、周りによく勘違いされるのでやめてほしい…
「ミナ今帰りか?じゃあ一緒に帰ろうぜ!」
「…わかりました。」
そう、従うしかない…
2人は学園と対面に建っている寮に向かう。
ちなみに寮は50階まであり、
生徒会長は50階すべて、副会長は49階全ての部屋が与えられる。
それ以外の生徒会は48階に住んでいる。
つまりミナも48階に住んでいる。
他の生徒は最低2人はルームメイトがいるのだが、ミナは生徒会である為1人部屋と優遇されているのだ。
「今週は生徒会の集まりもないし楽だったよなぁ」
「私はよく仕事で行ってますけど?」
「ん?お前のが仕事出来るかんなぁ、頼りやすいんだろ?」
そう言われても嬉しくはない。
「まぁイザークも今こっちにいないからな」
「え、イザーク先輩いないんですか?」
イザークは生徒会副会長である。
確かに今週一度も見かけていなかった。
「たしか母親の外交に付き添ってるって話だったか?」
「なるほど…」
(やっぱり…住む世界が違うな)
「まぁいなけりゃいないで静かでいいんだけどな!」
「そんなこと言ったら怒られますよ?」
「いないからいいんだよ!…っていうか、ミナは彼氏できたのか?」
「な…!!いきなりなんですか?!」
「年頃の女なんだし青春しなきゃだめだぜっ…と!」
「きゃ!」
ディアッカがスカートをめくってきたので急いで抑える。
「なんだ、見えねぇじゃん」
「や、やめてください!」
顔を赤らめながら怒ると、ミナは寮のエレベーターへと向かう。
「おい、待てよ!」
ミナは一般用のエレベーターに乗り込むとディアッカも乗ってくる。
寮のエレベーターは一般用と生徒会用があり、生徒会用は48階まで直通なのだ。
「…なんでこっちに乗ったんですか」
「いいんだよ、ミナと帰りたいんだよ」
そういうとまた肩に手を回してくる。
その様子を他の生徒がチラチラと見ていた。
こんなことになるなら生徒会用のに乗ればよかったと思うミナであった。
部屋に戻り時計を確認すると、時刻は4時。
まだ早いので課題を終わらせ、シャワーを浴びてから準備する。
「よし、夕食食べようかな?」
食堂は生徒会用に48階に用意されている。
会長、副会長は自室まで運ばれるらしいが…
部屋を出ると、同時に出てくる人物がいた。
「あ、ミナ!今から夕食ですか?」
「ニコル先輩!そうなんです。」
生徒会会計のニコルだった。
生徒会唯一の2年生である。
「よかったら一緒に食べませんか?」
「いいんですか?」
「もちろん!」
ニコルの誘いを受け、一緒に食堂に向かう。
今日のメニューはイタリアンらしい。
「わぁ!このパスタ僕大好物なんです!」
「私もです」
食事をテーブルに置き、ニコルの向かい側に座る。
「僕…ミナの隣で食べたいです…」
「え?!」
「…だめですか?」
上目遣いでこちらを見るニコル。
「…わかりました」
……従わなければならない。
隣に座るとご満悦な様子のニコル。
「そういえばミナってピアノやってたんでしたっけ?」
「えぇ、小さい時でしたけど」
両親の勧めで8歳までピアノをやっていた。
今はその感覚は全く覚えてはいないが…
「じゃあ今度一緒に弾きませんか!」
「連弾ですか?!でも私もうそんなに弾けませんよ…!」
「僕が教えますから!いいですよね?」
「…んん…わかりました…」
生徒会の皆さんはとっても強引である。
食事を済ませトレイを片付けると、ニコルは手を握ってくる。
「ニコル先輩?!」
「いいじゃないですか、誰も見てないし♪」
そのまま手をつないだ状態で部屋へと帰る。
ニコニコしながら歩く彼を見て不覚にも可愛いと思ってしまったミナなのであった。