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夕食を食べ終え、ミナは1人で海岸に来ていた。
なんとなく夜の海が見たくなったのだ。
昼間見た時と違い人も少なく、風や波の音だけが響く。
ミナは目を閉じ、その音に耳を傾けていた。
すると…
「散歩か?」
「…!!…うそ…」
ここにいないはずの……アスランが後ろに立っていた。
アスランは着ていた上着を脱ぎ、ミナにかける。
「夏とはいえ冷えるぞ」
「あ、ありがとうございます…でも、どうしてここに…?」
「気にするな」
「気になります」
「いいから戻るぞ」
アスランはミナの手を引く。
行き先は宿泊しているホテルだ。
「あの、アスランさん…もしかしてアスランさんもこちらに…」
「あぁ、部屋はとってある。」
それを聞き、宿泊先のホテルの情報は質問攻めされた時に教えていたことを思い出す。
でも、教えたのはアスランだけではなかったような…
そんなことを考えている間に、アスランは自分の部屋ではない場所に行こうとしていることに気づく。
「アスランさん!私の部屋こっちじゃ…」
「戻らなくてもいいだろ?今夜は俺の部屋で…」
「おい!!何をしている!!!」
「へ…?」
思わず変な声が出てしまった。
だって声の方を振りむいたら…
「貴様またミナに手を出すつもりか!!!」
「アスラン…抜け駆けはいけないぜ」
「ミナ、来ちゃいました!」
生徒会メンバーが勢揃いしていた。
「お前たち…!なんでここに…」
「今回の旅行男もいるっていうからさ、ミナのことは俺が守らなくっちゃな!」
「ミナが来るっていうんでつい♪」
「たまたまだ」
(たまたまって…イザーク先輩、それはいくらなんでも…)
「結局こうなるんだな…」
アスランは深いため息をつく。
「おーい!ミナー!」
「か、カガリさん!」
カガリはミナを見つけると、走って来る。
ミナも逃げるようにカガリに近づく。
カガリはミナの元へ行くと、ミナの額を指で突いた。
「お前どこ行ってたんだよ!探したんだぞ?」
「っ…ごめん」
額を抑えながらカガリに謝る。
「カガリ、久しぶりだな」
「アスラン!?それに生徒会連中も…なんでこんなところいるんだよ!!」
「ちょっとな」
その後ミナを探していたキラとラクスも合流し、生徒会メンバーがここにきていたことを知る。
(なんだか大変な旅行になりそうだな…)
ミナは心の中でため息をついた。
その後、ラクスの
『では明日からはここにいるみんなで遊びましょう♪』
の一言でなんともいえない雰囲気が流れたが、とりあえず今はそれぞれの部屋に戻っている。
「まさかみんな来ているとは…」
「大変だったな…ミナ?」
「楽しくなりそうでよかったですわ♪」
浮かれていたのはラクスだけで、ミナとカガリは2人で顔を合わせため息をついた。
「そういえば風呂がまだだったな。」
「そうでしたわね、入りましょうか!」
3人は支度をし、大浴場へと向かう。
ミナはこういった裸の付き合いが初めての為、少し緊張していた。
(2人ともスタイルいいしなぁ…)
そんなことを思っていても脱ぐものは脱がなくてはいけない。
脱衣所に入り、なんとか服を脱ぐ。
目の前には細身のカガリと出るところがしっかり出ているラクスがおり、なんだか気後れする。
「どうしたミナ、入るぞ?」
「あ…うん」
カガリに手を引かれ、浴室へと入る。
とりあえずまずは体を洗おうと、シャワーに手をかけると
「あの…ミナ、よろしければわたくしに体を洗わせてはいただけませんか?」
「えぇ!?いいよ、自分ででき…」
「ミナ、よろしいですか?」
「あ…はい…どうぞ…」
ラクスの後ろから黒いオーラを感じ、諦めて体を任せる。
ラクスは手に石鹸をつけてミナの体につける。
ラクスのしなやかな指が体に触れるたび、反応しそうになるのを我慢した。
アスランやイザークに毎日抱かれていたせいで少しミナは敏感になっていた。
「ミナの体は綺麗ですわね…」
「そ、そんなことないよ!ラクスの方が綺麗だよ…女性らしくて…」
「あら、ありがとうございます。でもわたくしはミナの体、好きですわ」
そう言うとラクスはミナの脇や、脇腹、背中を重点的に洗い始める。
「ひゃっ…!!ラクスさん、もう大丈夫だからぁ!!」
「ふふ…ミナは可愛いですわね♡」
「ちょ…ラクス!!!なにやってるんだ!!!」
今まで自分を洗っていて気づかなかったカガリは、勢いよく2人の間に入る。
「ミナが嫌がっているじゃないか!!」
「いいえ、わたくしちゃんと聞きましたもの。洗ってもよろしいですか?と。ミナはいいとおっしゃっていましたわ!」
(それは無理やりだよぉー…)
こんな光景をどこかでも見たなと、ミナは何度目かのため息をついた。
残りは自分で洗い、湯船に入る。
少し熱めのお湯が疲れを癒して行く。
言い合いを終えたラクスは今度は自分の体を洗っていた。
カガリは洗い終え、ミナの隣に座る。
「気持ちいいな…」
「そうね、たまには温泉もいいね」
「……よかったな」
「え?」
なぜか悲しそうな表情でいうカガリに疑問符を浮かべる。
「アスランだよ、来てくれて嬉しかったんだろう?」
「え!?なんでそうなるの!?」
「あいつ…相当心配だったんだろうな…」
「……そうかな?」
(カガリさん…何かいつもと違う…アスランさんのことやっぱり好きなのかな?そういえば海で何か言おうとしてたなぁ…)
「カガ……」
「お待たせしましたわ!」
ラクスが体を洗い終え、お湯に入る。
また聞けずじまいになってしまった。
そのまま3人で人がいないことをいいことに湯を掛け合ったり、泳いだりして遊んでいた。
が、一番最初に入ったミナがのぼせてしまい3人は大浴場を後にした。