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ミナは翌日から登校していた。
食事も喉を通るようになり、少しずつだが笑顔もみせるようになっていた。
そして今日は任されていた総会の資料を作るため、放課後は生徒会室で仕事をしていた。
アスランがいることから行きたくなかったが、頼まれた仕事はしっかりやらなければならない。
ミナはPCを開きカタカタと資料を作成していた。
…のだが、
「ミナ、そこ打ち間違えているぞ」
「え…あ、本当だ。ありがとうございます」
「ミナ、このデータも入れられるか?」
「はい、大丈夫です!」
生徒会室のテーブルの真ん中にはミナ、
ミナの左側にはイザーク、右側にはアスランが座っていた。
イザークは本を読みながら、誤字脱字を指摘する。
アスランは自分の仕事をしながら内容を確認し添削する。
(やりづらい…)
「あの…私1人でもできますから…」
「いや、どうせ最終的には俺が確認するんだ。
なら一緒にやった方が効率がいいだろ?」
「なんでそうなる!!貴様には貴様の仕事があるんだろ!?そっちをやれよ」
「だからやっているだろ?」
確かにアスランはPCを広げて作業している。
「貴様には専用の机があるだろうが!!なぜここにいる!!」
「いいじゃないか。ミナの隣でやりたいんだ」
「え…」
アスランはため息交じりで答える。
少し顔が赤くなるミナを見て、イザークが逆上する。
「お前こそなんでここにいるんだ。
今日は仕事ないだろ?用事がないなら出て行ってくれ」
「貴様ァ!!!」
「わかりました!!!」
「「…!!?」」
急に大きな声を出すミナに驚く2人。
「なら、私が部屋で作業します!」
「「それはだめだ!」」
だが2人に制止され、結局もとの並びに戻ることに…
(資料ができるまでの我慢だ…)
なるべく急いで作ろうと黙々と作業をするミナ。
なんでこうなったのだろう…
生徒会室に行くと、いつも通りアスランがいて、
でも何故かすぐあとにイザークも入ってきて…
そして今の状況である。
ディアッカと話して少し落ち着いていたとはいえ、今までのこともあり話しづらい。
ミナは気が重かった。
そんなミナの気も知らず、2人はミナを取られまいと火花を散らしていた。
アスランはイザークにばれないように、そっとミナの太ももに触れる。
「…!!」
びっくりしてアスランを見ると、しっ!と指を自分の唇に当てる。
何も言うことができず、仕方なく作業を再開する。
…が、アスランの手は止まらずだんだんと上に上がってくる。
そんな時、右側だけでもなく左側にも温もりを感じる。
「…っ…」
これは…イザークだった。
イザークに目線を送るが気にせず本を読み続けている。
両太ももを撫で回され、プルプル震えながら顔が真っ赤になるミナ。
そんな様子に気分を良くしたのか、2人の手は一気に上へ…
……そんな2人の手が触れる。
「貴様ァ!!!なにをしている!!!!」
「お前こそ!!ミナに触れるな!!!」
そしてまた言い合いが始まった。
ミナは解放されて安堵する。
「貴様はいつもそうだ!!!なにかといつも邪魔をしてェ!!」
「それはこっちの台詞だ。やることなすこと全て否定してきて…いい加減俺も怒るぞ!」
終わらない言い合いにミナはふぅ…とため息をつく。
だがそんな子供っぽい2人を見て、少し笑ってしまうのだった。