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絆ボイスのネタバレを含みますのでワンクッション
「全力で愛し、守ってみせるぜ?」
ああ、確かに彼はそう言った。
普段はそんな態度をおくびにも出さないのに、あの時だけちょっとだけ気取って、目の前で膝をついて、私の手を取って。流石、トロイア国の王子なだけはある。
あまりに突拍子もない展開に、一瞬固まりはしたけど、なんだか可笑しくて、つい吹き出した。
「おいおい、笑うのはないんじゃないの〜」
「だって、そんなのあんまり似合わないもん、ふふふっ」
「え〜別にいいだろ〜?オジサンだってたまにはカッコつけたいんだよ〜?」
「はいはい。まあでも嬉しいよ、よろしくね」
「へいへい、もちろん〜」
間延びした返事をして、ヘクトールはその場を後にした。
まあ多少驚きはしたが、彼が生前政治家であり、言動の本音と建前か見分けがつかないというのもあって、さほどあの言葉を気にしてはいなかった。
さっきまでは。
今日の敵は、大して苦戦するような相手でもなかった。確かに見た目は目玉が浮いてるようなものだから気味が悪いが、それでも、まあ最近は見慣れてきていた。
前線を張るサーヴァント達に指示を出す私と、それより1歩手前で後衛として控えているサーヴァント達が並んでいた。
敵の大技で戦況が少々混乱し、無意識のうちに少し前に出過ぎていたかもしれない。
一瞬、あの目玉と目が合ったのを覚えている。
まずい、と思ったのもつかの間、もうそいつの目からは鋭い光が放たれていた。
「えっ…」
目の前が一瞬にして白くなる。思わず、目を閉じて身構えた。体が衝撃波に押されたが抗えず、後ろに尻もちをついた。
しかし、思っていたような痛みが、いつまでも来ない。
恐る恐る、目を開ける。
「へ…ヘク、トール…?」
座り込んだ私の目の前に、槍にもたれるようして血まみれで膝立ちする彼が居た。
私の事を庇ったんだ。
「だ、大丈夫!?ごめんなさい、私のせいで…!!」
駆け寄って、なんとか回復魔術をかける。
「おうおう、ありがとうよ。まあ気にしなさんな、オジサンはオジサンのマスターを守っただけだ。」
「でも…!」
私がもっと気をつけていれば、こんなダメージを受けずに済んだのに…!私が、気をつけていれば…!!
自己嫌悪に陥りそうになる私の頭に、ポンと優しい手が乗った。
「おいおーい、そんな顔させたくてオジサンこんな事したんじゃないぜ?しっかり顔上げな、戦況が見れなきゃ指示も出せねえよっと。」
「…うん、ありがとう。」
「よっし、さあもうひと踏ん張りするかね〜!終わったらキッチリ休ませてくれよぉ、マスター!」
そう言ってヘクトールは、エネミーを引き付けてくれていたサーヴァント達に加勢しに走った。
私も立って、指示を出す。
顔を、まっすぐに上げて。
「全力で愛し、守ってみせるぜ?」
ああ、確かに彼はそう言った。
普段はそんな態度をおくびにも出さないのに、あの時だけちょっとだけ気取って、目の前で膝をついて、私の手を取って。流石、トロイア国の王子なだけはある。
あまりに突拍子もない展開に、一瞬固まりはしたけど、なんだか可笑しくて、つい吹き出した。
「おいおい、笑うのはないんじゃないの〜」
「だって、そんなのあんまり似合わないもん、ふふふっ」
「え〜別にいいだろ〜?オジサンだってたまにはカッコつけたいんだよ〜?」
「はいはい。まあでも嬉しいよ、よろしくね」
「へいへい、もちろん〜」
間延びした返事をして、ヘクトールはその場を後にした。
まあ多少驚きはしたが、彼が生前政治家であり、言動の本音と建前か見分けがつかないというのもあって、さほどあの言葉を気にしてはいなかった。
さっきまでは。
今日の敵は、大して苦戦するような相手でもなかった。確かに見た目は目玉が浮いてるようなものだから気味が悪いが、それでも、まあ最近は見慣れてきていた。
前線を張るサーヴァント達に指示を出す私と、それより1歩手前で後衛として控えているサーヴァント達が並んでいた。
敵の大技で戦況が少々混乱し、無意識のうちに少し前に出過ぎていたかもしれない。
一瞬、あの目玉と目が合ったのを覚えている。
まずい、と思ったのもつかの間、もうそいつの目からは鋭い光が放たれていた。
「えっ…」
目の前が一瞬にして白くなる。思わず、目を閉じて身構えた。体が衝撃波に押されたが抗えず、後ろに尻もちをついた。
しかし、思っていたような痛みが、いつまでも来ない。
恐る恐る、目を開ける。
「へ…ヘク、トール…?」
座り込んだ私の目の前に、槍にもたれるようして血まみれで膝立ちする彼が居た。
私の事を庇ったんだ。
「だ、大丈夫!?ごめんなさい、私のせいで…!!」
駆け寄って、なんとか回復魔術をかける。
「おうおう、ありがとうよ。まあ気にしなさんな、オジサンはオジサンのマスターを守っただけだ。」
「でも…!」
私がもっと気をつけていれば、こんなダメージを受けずに済んだのに…!私が、気をつけていれば…!!
自己嫌悪に陥りそうになる私の頭に、ポンと優しい手が乗った。
「おいおーい、そんな顔させたくてオジサンこんな事したんじゃないぜ?しっかり顔上げな、戦況が見れなきゃ指示も出せねえよっと。」
「…うん、ありがとう。」
「よっし、さあもうひと踏ん張りするかね〜!終わったらキッチリ休ませてくれよぉ、マスター!」
そう言ってヘクトールは、エネミーを引き付けてくれていたサーヴァント達に加勢しに走った。
私も立って、指示を出す。
顔を、まっすぐに上げて。