最終章「芽生え」
あなたの名前はなんですか?(夢小説機能)
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「へえ……そんなことがあったんだ」
いつも話しているはずのベランダが、なんだか変わって見えた。
……俺の百恵に対しての気持ちが変わったからなのかな。
なんだか、百恵が変わったあの日から、俺の気持ちは変わっていった気がする。
だからといって、今繰り広げられている恋愛相談に胸が痛まないわけではないけど。
諦めようとしてるわけじゃないし、好きじゃなくなったわけじゃない。
でも、変わっていくのが、なんとなく分かった。
「それで、勘右衛門。これ、どういう気持ちだと思う……?」
ずばり、それは恋だよ。間を持たせずに俺が笑って言うと、百恵は目を点にした。
こ、恋……?そんなばかな。
そう言いながらも、心当たりでもあるかのように、百恵は頬を赤くした。
「うん……おめでとう。
やっと見つけたんだよ。百恵は、百恵の王子様をさ」
「……ど、どうしたらいいの? 私と久々知は、ただの友達なのに」
「とりあえず、気持ちを伝えたらいいよ。
…………伝えなきゃきっと後悔するから、な?」
絶対成功するから、とは言えないけど。
「ふふっ……まあ、俺、お前のこと大好きだからさ、後悔なんてしてほしくないんだよ。
だからさ……諦めるなよ、絶対に」
一瞬、俺の宣言に驚いたかと思えば、百恵は元気よく、うん、と頷いた。
* * *
ベランダの窓を閉めて自室に戻ると、もう一時間ぐらい話し込んでいた。
……うん。これでいい。
決して妥協ではないけど、百恵が兵助を好きになった時点で、俺の答えは明白だった。
要は、百恵が幸せならぱ俺はどうでもいいんだ。
それに、兵助はいいやつだし。
……ああ、でも、本当。長かったなあ。
幼稚園、小学校、中学校、高校。十数年の長い恋だった。
そんな切り替えられることでもないかもしれないけど、俺も他に好きな子が出来たらいいな、と思う。
いつも話しているはずのベランダが、なんだか変わって見えた。
……俺の百恵に対しての気持ちが変わったからなのかな。
なんだか、百恵が変わったあの日から、俺の気持ちは変わっていった気がする。
だからといって、今繰り広げられている恋愛相談に胸が痛まないわけではないけど。
諦めようとしてるわけじゃないし、好きじゃなくなったわけじゃない。
でも、変わっていくのが、なんとなく分かった。
「それで、勘右衛門。これ、どういう気持ちだと思う……?」
ずばり、それは恋だよ。間を持たせずに俺が笑って言うと、百恵は目を点にした。
こ、恋……?そんなばかな。
そう言いながらも、心当たりでもあるかのように、百恵は頬を赤くした。
「うん……おめでとう。
やっと見つけたんだよ。百恵は、百恵の王子様をさ」
「……ど、どうしたらいいの? 私と久々知は、ただの友達なのに」
「とりあえず、気持ちを伝えたらいいよ。
…………伝えなきゃきっと後悔するから、な?」
絶対成功するから、とは言えないけど。
「ふふっ……まあ、俺、お前のこと大好きだからさ、後悔なんてしてほしくないんだよ。
だからさ……諦めるなよ、絶対に」
一瞬、俺の宣言に驚いたかと思えば、百恵は元気よく、うん、と頷いた。
* * *
ベランダの窓を閉めて自室に戻ると、もう一時間ぐらい話し込んでいた。
……うん。これでいい。
決して妥協ではないけど、百恵が兵助を好きになった時点で、俺の答えは明白だった。
要は、百恵が幸せならぱ俺はどうでもいいんだ。
それに、兵助はいいやつだし。
……ああ、でも、本当。長かったなあ。
幼稚園、小学校、中学校、高校。十数年の長い恋だった。
そんな切り替えられることでもないかもしれないけど、俺も他に好きな子が出来たらいいな、と思う。