第二章「正反対」
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「ただいま~」
家に帰るとお父さんもお母さんも、お兄ちゃんもいて、皆で食卓を囲んでいた。
どうやらいただきますの前だったらしい。
「おかえり、百恵」
お姫さまや少女漫画のヒロインは家族に恵まれないとか、そういう暗い事情になりがちだけど、
私の家庭は至って普通で暖かい家庭だ。
「ごめん、着替えてくる!」
急いで、螺旋階段を上がる。私の自室は二階だ。
焦って駆け足で階段を上がる私に、焦って転ぶんじゃないぞと心配する声が聞こえて思わず頬が綻ぶ。
相も変わらず、私の家は暖かい。
私がいつどんなことをしても、いつも批難されたことはなかった。
自室に入り、一番上のボタンに苦戦しつつなんとか着替え終わった私は、
Yシャツを持って洗濯箱に投げてから一階に急いで戻る。
ああ、いい匂い。今日はハンバーグだ。
特製でもなんでもない和風だれが、いい匂いをさらに増している。
そんなことを思いながら、私は私専用の席に座って、そして手を合わせた。
「いただきます!」
お兄ちゃんはハンバーグを切り分けて、お父さんはご飯、お母さんはお味噌汁、私はサラダをいの一番に食べた。
本当は、私もすぐにご飯にありつきたい。
でも、猫舌のせいで湯気が立ち上ったご飯は食べられない。
思わず一番にありついたときはお兄ちゃんが水を注いでくれてたけど、
やっぱりやけどはしたくないので、熱くないサラダを一番に食べるようになった。
それから、私は学校であったことをいろいろ話して、楽しく夕食を過ごした。