第二章「正反対」
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「あはは、面倒なやつに気に入られたなあ」
「本当だよ……はぁあ、危うく俺の平穏な日常が壊されるところだった」
ため息をついて、大きく肩を下げた久々知くんを見て、再びあの現場を思い出す。
……下手したらクラス全員から不審がられる、
というか変な扱いを受けるようになる可能性は少なからずあったんだよな。
「萩窪さん。本当、遮ってくれてありがとう。よかった……」
「い、いやいやいや。私は別に……っていうか、尾浜の作戦が強引すぎるのが悪いんだよ」
……私もちょっと気を遣いすぎなんじゃないかとは思っていたけど。
こんな作戦まで立てるほど私は行動力に富んでいないから、尾浜はやっぱり凄い。
「今まで兵助のそれに甘えてきた俺が言うのもなんだけど、やっぱり主張は大切だと思う。
だから……」
「俺たちとも友達になろうぜ! 俺と南と萩窪と尾浜でさ?
尾浜の言う通り、このまま自分の気持ちずっと押し殺してちゃ、いつか爆発するから。
その前に、俺たちに正直に言う練習しよう!」
まるで打ち合わせでもしていたかのように途中で南から阿佐ヶ谷に変わるから、
私たちが話していたときに話し合っていたのかと思ったら、そうではなかったらしく言い争いが始まったようだった。
……っていうか、私もさりげなく兵助くんと友達になることになってるな。
いいや、不思議とこう、話しているうちにあの不安な気持ちにならなくなってきたけど。
まあ、いいか。尾浜が気に入ったなら……それに、見ている限り、悪い人ではないし。
あの不安な気持ちは謎だけども、それももう無くなった。
つまり、久々知くんを避ける理由も無くなったってことなんだから。