恋、其れ即ち
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そして日中の話をしていると、三郎先輩のヘアピースの感触を思い出して、
なんとなく手をにぎにぎする。
あれは変装道具と思えないほどの完成度で、ふわふわで気持ちよかった。
多分三郎先輩もこだわりのパーツなんだろうなあ、と感じられるような出来栄えだった。
「……触ってみる? 僕の髪」
「へ……い、いいんですか……?」
「でも、ここじゃ目立つよね……ええっと」
※
そして、翌日。
「よし。ここなら、あんまり目立たないよ」
連れてこられたのはくのたまも入れる共通の校庭の隅の日陰で、確かにここならあまり目立たないだろう。
「す、すみません、私なんかのために。不破先輩の時間取っちゃって……」
「ううん。とんでもない、僕は君と話すのが楽しいんだ」
へ……不破先輩、なんて優しい方なんだろう。
私と話すのが楽しい……なんて、私はじめて言われた。
「僕は座ってるから、後ろから膝立ちして好きに触ってね」
「……は、はい」
恐る恐る、不破先輩の髪に手を伸ばす。
まげに手を出し入れしたり、頭の上あたりを撫でてみる。
ふ、ふわふわだ……。
やっぱり三郎先輩のヘアピースより不破先輩の地毛のほうがよりふわふわで心地いい。
「ん……こうしてると、頭撫でられてるみたいだね」
「す、すみません、あの、不快でしたら、もうやめます……」
「そ、そういう意味じゃなくて。その、落ち着くからもっとしてほしいなー、なんて……」
……あ、なんか、可愛い……っておもったけど、男の先輩には失礼に当たるよね。
うん。口に出さないようにしよう……。
「……あのさ」
意を決したように、こちらに振り返る不破先輩。
なんだか気迫に押されて、は、はい……と尻込みした返事をした。
「僕のことも、雷蔵先輩って呼んで?」
なんとなく手をにぎにぎする。
あれは変装道具と思えないほどの完成度で、ふわふわで気持ちよかった。
多分三郎先輩もこだわりのパーツなんだろうなあ、と感じられるような出来栄えだった。
「……触ってみる? 僕の髪」
「へ……い、いいんですか……?」
「でも、ここじゃ目立つよね……ええっと」
※
そして、翌日。
「よし。ここなら、あんまり目立たないよ」
連れてこられたのはくのたまも入れる共通の校庭の隅の日陰で、確かにここならあまり目立たないだろう。
「す、すみません、私なんかのために。不破先輩の時間取っちゃって……」
「ううん。とんでもない、僕は君と話すのが楽しいんだ」
へ……不破先輩、なんて優しい方なんだろう。
私と話すのが楽しい……なんて、私はじめて言われた。
「僕は座ってるから、後ろから膝立ちして好きに触ってね」
「……は、はい」
恐る恐る、不破先輩の髪に手を伸ばす。
まげに手を出し入れしたり、頭の上あたりを撫でてみる。
ふ、ふわふわだ……。
やっぱり三郎先輩のヘアピースより不破先輩の地毛のほうがよりふわふわで心地いい。
「ん……こうしてると、頭撫でられてるみたいだね」
「す、すみません、あの、不快でしたら、もうやめます……」
「そ、そういう意味じゃなくて。その、落ち着くからもっとしてほしいなー、なんて……」
……あ、なんか、可愛い……っておもったけど、男の先輩には失礼に当たるよね。
うん。口に出さないようにしよう……。
「……あのさ」
意を決したように、こちらに振り返る不破先輩。
なんだか気迫に押されて、は、はい……と尻込みした返事をした。
「僕のことも、雷蔵先輩って呼んで?」