恋、其れ即ち
あなたの名前はなんですか?(夢小説機能)
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忍術学園の敷地は広いため、くのたまは食堂や校庭には入ってもいいとされている。
けれども、くのいち教室の敷地には忍たまは立ち入り禁止である。
なぜなら主要な施設はこちらにはほとんどなく、本来ならこちらの敷地に入る必要はないからだ。
……それなら、なんで先輩はここにいるんだろう。
授業中、ふと外を見ると壁の側面に先輩が張り付いていた。
驚きすぎて声も出なかったけども、その混乱した頭でも、
それが不破先輩ではない――三郎、といったか、その先輩であろうことが分かった。
何が違うのか、なんでその先輩と断言出来るのかは私には分からない。
見た目だけなら完全にそれだ。でも、なんとなく不破先輩ではない気がするのだ。
……というかお二方は双子なのだから、不破先輩だと混乱を招きそうだな。
少々失礼かもしれないけれど、区別を付けるためにはしょうがないだろう。
私はそれぞれの先輩を、雷蔵先輩と三郎先輩と呼ぶことにした。
そして、授業が終わって皆それぞれ長屋や鍛錬に向かっていった。
外に張り付いたままの三郎先輩を見て動けないでいると、そのうち先輩は堂々と教室に侵入してきた。
こんにちは、と言うとあの微笑みでこんにちは、と返される。
「……ふう」
ただそれだけ音を発して、先輩はこちらに顔を向けつつ私の一つ前の席にあぐらをかいた。
……うわあ、所作の至るところまで雷蔵先輩そっくりだ。双子と会うのは初めてだけど、ここまでそっくりになるものなのか。
「……あの、な、なにしに来たんですか」
……三郎先輩。
……でいいんだよな。うん、いいはず。
あまりにもそっくりだから、自信がだんだんなくなってくる。
だから、最後に名前を呼ぶ声が多少疑問系になってしまったのはしょうがないと思う。
けれども、くのいち教室の敷地には忍たまは立ち入り禁止である。
なぜなら主要な施設はこちらにはほとんどなく、本来ならこちらの敷地に入る必要はないからだ。
……それなら、なんで先輩はここにいるんだろう。
授業中、ふと外を見ると壁の側面に先輩が張り付いていた。
驚きすぎて声も出なかったけども、その混乱した頭でも、
それが不破先輩ではない――三郎、といったか、その先輩であろうことが分かった。
何が違うのか、なんでその先輩と断言出来るのかは私には分からない。
見た目だけなら完全にそれだ。でも、なんとなく不破先輩ではない気がするのだ。
……というかお二方は双子なのだから、不破先輩だと混乱を招きそうだな。
少々失礼かもしれないけれど、区別を付けるためにはしょうがないだろう。
私はそれぞれの先輩を、雷蔵先輩と三郎先輩と呼ぶことにした。
そして、授業が終わって皆それぞれ長屋や鍛錬に向かっていった。
外に張り付いたままの三郎先輩を見て動けないでいると、そのうち先輩は堂々と教室に侵入してきた。
こんにちは、と言うとあの微笑みでこんにちは、と返される。
「……ふう」
ただそれだけ音を発して、先輩はこちらに顔を向けつつ私の一つ前の席にあぐらをかいた。
……うわあ、所作の至るところまで雷蔵先輩そっくりだ。双子と会うのは初めてだけど、ここまでそっくりになるものなのか。
「……あの、な、なにしに来たんですか」
……三郎先輩。
……でいいんだよな。うん、いいはず。
あまりにもそっくりだから、自信がだんだんなくなってくる。
だから、最後に名前を呼ぶ声が多少疑問系になってしまったのはしょうがないと思う。