大会編
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……三郎に呼び出しをくらって、急遽伊作先輩への作戦を変更すると言われた。
果たしてこれで正気に戻るのか……。
確かに、私は伊作先輩に色々とお世話になったけども……不安だ。
伊作先輩はこの大会での負傷者を見て保健委員会としての責務を思い出し、正気に戻ると予想していたけど第一回戦で正気に戻る様子がなかった。
作戦変更に至るのも納得できるけど、その作戦にあんまり乗り気になれないんだよなあ。
……でも、今のところ伊作先輩を正気に戻す案はないんだし、仕方ないか。
「僕の相手は君かい? ……よろしく頼むよ」
まあ勝つのは僕だけどね、と言わんばかりの清々しい笑顔に、私は苦笑しながら返事をした。
・
・
・
「四年生とは思えない強さだな」
そう言う伊作先輩は、まだまだ余裕そうに笑みを浮かべている。
さすがは六年生……鍛錬を怠っていたとはいえ、実力は先程の先輩よりも上だ。
……そろそろかな、そう思ったときだった。
辺りに舞う火薬の臭い、少し遅れて発せられる爆音。
騒ぐ観客席、誰もが試合から目を離し、伊作先輩も例外ではなかった。
これは作戦の一部であり、私の負担を減らすためであり、私への合図でもある。
全神経を集中させ、幻影を自分自身に重ねる。
この一瞬、私はどうしようもなく隙だらけになる。
だから注意が逸らされたその一瞬をついて、やらなければいけないんだ。
果たしてこれで正気に戻るのか……。
確かに、私は伊作先輩に色々とお世話になったけども……不安だ。
伊作先輩はこの大会での負傷者を見て保健委員会としての責務を思い出し、正気に戻ると予想していたけど第一回戦で正気に戻る様子がなかった。
作戦変更に至るのも納得できるけど、その作戦にあんまり乗り気になれないんだよなあ。
……でも、今のところ伊作先輩を正気に戻す案はないんだし、仕方ないか。
「僕の相手は君かい? ……よろしく頼むよ」
まあ勝つのは僕だけどね、と言わんばかりの清々しい笑顔に、私は苦笑しながら返事をした。
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「四年生とは思えない強さだな」
そう言う伊作先輩は、まだまだ余裕そうに笑みを浮かべている。
さすがは六年生……鍛錬を怠っていたとはいえ、実力は先程の先輩よりも上だ。
……そろそろかな、そう思ったときだった。
辺りに舞う火薬の臭い、少し遅れて発せられる爆音。
騒ぐ観客席、誰もが試合から目を離し、伊作先輩も例外ではなかった。
これは作戦の一部であり、私の負担を減らすためであり、私への合図でもある。
全神経を集中させ、幻影を自分自身に重ねる。
この一瞬、私はどうしようもなく隙だらけになる。
だから注意が逸らされたその一瞬をついて、やらなければいけないんだ。