首を傾げる天女様に、はっ、として見とれていたと言い訳をすると、
天女様は「もうっ!」と照れたように頬をふくらませていた。


……平成では女子高校生ぐらいだったのかな。
穴からでてきたところで、土を軽く払い自己紹介をする。


「こんにちは、私の名前は真島 伊織です。あなたの名前をお伺いしても?」

そう言ってにこりと笑うと私と天女様を引き剥がすように、
天女様の前に上級生が現れ天女様をどこかに連れて行ってしまった。

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「私は戦輪を使わせたら右に出るものはいない、優秀で美しい、この学園のアイドルの平滝夜叉丸!」
「違う、騙されるな編入生! 私こそが学園のアイドル、田村三木ヱ門だっ!」
「なにをっ……!?」


あぁ……天女様が現れても二人は相変わらずなのね。
苦笑しながらその様子を見ていると、同じく苦笑していた好青年が自己紹介を始めた。


「まぁ、あの二人は置いといて……俺の名前は浜守一郎!」
「うん、よろしく」

私が知らない人だけど……みんなと打ち解けてるってことは、最近出てきたキャラなのかな……?


「僕は斉藤タカ丸! 早速髪結させてもらうよ!」

タカ丸さんは目にも止まらない速さで私の髪を結った。
抗える訳もなく見事奇妙な髪型にされてしまい、その姿をみた浜くんは爆笑していた。


「うわっ」

唖然としている私の腕を引っ張ったのは綾部で、綾部は私が学園に慣れるまでの案内役という設定だ。
私は彼らに別れを告げて、綾部について行くことにした。