私はこれから〝真島 伊織〟として四年に編入し、天女様に擦り寄ることにした。
なぜ四年を選んだかと言うと、理由は主に三つある。


その一、四年はタカ丸さんのような未経験の人がよく編入してくる学年で、
編入生がそれほど珍しくないということ。

その二、体格的に自称出来る限界の学年が四年であったということ。

その三、唯一まともな上級生が四年にしか存在しないということ。


……ええっと、四年の編入祝いは穴に落ちるのが洗礼らしいから、また引っかかっらなきゃいけないよなぁ。
私は分かりずらい目印に向かって思い切り突っ走って、穴に落っこちる。


「おやまぁ……」

顔を覗かせた綾部の周りには、数々の上級生がいた。


……まさかの天女様と早速出会う展開か。


「手ぇ、握って?」

そう私に声をかけ、手をさし伸ばしたのは天女様だった。

初めて顔を見たけど……可愛い系の顔立ちだ。
……どこか懐かしい気がするけど、私にこんな知り合いいたっけか。