天女様を殺す理由は、天女様の存在で学園がめちゃくちゃになっているから。


だとすれば……忍たま達を正気に戻せば天女様を殺さずに済むはずだ。

しかし、忍たま達は天女様にベッタリらしいので、天女様は味方側につけた方がいいだろう。



天女様と友好的に接する方法か……。
そういえば、綾部がなんか言ってたな……。


『――もう関わらない方が良いですよ。
あの女、先輩方にくノ一が襲ってきたとかなんとか言ってるみたいですから』

裏付けとして、私は食堂で天女様を一目見ようと近付いたその瞬間、食満先輩に手裏剣をなげつけられた。


襲ってきたのが本当かどうか分からないけど、
くノ一に対していい印象を持っていないということは確かだ。


ということは、くノ一である私は彼女に近付くことさえできない。
だからといって低学年の忍たま達には荷が重いだろうし……。


ひなちゃんには殺しの約束をしてしまった手前、友好的な方法で……とかなんとか言い出しずらい。
そこで私は思いついた。

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学園長室にて……。


「……つまり、お前は天女を殺す気はないという訳じゃな?」
「はい。見たところ天女様に悪意はないように思われましたので、殺す必要はないという考えに至りました」


怒られることはないだろうけど、この部屋の空気は少し堅すぎて息が詰まる。