まず初めに着いたのは医務室で、乱太郎と青と緑の制服の三人がそこにいた。
……伊作先輩は留守のようだ。


久作に伊作先輩に変装してみてくださいと言われて変装したけど……上手くできてるのかな……。

そんな不安を消し去るように、顔を見るなり彼らは私に飛びついてきた。


「伊作先輩っ!」
まず初めに飛びついてきたのは乱太郎だった。

「……っ、何、してたんですか」

おそらく久作の同級生であると思われる彼は、控えめに私の袖を引っ張り、
あとの一人の三年生は、泣き腫らしたであろう赤い目を細めて笑った。


なんか感動の再会みたいになってるけど、そんなに伊作先輩は委員会をサボっているのか……。


「……ごめんだけど、私は伊作先輩じゃない。
天女打倒に任命された、くノ一教室五年の志摩千鶴だよ」

そう言いながら伊作先輩の仮面を外してくのたまの制服に早着替えすると、
驚いた一二年生はずっこけてしまった。


「も、もう。鉢屋先輩みたいな真似をしないでください!」
「あはは……ごめんごめん」

久作くんの同級生の子は先程の様子を見られて、久作にからかわれているみたいだ。

いやあ、ほんとごめん。