とりあえず、今日も食堂にやってきたんだけど……。


……な、なんだこの惨状は!?


食堂には天女様と思わしき女性を囲んで、デレデレしている上級生達がいた。


潮江先輩と食満先輩は一緒にいるのに喧嘩しないし、
立花先輩や伊作先輩はだらしなく頬を緩ませているし、
小平太先輩は変に大人しいし、長次先輩は普通に笑顔だし……。



……いや、まあ、ショックですよ。


…………でもそれ以上になんか面白そう!
お祭りごとが好きな私はどんな困難にも首を突っ込みたくなる。

そして私が天女様に一歩近寄ろうしたとき、ひゅっと耳が手裏剣を掠って私は山賊の時のことを思い出した。


「なんだ、貴様!」

私にいの一番に突っかかってきて、手裏剣を打ったのは食満先輩だった。


手裏剣は見事なまでに食堂の壁に突き刺さっている……。

……確か食満先輩って用具委員で修復とかしてたよね。
修復の大変さとか知ってるはずなのに、そこまでするなんて……。


ひなちゃんの言うように、彼らはたぶらかされているのだろうか……。