翌日目を覚ますと、私の火傷跡はだいぶ薄くなっていて、
新野先生によると明日にはもう完治するかもしれないという。


……マジで私人間じゃないな。
全身やけどなんて現代でも後遺症がつき物で、そのまま死んでしまう人だっているのに。


大人しくしているように言われたため、医務室にあった本を読んでいると医務室の戸が空いた。


「あっ、三郎。お見舞いに来てくれたの?」
「私だけじゃないぞ」


そういうと、三郎の後ろからぞろぞろと医務室に入ってきた。


……ここまで手厚くお見舞いされるなんてなぁ。


医務室にしょっちゅう運ばれていたときは、お前はまたかなんて呆れられたりもした。
……まあそういいながら個人個人でやって来てくれるので、なんだかんだ心配はされていたんだろうけど。


「……相変わらずの回復力だね、いくら千鶴ちゃんでも死んじゃうんじゃないかって三郎が泣いてたよ」
「おい、その話はやめろ」
「三郎が……!? その話詳しく聞かせて!」



話すなよ雷蔵、と慌てる三郎に対してどうしようかなぁ、余裕な表情を浮かべる雷蔵。
雷蔵にノっかる尾浜に竹谷。

その様子を真顔で見ていた兵助が冷静に言った。

「竹谷も尾浜も人のこと言えないだろ」