ナデシコ
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目を開けると、白い天井が目に入る。
横になったまま首を動かし、窓を見るとそよそよとカーテンが揺れていた。
私はどうしてここにいるんだろう。
あぁ、そうだ。友人とホウキで移動中に誤ってホウキから落ちてしまったんだ。あれは確か、ナイトレイヴンカレッジのマジフト大会を見にいくところだった。寮対抗のマジフト大会は一般開放されており、出店も出るほど大きな一大イベントだと聞いて楽しみにしていたのに。バカだなぁ私。
ゆっくりと体を起き上がらせると少し軋んだ。体は若干重たくはあるが、パッと見、怪我などはしていないようだ。寝ている間に治してもらったのかもしれないが。
ふぅ、と息を吐き出す。
なんだか、長い夢を見ていた様な気がする。そして何故か心にぽっかりと穴が空いた気分になった。
「? なんだろう…」
胸がきゅうっと締め付けられるが、手を当てて考えてみてもわからなかった。
首を傾げると、ふと、目の端にキラリと光るものが映る。窓辺に置いてあるテーブルの上にあったのはキラキラと光を放つ、鮮やかな海の色をした菱形のモチーフと白いパールがついたネックレスだった。
「綺麗…」
添えてあったメッセージカードには、
『名前さんへ』とだけ書いてある。
誰がプレゼントしてくれたのだろうか。既視感のあるそのネックレスを手に取り首につけると、なんだか不思議と愛おしい気持ちになったのだった。