ナデシコ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
彼女がアズールと、というよりは僕と契約を交わした日から、早数日。僕達は彼女に関しての情報収集をしていたのだが。
「おかしいですねぇ」
ふむ、とアズールは考え込んだ。
「どうしました?」
「いえ、名前さんの件ですが、彼女の名前がどこにも見当たらないんです」
死亡者リストに。
確かにそれはおかしい。彼女は誕生日や年齢は覚えていたようで、それによると僕らの1つ下の年齢のはずだ。その16年間の各国の死亡者リストを集めたが、そのリストには名前が載っていなかったらしい。
「オンボロ寮の監督生さんのように別の世界から来た可能性もあるか…」
「しかしその場合は調べようがないのでは?」
2人でうーん、と考え込んでいると、リストの確認作業に飽き、今まで黙っていたフロイドが脳天気な声を上げた。
「クリオネちゃん実は死んでねぇんじゃね?」
「「死んでない…?」」
ハッとした。彼女は自分が死んだという事実すらもわからないと言っていた。それならばもしかしたら。
「アズール。意識不明者のリストを取り急ぎ揃えます」
「任せましたよ、ジェイド」
「えっ、なになにマジなの?」
先程とは打って変わって目をキラキラさせ始めたフロイドの頭を撫でた。
「なんだよ、ジェイド〜」
「いえ、お手柄ですね」
「そーお?オレえらいー?」
ふふふ、と無邪気に笑う片割れを撫でながら彼女に想いを馳せた。幽体離脱。それならば彼女はまだ生きている。