ナデシコ
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「なんて、冗談です。さて、僕は授業がありますので、名前さんはその間、いつもの様に過ごして頂いて構いません」
では、行って参ります。
パタンと扉が閉まる音がした。
冗談。そっか、冗談か。びっくりした。そうだよね、ジェイドさんがまさか私のことを好きだなんて、そんなこと。心臓に悪い。本当にここ最近のジェイドさんは意地悪だ。まるで私の気持ちがバレているかのよう。敏いジェイドさんのことだ。バレているのかもしれないが揶揄うのだけは切実にやめてほしいと、心底思った。
「こんなんで私、あと5日もジェイドさんと一緒に過ごせるのかなぁ」
おそらく茹で蛸になっているであろう自分の顔を想像し、溜息を吐いた。先が思いやられるが、契約してしまったのだ。なんとかこの感情を抑えなければ。それにしても、ジェイドさんは綺麗な顔をしているなぁと先程近距離で見たジェイドさんの顔を思い出した。彼ならば、女の子がほっとかないだろうに、なぜ私に構うのだろうか。と考えてやめた。
そんなの面白いからに決まっている。学園内を彷徨いている間に聞いたリーチ兄弟の噂。私が知るジェイドさんとは似ても似つかない噂ばかりだったが、面白いことが好きだ、というのはきっと本当なんだろうな、と考えてジェイドさんが居なくなったベッドへ寝転んだ。
「まだジェイドさんの温もりがあるんだろうなぁ」
私は感じないけど。
ジェイドさんのことを想いながら目を閉じた。