ナデシコ
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気がついたらここにいて、ホウキを使わずとも浮遊し、壁もすり抜けられるようになっていた。自分の名前や年齢は覚えていたけれど、住んでいた場所や家族のこと等は何も覚えていなかった。察するに私は恐らく、死んでいるのだろう。だって普通の人間が壁をすり抜けられるなんてあり得ない。いや、ここでは有り得ないことも起きてしまうかもしれないが。
そんなこんなで私がここ、ナイトレイヴンカレッジに来たのはほんの数日前のこと。喋る絵画やゴーストがたくさん存在するこの学園では私のような存在も珍しくないはずなのだが、ここのゴースト達は白くてふわふわしている者が多く、男の人ばかりだった。私ははっきりと人型をしている為、見た目だけなら普通の人間と変わらない。それに加え女のゴースト。それが珍しいようだった。絵画には女の子もいるそうだが。
そんな珍しいゴーストが急に出現したと、生徒の間で話題になった。流石に何も覚えていないし、何故ここにいるかもわからない状態で生徒に囲まれた時はどうしようかと思ったが、騒ぎを聞きつけた自称優しい学園長がオンボロ寮に住み着くことを許可してくれた。
どうしようもない不安はあるが、死んでしまったものは仕方がないので、消えた記憶だけは取り戻したい。その為に私はここで過ごすことを決めた。
そして、私は彼と運命の出会いを果たすのだった。
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