バイト前にはあの店へ
名前変更
名前変更お話にて使用する、夢主(主人公)のお名前をお書きくださいませ。
【デフォルト名】
笹枝 立花(ささえだ りつ)
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安室 透は、喫茶店のポアロでバイトをしている人なのだが、それ以外に2つの顔を持つ男でもある。
そのもう一つの顔が、降谷 零。
主に潜入捜査をする公安警察。
そして公安での名が本名でもある。
そして最後の顔はバーボン。
公安警察の仕事で黒の組織に潜入しているのだが、その黒の組織での零の呼び名、コードネームがバーボンなのだ。
この事を知っている人物は少数であり、その少ない数の中の一人が立花だ。
「いらっしゃいませ」
ポアロに入ると、透は笑みを浮かべこちらに視線を向ける。
そして、入ってきたのが立花だと気づくと、カウンター席にどうぞと促され座る。
すると透は注文を聞くことなくハムサンドを作り、立花の前にハムサンドを置くと一緒に紅茶も置く。
今日も見た目は普通のハムサンド。
だが、食べるとやはり美味しくて笑みが溢れる。
立花がポアロに通うようになって半月経つが、毎朝来ていて頼むのはハムサンドと紅茶のため、注文を聞かずとも透はわかるまでになっていた。
「お仕事頑張ってくださいね」
「ありがとうございます。安室さんも無理はしないように頑張ってくださいね」
ハムサンドを食べ終わり、紅茶を飲みほし立ち上がり会計を済ませると、透が笑顔で立花にエールをおくる。
自分より透の方が3つの顔を持ち大変なことを知っているため、立花も透にエールをおくるとポアロを出た。
向かった先は近くのコンビニ。
ポアロで朝食を済ませたあとは、コンビニのバイトをするのがいつものことだ。
そんな立花がポアロに通うようになったのは、半月前に引っ越してきたことが切っ掛けだった。
立花は実家を出て初めての一人暮らし、そして働き先に選んだのが家から近いコンビニであり、朝の9時から夕方の5時まで働いていた。
元々朝に弱い立花は朝食をろくに食べずにバイトに向かう日々をおくっていたのだが、そんな状態で働けば元気もでなくて当然だ。
そのため、バイト終わりにコンビニで明日の朝食べる朝食を買うようになったのだが、つい眠さに負けてギリギリまで寝てしまい、結局食べずじまい。
そんなある日、偶然バイトに行く途中で見掛けた喫茶店がポアロだった。
バイト先であるコンビニと立花の家の真ん中にあるポアロは、朝食をとるには丁度いい場所だ。
そして店員の人も優しく、ポアロに通うようになってからはギリギリまで眠るなんてこともなくなり、朝食もとれるようになった。
こうして立花の毎日にポアロがかかせなくなったある日、透を偶然見掛け声をかけようとしたとき、綺麗な女性が現れたためつい隠れてしまうと、その女性は何故か透のことをバーボンと呼んでおり、不思議に思った立花は翌日ポアロに行くと、バーボンという言葉の意味を聞こうとする。
だが、バーボンという言葉を口にした瞬間透の表情が変わり、カウンターから出てくると鋭い視線を立花に向け、何故その名を知っていると尋ねられた。
その時の透はいつもの優しい透ではなく、冷たいその瞳に恐怖すら感じた。
「まさか、組織の人間か」
「私はただ、昨日安室さんをお見掛けして、その時に安室さんと一緒にいた女性がバーボンと呼んでいたので、その意味を聞こうとしただけで」
そこまで話すとどうやら納得してくれたらしく、先程まで張り積めていた空気が解ける。
だが、組織とは一体なんなのか、そのこととバーボンと呼ばれていたことは関係あるのか尋ねると、透はつい組織のことを口にしてしまったことを後悔したあと全てを話してくれた。
勿論この事は誰にも知られてはいけないため話さないことを約束をし、立花は今まで通り安室 透として接するように言われ頷き、今の日常に落ち着いている。
「お先に失礼します」
時間は夕方の5時。
バイトを終えて家へと帰る途中、ポアロの前を通ろうとしたとき透が出て来た。
気付いた透が今帰りですかと声をかけてきたためはいと頷くと、僕も今終わったのでおくりますよと言われたが、透もバイト終わりで疲れているだろうと思い遠慮する。
だが、遠慮しないでくださいと言いながら腕を掴まれると、あれよあれよという間に車に乗せられてしまう。
助手席に座る立花の隣では、正面を見て運転する透の横顔。
こうして二人きりになるのは、透の秘密を知ったとき以来だ。
あのときはお客もおらず、透と同じくポアロで働いている梓あずさも休みだったため二人きりだった。
こうしてじっと見ると、やはりかっこいい人だなと改めて思う。
女性に人気があるのも頷ける。
「どうかしましたか?」
「す、すみません。こうして二人きりだと緊張してしまって」
見ていたことに気付かれ慌てて誤魔化すように苦笑いを浮かべながら言うと、実は僕もなんですよと言われ、え、と声が漏れる。
沈黙する車内にエンジンオンが大きく聞こえ、鼓動の音なのかエンジンオンなのかわからない。
いつもポアロで顔を会わせているというのに、何故こんなに鼓動が高鳴るのか不思議だ。