8章 デート
名前変更
名前変更お話にて使用する、夢主(主人公)のお名前をお書きくださいませ。
【デフォルト名】
倉山 紅那(くらやま くれな)
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから日にちは過ぎ、気付けば安室さんとお出かけをする前日の夜。
ポアロでの仕事を終え、お風呂と夕食を済ませた私は部屋で明日着ていく洋服選びをしていた。
今日ポアロが終わった後、安室さんに、明日の朝10時に工藤邸に迎えに来ると言われた。
待たせるわけにはいかないから、今から服を決めておかなくてはと思ったけど、何を着たらいいかわからない。
今までは着る服が少なかったから選ぶなんてなかったけど、今は有希子さんから貰った洋服が沢山あるからこの中から選ぶとなると迷う。
デートというわけではないけど、イケメンさんの横を歩くのに変な格好はできない。
とは言っても、センスがない私は迷った結果、前に有希子さんに選んでもらった洋服に決めた。
沖矢さん、優作さん、歩美ちゃんにも褒めてもらえたから、これなら間違いない。
それに、沖矢さんに褒めてもらえたからやっぱり着たいと思ってしまう。
明日着ていく洋服も決まったところで、私はベッドに横になりスマホを手に取るとアラームのセットをする。
朝の10時だから起きられない心配はないけど、念には念を。
これで安心して眠れると思ったときスマホが鳴り、画面に表示されたのは安室さんの名前。
届いたメールを開くと、明日は夜にレストランを予約しているからドレスを持ってきてほしいという内容。
夜まで一緒とは思ってなくて、私は安室さんに返信したあと部屋を出て下へ降りていくと、お酒を飲んでいる沖矢さんの姿があった。
「倉山さん、まだ起きていらっしゃったんですね」
沖矢さんが飲んでいるのはバーボン。
アニメでもそのシーンは見たことがあるけど、実際にその姿を前にすると絵になりそうなくらい素敵で見惚れてしまう。
普通にしててもイケメンさんなのに、グラスを片手に傾ける仕草とかつい目がいってしまうけど、そもそも私が下へ降りてきた理由を思い出し伝える。
「明日なんですけど、夕食は外ですることになったのでお伝えしようと」
「そうですか、わかりました。ところで、明日のお相手はポアロの彼ですか?」
よくわかったなと思ったけど、夜まで一緒なら相手が大人の人だってわかるから大体予想はつくよね。
私が頷くと、沖矢さんは持っていたグラスを置き立ち上がると、私へと近づいてくる。
目の前まで来たところで顔をぐっと近付けられ「妬けてしまいますね」と口にされた。
沖矢さんが酔うイメージってなかったんだけど、かなりお酒を飲んでいたんだろうか。
でなければこんな台詞出てくるはずがない。
酔っているならと少しからかうように「妬きもちなんて私に妬いてくださるんですか?」と言ってみた。
こんなこと普段の私なら言えないけど、相手が酔っているなら少しくらいいいだろう。
こんなチャンスなかなかないだろうから。
「好きな女が他の男と出かけるんだ。妬くのは当然だろう」
「え……?」
まさかの返事に私は一瞬思考が停止し、理解した時には顔が真っ赤に染まる。
「はは、沖矢さん飲み過ぎですよ。お酒も程々にしないと――」
言いかけた途中で腕を掴まれ引っ張られると、私の体は沖矢さんへと更に近づく。
顔を上げると息遣いすらわかる距離に沖矢さんがいた。
近付く距離に唇が触れそうになったとき、私は沖矢さんの胸を両手で押して拒む。
キスは好きな人とするべきであり、酔っているときにするものではないから。
「私はお先に眠りますね。おやすみなさい」
逃げるように部屋に戻ると、私はベッドに仰向けで倒れるように横になる。
脳裏に先程のことが思い出され、お酒の香りがしたのを鮮明に思い出す。
心臓は壊れそうなくらい煩くて、寝たいのに眠れない。
明日は安室さんと出かけるのに、今私の頭の中は沖矢さんの事で一杯だ。
結局あまり寝れないまま、私は目を覚ました。
数時間しか睡眠がとれなかったせいで瞼が重く、顔を洗うと少しは目が覚めた。
昨日決めた洋服に着替えて準備は完璧。
先ずは朝食を二人分作っていると、沖矢さんが2階から降りてきて挨拶をする。
昨日のことが思い出されてまともに顔が見れない私と違い、沖矢さんは普段通りに朝食を済ませる。
やっぱり酔っていたから記憶がないんだろうか。
私ばかりが意識していても仕方ない。
昨日のことは夢だったと思い忘れよう。
食器を片付け終わりスマホで時間を確認すると朝の9時30分。
約束の時間まであと30分。
家の前に着いたらメールをくれることになってるけど、待たせないために5分前には外に出ておきたい。
「その洋服にされたんですね」
「はい。私センスがないので、有希子さんが選んでくださったこの洋服なら安心かなと」
本当は、沖矢さんが褒めてくれた洋服だからまた着たかったっていうのも理由なんだけど、それは言わないでおこう。
「彼にお見せするのは勿体無いですね」
まだお酒が残っているなんてことはないだろうし、この洋服がそんなに私に合っているということだろうか。
勿体無いとまで言われると何だか恥ずかしい。
「ありがとうございます。嬉しいですが何だか恥ずかしいですね」
頬を赤くする私に「まるでデートに行かれるみたいですね」といつもより低い声音で言われた言葉。
何だか怒っているように聞こえて視線を向けると、耳元に顔が近づけられ囁かれた言葉に私は更に顔を林檎のように真っ赤に染め「もう時間なので行きますね」と慌てて工藤邸を出た。
沖矢さんが私に囁いた言葉「恋人を前に他の男とデートですか」なんて嫉妬してるみたい。
演技の恋人なのに、まるで本当の恋人みたいに錯覚してしまう。
恥ずかしさのあまりに飛び出してきてしまったけど、スマホの画面を見ると時間はまだ9時45分。
少し早いけど、取り敢えず門の前で待っていると、数分もしないうちに安室さんの車が見えた。
「おはようございます。早く来たつもりだったんですがお待たせしてしまいましたかね」
「いえ、今家を出てきたばかりですから」
予定より早いが車に乗ると、最初の目的地へ向かう。
行き先が映画館だと聞いたときは、沖矢さんが言っていたデートという言葉が脳裏に浮かんだけど、これはあくまでお礼でありお出かけ、変に意識しないようにしなければ。
そんな事を考えていると不意に安室さんに声をかけられ隣を見る。
運転席に座る安室さんは前を見てるけど、横顔と運転するその姿だけで見惚れてしまいそうになるくらいイケメンさん。
「もしかして、僕と出かけるのが楽しみで早く家を出られたんですか?なんて、そうだったら嬉しいんですがね」
「あ、えっと……そんな感じです」
出かけ前の事など恥ずかしくて話せるはずもなく、そう応える私の頬は沖矢さんの言葉を思い出して熱くなる。
今日はお礼なんだからこんなこと考えてちゃいけないのに、安室さんの言葉一つに意識してしまう。
これはデートじゃないと自分に言い聞かせ続けている間に映画館に着くと、2時間の映画を二人で見た。
内容は恋愛物。
女性は警察官である友人に想いを寄せられていた。
だがそんなある日、あることが切っ掛けで女性は殺し屋と出会うことになり、その人にまで想いを寄せられてしまう。
最後は殺し屋と警察官が女性を取り合い、二人とも死んでしまうというラスト。
悲しいラストではあったけど内容は面白かった。
でも、安室さんは何故このチョイスにしたのか。
殺し屋と警察官の二人が、途中から私には安室さんと赤井さんにしか見えなかった。
「映画はどうでしたか?」
「はい、とても良かったです」
赤井さんと安室さんが一人の女性を巡って、とかないだろうけど、もし映画みたいに同じ人に想いを寄せたら二人はどうするんだろう。
映画ではお互いの撃った弾が心臓を貫き命を落とす結末だったけど、赤井さんと安室さんはFBIと公安だからそんなラストにはならないはず。
赤井さんならスッと身を引きそうなイメージだけど、安室さんは恋のライバルが赤井さんなら尚更引かない気がする。
なんて妄想を膨らましていると「そろそろお昼になりますからランチにしましょうか」と言われ、私は妄想世界から帰ってくる。
向かった先は近くにあったファミレス。
勿論私が頼むのは定番となっているドリア。
安室さんはパスタを頼みランチを済ませた。