蓋に意味はないと知る
名前変更
名前変更お話にて使用する、夢主(主人公)のお名前をお書きくださいませ。
【デフォルト名】
巫兎(みこと)
囚人番号:211
※囚人番号は固定となります。
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【おまけ】
それからというもの、解放されたリャンの想いは留まることを知らず、その被害はウパやチィーにまでやってきた。
「ウパ!今日も組手の相手をお願いできますか?」
「またですか……。猿門さんに頼んだらどうです?」
「今日は仕事があるようなので」
そんなヤル気に道溢れたリャンとは対照的に、ウパはゲッソリとしている。
それというのも、あれからリャンは毎日猿門やウパに組手の相手になってもらっているのだが、その時間が尋常ではないのだ。
鍛練の舎と呼ばれる5舎にいれば、体力などは普通の人よりはついている方なのだが、それはリャンも同じであり、体力があるからこそ、最近は限界まで付き合わされてしまう。
付き合わされる方からしたら断りたいのだが、リャンの熱意が強すぎて皆断ることができずにいる。
きっと猿門は逃げたに違いないが、自分もどうにかして逃げる手段はないかと考えていたそのとき、こちらへとチィーがやってきた。
「すみませんリャン、ボクはこれからサボテンに水をあげなくてはいけませんので、チィーに頼んでください!」
そう言いその場から慌てて離れていくウパを見て首を傾げるチィーだったが、その言葉の意味を知ったチィーにはすでに逃れる道など残ってはおらず、地獄絵図となったのは言うまでもない。
ちなみに、何故リャンがここまで鍛練を頑張るかというと、それは巫兎の一言がきっかけであり、ウパ達にとっては原因の言葉となった。
〈今日も鍛練?〉
〈はい!猿門さんから一本取れるようになりたいですから〉
〈そっか!一生懸命目標に向かって頑張るのって、素敵だなって尊敬しちゃうよ〉
そんな何気ない一言でさえ、恋をした男を動かすには十分だった。
それから数週間が過ぎた頃、限界を迎えたウパやチィー、猿門が、巫兎に泣きつきなんとかリャンの限度を超えた特訓は終わったようだ。
《完》