気付いたのはアナタだけ
名前変更
名前変更お話にて使用する、夢主(主人公)のお名前をお書きくださいませ。
【デフォルト名】
巫兎(みこと)
囚人番号:211
※囚人番号は固定となります。
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「そんなに驚かなくてもいいのに」
「いや、いきなりだったからつい……」
あまり怪しまれるような行動はとりたくないのだが、そんな巫兎の反応にハニーが、もしかしてと言葉を発し、巫兎の鼓動が大きく跳ね上がる。
「巫兎、お前まさか……」
鼓動はどんどん加速していき、こんなところでバレてしまうのだろうかと後悔してしまう。
こんなことなら、早く想いを伝えて性別の事も話すべきだったと今更ながら思う。
「お前……男もいけんだろ!!」
「……へ?」
予想外というより、考えていた事とは全く違い安堵するが、ここは安堵している場合ではないとハニーに否定をする。
どうやらハニーは巫兎の行動や発言などには違和感を覚えていたらしく、巫兎はトロワを狙っているという答えに行き着いたらしい。
少し当たっているだけに否定はできないが、流石に巫兎が女だということには気づいていないようだ。
「よかったなトロワ、男にまで好かれてよぉ」
「残念だけど、僕は男と恋をする趣味はないよ」
その一言で、巫兎は理解した。
トロワの瞳に映るのは、いつだって巫兎であり巫兎じゃないのだ。
その瞳が映すのは、男である巫兎であり、恋愛対象にすらならないのだと。
そして、そんな巫兎が想いを伝えたところで、男として見続けてきた巫兎をトロワが好きになることなど最初からあるはずがなかったのだ。
「バカみたい、私……」
小さな声で呟いた言葉は二人の耳には届かず、巫兎は一人後悔をする。
そんな巫兎が房の隅で座り込み顔を伏せていると、様子が可笑しい巫兎を気にした二人が声をかけるが返事はない。
「一体巫兎の奴どうしちまったんだ?」
理由もわからず心配するハニーに、トロワが僕に任せてと言うと、巫兎の隣へと座る。
「どうしたの?」
トロワの声が横から聞こえ、巫兎の体がピクッと揺れ反応する。
だが、巫兎は顔は伏せたまま返事をしない。
「巫兎、僕達に隠してることがあるんじゃない?」
その言葉に巫兎は、伏せていた顔をバッと上げ、激しく動揺しているのが見ていてわかる。
そんな巫兎に、トロワは笑みを浮かべると、口を巫兎の耳元へと近づけ、囁くように言う。
「巫兎が女性だってことをさ」
「っ!?」
何故トロワが知ってるのか、いつから気づいていたのか、巫兎の頭の中は全く追い付けずにいた。
そんな巫兎の気持ちがわかったのか、最初から気づいていたよというトロワに、巫兎は反応できない。
「気づかないと思ったかな?生憎僕は、男に恋をする趣味はないからね。僕が好きになったんだから、君は間違いなく女性だって確信してたよ」
「好きになった……?それってどういう」
トロワに尋ねようとする巫兎の唇は、トロワの柔らかな唇によって塞がれてしまった。
唇が離れると、これが答えだよと片目を閉じ、自分の唇に人差し指を当てるトロワの姿が瞳に映る。
そんな姿さえもかっこよくて、巫兎は熱を持つ自分の唇にそっと指で触れた。
「私も、トロワに伝えたいことがあたんだ」
そう、いつか伝えようと思って伝えられずにいた想いを、今なら言える気がした。
熱を持つ唇と同じくらい熱くなる胸の前でぐっと服を握り締め、巫兎は真っ直ぐにトロワを見て口を開く。
「私も、トロワのことがずっと好きだった!」
その声はハニーにも聞こえ、事情を知らないハニーはしばらくの間何が起きたのかわからず、頭の中が混乱していた。
そしてその後、トロワと巫兎が事情の説明をすると、ハニーは何かを納得したようだ。
「通りで巫兎のちょっとした仕草や言葉に違和感を感じたわけだ」
「ごめん、黙ってて」
「でもハニーくん、女性の前でその姿でいいの?」
そう、ハニーはずっと本性をさらけだしたままだ。
何時もなら、女性にたいして別人な正確になるというのに、巫兎が女性とわかった今もハニーは変わらない。
「いいんだよ、どうせもう知られてんだし」
「そうだね。それに、僕の彼女に手を出されても困るからね」
「ッ……彼女……」
嬉しいような恥ずかしいような気持ちに巫兎照れていると、何故かハニーとトロワの喧嘩が始まってしまう。
「もし俺が巫兎を奪ったとしても、簡単に取られるお前が悪いんだろーが」
「そうだね。だから僕は取られないように」
「きゃッ!?」
「こうしておくことにするよ」
巫兎の腕を掴むと、トロワは自分の腕の中に閉じ込めてしまう。
トロワの体温が巫兎の体を優しく包み込み、ずっとこのままでもいいかもなんて思ってしまう。
「あー、そうだな。そうしてりゃとられねーんじゃねぇか、イラつきすぎて」
「だよね!男の嫉妬なんてカッコ悪いからね。ね、ハニーくん」
「何で俺に言うんだよ!!」
「だって、一番彼女を取りそうなのは君だからね」
トロワの腕の中にいる巫兎にとって、何時もの二人の喧嘩は心地よく聞こえる。
こんなにも幸せでいいのだろうかと思ったのも束の間、翌日、巫兎の下着を新年大会の商品として欲しがったトロワだったが、キジは何で巫兎の下着なのかと首を傾げていた。
《完》