愛情たっぷりプレゼント
名前変更
名前変更お話にて使用する、夢主(主人公)のお名前をお書きくださいませ。
【デフォルト名】
巫兎(みこと)
囚人番号:211
※囚人番号は固定となります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何だ……?」
険しい表情を浮かべながら言うハジメに、巫兎さんからですよと星太郎が言う。
ハジメが点呼へ行った後、どうやら巫兎は星太郎と大和にも渡していたらしく、二人の手には巫兎から貰った物らしきプレゼントが握られている。
「僕は手袋をいただきましたよ!主任は何を頂いたんですか?」
星太郎に言われ、渋々置かれている包みをハジメは開けてみると、マフラーが入っていた。
「よかったですね、主任!」
星太郎は、冬になると手を赤くしていることがあるため手袋、大和は鍛練ばかりしているため汗を拭くタオル、ハジメは、いつも出勤時寒そうにしていたためマフラー。
いつも皆の事を気にかけている巫兎だからこそ気づくことであり、そんな巫兎だからこそ、囚人のことにも一生懸命になってしまうのだ。
「アイツ、戻ってきたら説教だな」
そう言うハジメの口許に少しの笑みが浮かんでいることに気づくと、星太郎と大和の口許にも笑みが浮かび、看守室は暖かな空気に包まれた。
一方その頃巫兎はというと、3舎看守室を訪れていた。
「キジさん、アハトさん、これどうぞ!」
「あら、なぁに?」
巫兎から差し出された包みを受け取り開けてみると、キジには欲しがっていた化粧水、アハトには欲しがっていたコスメが入っていた。
喜ぶ二人の笑みに巫兎まで笑みが溢れるが、巫兎はまだこれから向かわなくてはいけないところがあるため3舎を後にする。
そして、次に向かった先は4舎の看守室だ。
「巫兎ちゃんありがとう!とっても可愛いお洋服だね!僕気に入っちゃったよ」
「喜んでもらえてよかったです!」
4舎看守の双六 仁志には、フリルのついたロリータ服をプレゼントした巫兎だが、犬士郎はというと、隅で肩を震わせていた。
「こ、これは……!?」
「喜んでいただけましたか?」
顔を真っ赤に染める犬士郎の手には、看守長の写真が握られている。
何々、と覗く仁志だが、犬士郎は咳払いをし、なんでもないと言うと、そっと巫兎の耳元で、有り難く受け取らせていただくと耳打ちする。
そして次に巫兎が向かったのは、5舎の看守室なのだが、そこには一人の看守が見当たらない。
「ウキャッ!?俺が欲しかったやつじゃねぇか!!巫兎、サンキューな!」
「いえ、喜んでいただけたのならよかったです!ところで、猪里さんはどちらに?」
「さぁな、俺は今から探しにいくところだ。またアイツサボりやがって!!」
怒りを露にし、猿門が5舎看守である八戒 猪里を探しに行ってしまうと、巫兎も猪里を探しに向かうがなかなか見つからず、看守室に戻って待とうかと思ったその時、休憩室から猪里の声が聞こえてくる。
もしかしてと休憩室の扉を開けると、そこには競馬中継を聴く猪里の姿があった。
「猪里さん!」
「おわっ!?って、巫兎か、どうしたんだ?」
「どうしたんだ?じゃないです、猿門さんが探していましたよ」
猪里がサボるのはいつものことであり、猿門が探していたと伝えても猪里は全く気にしていない。
「もう、そんな猪里さんにはプレゼントあげませんよ?」
巫兎は片目を閉じ、チラリと猪里を見ると、どうやら巫兎の手にしている包みに猪里は気づいたようだ。
「まさかそれ……」
「はい、猪里さんへのクリスマスプレゼントです。ですが、サボっている猪里さんには必要ないですよね?」
意地悪言い方でその場から去ろうとすると、巫兎の手からプレゼントの包みが奪われてしまう。
「今日はこのまま看守室に戻るとすっか。んじゃ、これは貰ってくぜ~」
どうやら巫兎の作戦は成功したらしく、これで看守の皆にプレゼントを配り終えたわけだ。
だが、巫兎がプレゼントを渡した相手は、13房の囚人と各舎の看守達だけではない。
クリスマスイブの夜に他の舎の囚人達の枕元にもプレゼントを置いていたため、今頃点呼を取りに行った看守達は驚いていることに違いない。
だが、巫兎は叱られるのは覚悟の上で行動だ。
折角のクリスマス、サンタが囚人達にあげたならしょうがないことだと、巫兎は自分に言い訳をしながら13舎へと戻る。
「巫兎ちゃん、こんなところで何してんの?」
「あ、三鶴さん!」
13舎へと戻る途中、看守である一声 三鶴と出会いニコニコとしながら巫兎は近づく。
本当は、最初に渡そうと思っていた相手だったのだが、セキュリティールームにいるはずの三鶴の姿がなく、巫兎は先に看守長と他の皆に渡していた。
色々な舎に行く間で会うだろうとは思っていた巫兎だが、まさか最初に渡す相手が最後に渡す相手になるとは予想していなかった。
「どうぞ、三鶴さんへのクリスマスプレゼントです!愛情たっぷり込めましたから!では、私は13舎に戻りまーす」
巫兎は三鶴にプレゼントを渡すと、逃げるようにその場から去る。
そして三鶴が開けた包みの中からは、愛情たっぷりのおはぎが顔を出す。
おはぎが嫌いな三鶴の表情は、今まで誰もは見たことのないほど冷静であり固まっていたのだが、誰にも見られることのなかったその表情を巫兎は想像し、クスクスと笑みを漏らしながら13舎へと帰っていく。
《完》