きみの声で呼んでほしい
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瞬間、やよいの体は髭切の腕に抱き寄せられた。
慌てて墨がつかないようにと手を上げたやよいの耳元へと髭切はいくらかの熱のこもった声をかけた。
「やよい……」
穏やかな声が、名前を呼んでいた。
近い距離が目の前の彼の体温を、心拍を、呼吸を伝えてくる。
甘く、甘く、溶けるような響きに思わずやよいは声を上げかけた。
けれど、その声を止めるように髭切の指が1本唇へと添えられた。
「ねえ、どうだろう。僕の呼び声は力を持っていたかな?」
やよいはゆるく首を縦に振った。
髭切の満足そうな笑顔にまで胸が高鳴るのを感じる。
先程まで、本当にさっきまでは何も感じていなかったはずの距離が胸を高鳴らせる。
他の誰かに呼ばれてもこうはならないと思う。
けれど、君に呼ばれるならばそれは──甘い思いに「支配」される呪文になる。
完
慌てて墨がつかないようにと手を上げたやよいの耳元へと髭切はいくらかの熱のこもった声をかけた。
「やよい……」
穏やかな声が、名前を呼んでいた。
近い距離が目の前の彼の体温を、心拍を、呼吸を伝えてくる。
甘く、甘く、溶けるような響きに思わずやよいは声を上げかけた。
けれど、その声を止めるように髭切の指が1本唇へと添えられた。
「ねえ、どうだろう。僕の呼び声は力を持っていたかな?」
やよいはゆるく首を縦に振った。
髭切の満足そうな笑顔にまで胸が高鳴るのを感じる。
先程まで、本当にさっきまでは何も感じていなかったはずの距離が胸を高鳴らせる。
他の誰かに呼ばれてもこうはならないと思う。
けれど、君に呼ばれるならばそれは──甘い思いに「支配」される呪文になる。
完
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