雨の日の麻天狼
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「ねねね、おれっち聞きたいことがあったんだけどさ、九重正樹ってラップ出来ないってマ?男なのに?ヤバくね??」
「お、おい一二三!失礼だろ。男だからってごく稀にラップの出来ない人がいたって可笑しくないだろ。ほらあれ……ポケモンのレアキャラみたいで逆に凄いみたいな……」
「失礼だなちみたちはァ」
ソファーにどっかりと座り、ポテチをパリパリ食べる。うん、美味い。やっぱポテチはのりしおだね。
「こらこら。ポテトチップスを食べるときは食べカスを零さないように前に出てテーブルで食べなさいといつも言っているだろう?」
「あーい」
「なあ、ガチな感じ?」
目を爛々と光らせて身を乗り出して来た一二三の口にのりしおポテチを突っ込む。
「うん。まあ、出来ませんね。いやあれ難し過ぎでしょ。リリックとか浮かばんわ」
「ポテチんま。あ〜ね。まぢだったんだ」
「マジのレアキャラだったのか……」
「出来ないことは無いんだけど、とても下手なんだよね」
「うるへー!」
油っこい指を寂雷の服で拭う。
「あっ、コラ!君ね……」
「なるへそなるへそ〜。おれっちずっと謎だったんだよね。センセと九重正樹は一緒に住むほどの仲なのになんでチーム組まないんだろって。しかも九重正樹って今でも元TDDのメンバーと仲良くね?何それどんな関係よ?みたいな」
「おいおいお前な、そんな質問責めにしたら九重正樹さんだって困るだろ。他人の迷惑を考えろよな」
「いんや、別にそれは良いんだけどさ。うーん、何て説明したら良いんだ……?みんなとは今でもフツーに仲良いし……。メンバーとかでは無かったからトモダチかな、普通に考えて」
ウエットティッシュで油染みをごしごしとしていた寂雷が口を開いた。
「マスコットキャラだよ」
「「「はい?」」」
三人同時に同じ言葉を口にしてしまったじゃないか。
「九重正樹はTDDのマスコットキャラ的な存在だったんだ。ほら、ゆるキャラだろ?」
「なーる!」
「確かに」
「いやいやいや、どこに納得要素?オレのどこがゆるキャラよ?」
「やれやれ。何を言っているんだ。下のお口がゆる」
全てを言い終わる前に寂雷を見事ボコボコ。
「なんか飲む?昨日色々酒買っといたよ」
「おれっちビールぅ〜」
「あ、じゃあ俺も良いですか」
「おっけ!」
「私はミネラルウォーターをお願いしようかな」
「雨水でも飲んどけば?丁度いま降ってるし」
〆
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