第1の天使たち
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第1特殊部隊にある礼拝堂内に歌声が響いていた
声は2つ。
ノエルとアンジュである。
聖歌隊の歌姫たちは音程の確認と言うよりはただ楽しんでいると言う感覚に近い
「じゃぁノエル、冒頭部分もう1回ね。」
「はい。」
ノエルは一息吸うとまた歌い出す
「Amazing grace how sweet the sound
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind but now I see.」
「うん。前より全然良くなった。さすが、大隊長の娘ね。」
「そんなことないです。」
「ノエルはいつも謙遜するわね。」
「そう…ですか?」
彼女の父、レオナルドバーンズと約束とまでは行くのかどうか分からないが、お願いされたことはあった
〝あの子を殻から、出してあげて欲しい〟
最初は意味がわからなかった
確かに大隊長にベッタリな子とは思った
外に行くにも大隊長の隣から動かないし
大隊長が公務で外に出たら基本的に部屋から出ない
鎮魂の際は基本後方で待機 というような
どうも内気な箱入り娘
と言ってもいいくらいの子だった
周りの人達が親のコネで入ったに過ぎない
とボヤかれていた。
組手もしてもらったことないのに、大隊長から誘われるなんてなんであの子だけ。とボヤく者もいた
娘なんだし、別に普通なのではないのか。
聖職者なら無駄な嫉妬ほど醜いものは無いのに
心を清めなければ第1にいる意味などないのに
愚かな人達
だからなのか、大隊長は、自分の娘を預けられるシスターをずっと探していたらしい。
それを見つけるまで10年近くかかった
と彼は話していた。
まぁそりゃそうよ。大切に育ててきた娘を誰に預けるかなんて、
女は怖い
男の前ではいい顔してても裏だとそうもいかないこともある
1度ノエルがとあるシスターの裏の顔を見てしまったらしく
そのシスターの近くに行くのも億劫となっていることを知った大隊長が任せることを辞めた。
そこから数年かけ、任せられる人間を探していたようだ
私には今より3年ほど前に任せられた
2年かけて私がノエルを任せられるほどの人間か
観察をしていたらしい
ノエルを通じて彼とは距離を縮めた
おかげで今は…大切な人になったけども。
「そんなことより、浅草ではどうなの?」
「え…?!」
「気づいてないとでも?」
「お父様に…許して貰えないと思いますし、裏切っているように思えてしまって…でも…」
「自分の気持ちも裏切れないわね」
私もそうだから。
「アンジュさん?」
「いえ、なんでもないわ。」
「さて、今日はこのくらいにしましょうか」
「はい。」
ほんとに素直。
大隊長が育てればこうなるのが普通か
親のコネ?彼はしっかりと彼女の能力を見て
決めている。消防隊員にしたのは彼女が望んだから。
彼は、シスターとして彼女には消防隊に置くつもりだったけど
彼女が望んだから消防隊員として迎え入れられた
全くただの噂話
空想だけの残念な人達に悪く言われるなんてかわいそうな子
私がしっかりしないとね。
今日の報告
ノエル・バーンズについて
本日も問題なく、歌の確認を行いました
○○氏の結婚式での聖歌を私も含め、楽しみにしています。
P.S また、聖歌隊の選曲について確認しに行きますね
聖歌隊 アンジュ ミッシェル
ノエルの後ろで報告書を綴るアンジュ
「さて、これを大隊長に持っていかなくてはね。」
END