バーンズ親子が幸せになって欲しい
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第一特殊消防隊の少し奥の方に菜園があった
「お父様。」
「ノエルか。今日は太陽がよく出ているな。この分なら、数日中に実がなるだろうな」
「お父様の愛情が沢山込められてますからね」
「愛情か…そうかもしれないな」
白いフリルの着いた日傘をさしながらバーンズの後ろで静かに笑うノエル
そういえば昔……。
かれこれ15年ほど前に遡るか。
最寄りの店に花の種を買いに行った時…
「バーンズさん。いらっしゃい」
「お世話になってます」
「今日は何を?」
「…夏も近いから夏らしいものをね。」
「おや…この子は?」
「娘です」
「え…?!こんなに大きな子いたんですか?」
「まぁ…色々あって…。ノエル…。奥で花の種選んでくれるか?」
「…うん。」
まだ5歳ほどの幼い少女が店の奥へと行く
「彼女はね、養子として迎え入れたんだ」
「彼女の両親は…」
「焔ビトとなってね…施設や親戚の案もあったんだが、親戚は中華半島…。どうも父親が焔ビトとなったショックで私を父親と誤認したようでね…。しばらく口も聞けず、治療がてらうちで面倒を見てたら…養子という形になってしまったよ。ただ、彼女の父親はよく言うDVをする男だったようで、近所では有名だったそうだ。ノエルの腕も多少、青あざがあった。だが、私が触れても怖がりもしてなかった。」
「そうですか…」
「子どもはどんな親でも愛されたいと思うものなのだろう。だから私が…少しでも彼女へと愛情を注げたらいいと思っている。」
「バーンズさんならできますよ。だって、私たちを、この町を守ってくれてるんですから。」
「そう言って貰えると助かるよ。」
「お父様…!」
なにか花の種を持ってきた ノエルがバーンズを呼ぶ
「何を持ってきた?」
「ヒマワリ!」
「ヒマワリか。」
中央の洗礼教会にもヒマワリがいつも咲いているな
「じゃぁそれを貰っていくか。あと…朝顔も貰えるかな。」
「はい。朝顔ね…また、珍しいですねぇ。朝顔とは」
「緑のカーテンを見せてあげたくてね」
バーンズは静かに笑った
それから_
「お父様…これは?」
「緑のカーテン用のフェンスだ…。とりあえずノエル。種を植えるからおいで。」
「うん。」
「指で穴を開けて…種を入れる。土をかけて、水をまく。そうだ。」
この子が貰えなかった分の愛情をこの子に沢山与えなくてはな。
「やっているな。」
「オニャンゴか。」
「オニャンゴ中隊長こんにちは。」
「あぁ。こんにちは。バーンズと仲良くやっているようだな。」
「うん。」
オニャンゴの言葉に明るく答えバーンズの体の間にすっぽりとハマるようにして種まきをする
日除けのようだ
「あれ?水。」
「ほら、そこに蛇口があるから持てる量を入れてくるんだぞ」
「はーい」
バーンズの間から抜け、ゾウのジョウロを持ちながら歩いていく
「よくここまで話せるようになったな」
「あぁ…最初はどうなるかと思った。紙に字をかけるか?と言えば。」
«パパ»
と、私に向かって書いていた
なんの間違いかと思ったが、
一応、第6でも精密検査を受けると
頭を打った跡があったこと。また、強いストレスをおったことによる記憶障害と言われた。
解離性健忘…分類に分けるとすると、
系統的健忘…特定の人物、または、親などを忘れること。
限局性健忘…限定された期間に起きた出来事を思い出すことが出来ないという特徴が見られる。
と第6で言われた。
そのうち戻るかと思ったが
そんなことも無く
今に至る訳だが…
「で、養子のままでいいのか?バーンズ」
「あの子は愛情をまともに受けず育った…なら、私たちが彼女に与えられなかった分を与えればいいだけでは無いのか?」
「私も…か。」
「私にだけ押し付けようとするからな」
「父親はお前だろう?」
「そうだな…だが、ノエルからしたら第1は、皆…家族と言ってもいいものだと思っている。」
「たしかに…そうかもしれんな」
朝顔を植え終えると、少しノエルの顔に土に汚れていた。
「…ノエル。こっちを向きなさい」
「ん?」
バーンズの肩にかかっていたタオルで顔を拭く
「父親をやっておるな」
「からかっているのか」
「まさか。真面目にこんなことをできるのはお前くらいだよ。」
「…」
「お父様?」
「…ひまわりは、オニャンゴも手伝うそうだ」
「…!?言って…」
「手伝うそうだ。良かったな。ノエル。」
「中隊長手伝ってくれるの?」
ノエルを盾に手伝わせる口実を上手く作ることに成功したバーンズ。
こんな幼い子の期待のこもる目を裏切ることの出来ないオニャンゴは、しょうがなく手伝うことにした
「で、何をするんだ?」
「土に軽く穴を開けて、1センチ幅で3粒ほどひまわりの種を植え、土をかける。あとはみずをあげて…次の種を植えるなら20cmほど開けて置けば問題ない」
バーンズだけなら適当な事言えば逃げられるのだが
なにぶん、ノエルがいる
やはり逃げられないか…
聞こえないようにため息を吐き、ひまわりの種を植えた。
「これで夏には咲くだろうな。」
「ほぉ…」
「花を育てることで命の大切さ、尊さを知るはずだ」
……
「お父様…今年も綺麗ですね」
「あぁ。」
「お父様とお花育てると心が和みます」
「そうか…。」
「ひまわりも毎年綺麗で…」
「ノエルは…」
ひまわりに水をあげながら背中越しにノエルに話しかける。
「…?」
「ひまわりのような子だと思ってるよ」
「ひまわり?」
「みんなを…優しく照らす太陽な子だとね。」
「お父様…。」
「さて、水巻きも終わったし、あまり長く外にいては、日に焼ける」
「お父様が?」
「私がではなく、ノエルがだな。日焼け止めは塗ってないんだろう?」
「お父様。部屋の中にいても日焼け止めをするのは、女子の中では当たり前です。もう、してます。」
「私の知らぬ間にどんどん女性になっていくな。」
「え…?」
「いつか私の前から…いや、やめておくか」
「わたしはお父様とずっと一緒ですよ」
「それはありがたいが…自分の気持ちに素直に生きなさい。それが私の一番嬉しいことだから。」
お父様は…気づいてるのかもしれない…。
私と紅丸さんが……
END
「お父様。」
「ノエルか。今日は太陽がよく出ているな。この分なら、数日中に実がなるだろうな」
「お父様の愛情が沢山込められてますからね」
「愛情か…そうかもしれないな」
白いフリルの着いた日傘をさしながらバーンズの後ろで静かに笑うノエル
そういえば昔……。
かれこれ15年ほど前に遡るか。
最寄りの店に花の種を買いに行った時…
「バーンズさん。いらっしゃい」
「お世話になってます」
「今日は何を?」
「…夏も近いから夏らしいものをね。」
「おや…この子は?」
「娘です」
「え…?!こんなに大きな子いたんですか?」
「まぁ…色々あって…。ノエル…。奥で花の種選んでくれるか?」
「…うん。」
まだ5歳ほどの幼い少女が店の奥へと行く
「彼女はね、養子として迎え入れたんだ」
「彼女の両親は…」
「焔ビトとなってね…施設や親戚の案もあったんだが、親戚は中華半島…。どうも父親が焔ビトとなったショックで私を父親と誤認したようでね…。しばらく口も聞けず、治療がてらうちで面倒を見てたら…養子という形になってしまったよ。ただ、彼女の父親はよく言うDVをする男だったようで、近所では有名だったそうだ。ノエルの腕も多少、青あざがあった。だが、私が触れても怖がりもしてなかった。」
「そうですか…」
「子どもはどんな親でも愛されたいと思うものなのだろう。だから私が…少しでも彼女へと愛情を注げたらいいと思っている。」
「バーンズさんならできますよ。だって、私たちを、この町を守ってくれてるんですから。」
「そう言って貰えると助かるよ。」
「お父様…!」
なにか花の種を持ってきた ノエルがバーンズを呼ぶ
「何を持ってきた?」
「ヒマワリ!」
「ヒマワリか。」
中央の洗礼教会にもヒマワリがいつも咲いているな
「じゃぁそれを貰っていくか。あと…朝顔も貰えるかな。」
「はい。朝顔ね…また、珍しいですねぇ。朝顔とは」
「緑のカーテンを見せてあげたくてね」
バーンズは静かに笑った
それから_
「お父様…これは?」
「緑のカーテン用のフェンスだ…。とりあえずノエル。種を植えるからおいで。」
「うん。」
「指で穴を開けて…種を入れる。土をかけて、水をまく。そうだ。」
この子が貰えなかった分の愛情をこの子に沢山与えなくてはな。
「やっているな。」
「オニャンゴか。」
「オニャンゴ中隊長こんにちは。」
「あぁ。こんにちは。バーンズと仲良くやっているようだな。」
「うん。」
オニャンゴの言葉に明るく答えバーンズの体の間にすっぽりとハマるようにして種まきをする
日除けのようだ
「あれ?水。」
「ほら、そこに蛇口があるから持てる量を入れてくるんだぞ」
「はーい」
バーンズの間から抜け、ゾウのジョウロを持ちながら歩いていく
「よくここまで話せるようになったな」
「あぁ…最初はどうなるかと思った。紙に字をかけるか?と言えば。」
«パパ»
と、私に向かって書いていた
なんの間違いかと思ったが、
一応、第6でも精密検査を受けると
頭を打った跡があったこと。また、強いストレスをおったことによる記憶障害と言われた。
解離性健忘…分類に分けるとすると、
系統的健忘…特定の人物、または、親などを忘れること。
限局性健忘…限定された期間に起きた出来事を思い出すことが出来ないという特徴が見られる。
と第6で言われた。
そのうち戻るかと思ったが
そんなことも無く
今に至る訳だが…
「で、養子のままでいいのか?バーンズ」
「あの子は愛情をまともに受けず育った…なら、私たちが彼女に与えられなかった分を与えればいいだけでは無いのか?」
「私も…か。」
「私にだけ押し付けようとするからな」
「父親はお前だろう?」
「そうだな…だが、ノエルからしたら第1は、皆…家族と言ってもいいものだと思っている。」
「たしかに…そうかもしれんな」
朝顔を植え終えると、少しノエルの顔に土に汚れていた。
「…ノエル。こっちを向きなさい」
「ん?」
バーンズの肩にかかっていたタオルで顔を拭く
「父親をやっておるな」
「からかっているのか」
「まさか。真面目にこんなことをできるのはお前くらいだよ。」
「…」
「お父様?」
「…ひまわりは、オニャンゴも手伝うそうだ」
「…!?言って…」
「手伝うそうだ。良かったな。ノエル。」
「中隊長手伝ってくれるの?」
ノエルを盾に手伝わせる口実を上手く作ることに成功したバーンズ。
こんな幼い子の期待のこもる目を裏切ることの出来ないオニャンゴは、しょうがなく手伝うことにした
「で、何をするんだ?」
「土に軽く穴を開けて、1センチ幅で3粒ほどひまわりの種を植え、土をかける。あとはみずをあげて…次の種を植えるなら20cmほど開けて置けば問題ない」
バーンズだけなら適当な事言えば逃げられるのだが
なにぶん、ノエルがいる
やはり逃げられないか…
聞こえないようにため息を吐き、ひまわりの種を植えた。
「これで夏には咲くだろうな。」
「ほぉ…」
「花を育てることで命の大切さ、尊さを知るはずだ」
……
「お父様…今年も綺麗ですね」
「あぁ。」
「お父様とお花育てると心が和みます」
「そうか…。」
「ひまわりも毎年綺麗で…」
「ノエルは…」
ひまわりに水をあげながら背中越しにノエルに話しかける。
「…?」
「ひまわりのような子だと思ってるよ」
「ひまわり?」
「みんなを…優しく照らす太陽な子だとね。」
「お父様…。」
「さて、水巻きも終わったし、あまり長く外にいては、日に焼ける」
「お父様が?」
「私がではなく、ノエルがだな。日焼け止めは塗ってないんだろう?」
「お父様。部屋の中にいても日焼け止めをするのは、女子の中では当たり前です。もう、してます。」
「私の知らぬ間にどんどん女性になっていくな。」
「え…?」
「いつか私の前から…いや、やめておくか」
「わたしはお父様とずっと一緒ですよ」
「それはありがたいが…自分の気持ちに素直に生きなさい。それが私の一番嬉しいことだから。」
お父様は…気づいてるのかもしれない…。
私と紅丸さんが……
END