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神の封印

「アテナ…」
「リエルどうしたのです?」
「これからシジフォス達と進軍すると聞いたので少しお願いをと」
「お願い?」
「えぇ…私はこれより、別の邪神の討伐に向かいます…邪神ケール…あいつだけは私の手で…葬らねばなりませんので」
「邪神ケール…双子神の妹ですね……」
「えぇあの女神は…私の育てた双子たちを弄ぶためにカイロスを唆し、双子たちの運命を狂わせました……私が着いていながら、カイロスの小宇宙にも、ケールの小宇宙にも気づけず…あの子達の幸せな未来を守ることが出来なかった…ですからアテナ……」
「わかりました。リエル。どうぞ行ってください…。それからこれを……」
アテナの手から黄金の短剣を渡された
「黄金の短剣を?」
「えぇ…リエルなら大丈夫だと思いますので…」
それからアテナはリエルの胸の前に触れない程の感覚をあけ手をかざす
「少しだけ、私の血を送りました。いつもみんなを守ってくれてありがとう。もしもの時は私の血を使って封印してください」
「えぇ…それから、アテナ…うちのデフテロスからペガサスは面白いと言う言伝貰ってますよ」
「そう……テンマはカノン島に今いるのでしたね………リエル…」
「アテナ気にしないで……ブルーグラードの事は分かってるから…あの子たちだってわかって戦ってた。だから、あなたの采配に対して文句を言うつもりは無い……ただ、帰ってきて欲しかった……ただそれだけよ」

……
「あれ?アテナ様……リエルは?」
「こら、レグルス!リエル様だろ?全く誰に似たんだか……」
「リエルは…別の任務です…」
「別の?」
「双子神の妹ケールの討伐です」
神の討伐…
その言葉に黄金聖闘士2人は顔を見合せた
「アテナ様、リエル様はたったお1人で?」
「えぇ」
「でしたら、なぜ人員を」
「リエルはこれ以上の人員はさけないと…私の護衛に全ての戦力をと…なので、私の加護と黄金の短剣を渡しました」
「リエル……平常心装ってるけど、すごいボロボロだよ」
「レグルス……」
「だって…黄金聖闘士だって半分もいないだろ」
「そんなことを言うな…!アテナ様の迷惑になるだろ」
「いいのですよ?シジフォス…事実です…それにリエルはもっと多くの死をまじかで見てきました。我ら以上の死の感覚を」

………

冥界の奥地の森

「さっさと出てきなさい…ケール!」
「ウフフ…野蛮な人が来たわね……なぁに?私と遊ぼうって言うの?」
漆黒の冥衣を纏い黒い艶髪の女が出てくる
「私になんの用?聖闘士…あなたたちは今、ハーデス様との聖戦中で私になんのようなわけ?」
「しらばっくれるな!貴様の小宇宙が私の育てた双子に残っていた…カイロスの小宇宙と一緒にな!その後色々調査させてもらったよ…お陰でこの聖戦中の間に見つけることが出来た……カイロスを誑かし、双子達の未来を崩した邪神をな!」

「見つけたからって人間ごときが髪に勝てるとでも?あら…あなたアテナの加護をうけて若く見るわね…でも、ただの老体…恐るるに足らないわ!」

バコーンっと地面が割れる
リエルは軽く避けるとケールを睨みつける
「可愛げのない女…ひと思いに殺してあげるわ!」
魑魅魍魎のような人魂達がリエルに向かって来るがリエルもその程度で驚く程に衰えてはいない

「積尸気鬼蒼焔!!!……ねぇここは冥界よ?この鬼火は魂を火種にする……その技は私には効かないわ。それに私は肉体ごとここに来た……魂ではないのよ……あなたの双子神は我らが同胞がカタをつけた!お前も私がカタをつける!」

「お兄様達をよくも!人間ごときが!封印などと!私がお兄様達の封印を解くわ!」
「よく言うわね…双子神はアテナの護符で封じられているのよ?その護符すら剥がせない神をましてや、双子神…夢神…オネイロスよりも弱い貴様に剥せるわけがなかろう?」
リエルの緑の瞳がケールを捉える
「だから貴様も…私の可愛い子たちに手を出した罪!その身に受けよ!」
「ふざけるな!」
ケールの翼が勢いよく暴風を放つ
その勢いでリエルは後ろの岩山に突っ込んだ
「っく……ッ!」
「フフあなたじゃ私に叶わない…お兄様達は罠に嵌められただけ…そうよ!お兄様がそんな弱いわけないわ」
ポタポタとリエルから血が聖衣を伝う
「あらあら、あんな大口叩いておいてもうボロボロじゃない?あともう1回叩けば死ぬんじゃない?」

「バカを言うな…ここからだ!」
何?この感覚
なんであの女の小宇宙が膨れ上がっていくの?
「奏ろ……我が小宇宙!!」
旋律のようなリエルの小宇宙が膨れ上がっていき、暴風がリエルの体を包み込む
そして、身体が見てた頃には姿が少し変わっていた
否……リエルの纏っていた琴座の聖衣が新たに翼が生え、聖衣の形態も少し変わっている
「まさかそれは…神のみぞ纏うことが出来る神の衣だと?!」
「えぇ、貴女が私を攻撃した際、私から大量の血が流れた…アテナの血が入った私の血を浴びた聖衣は私の極限まで高めた小宇宙によって…神聖衣へと生まれ変わった…これで対等ね?いや、私の方が上かしら?」
「お黙り!私があなたのような人間ごときに負けるわけないでしょ!人間は人間同士共食いし合えばいいのよ!」
何を言ってるんだ?この邪神は


少し焦りのあった顔に不敵な笑みを漏らした

「さぁ……あなたに会う人を用意した……」


魂が集まりだし人型を形成していく
それは冥衣をきていた
嫌な予感しかしない
みえぼえのある冥衣
黄金聖衣のようなそんな形をしている

「さぁ目覚めなさい」

「まさかっ……!!クレスト………なんで?」
冷たい眼差しでリエルを見据えていた

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