妊娠
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H歴5年 色々あったラップバトルも中央区の企みも世にしれ、亀裂の入ったチームは和解へと話が進んだ。
そしてあの派手な挙式も終わり、数ヶ月がすぎた。
友人代表のスピーチは彼の親友、天国獄がしてくれた。
彼の交友関係は広いもので、山田三兄弟、ヨコハマのMTCの人たち、シブヤのポッセの3人、麻天狼の2人、ナゴヤとオオサカの6人参加していた
あのギスギスしていた飴村乱数がわざわざ2人の服を作るとは思わなかった。
「僕に任せてよ。お姉さんのウェディングドレス作るついでに寂雷のタキシード作るだけだし、その分、寂雷からがっぽり貰うよ!」
と言われ、いくら請求したのか怖くて聞けなかった。
「さすがに挙式用だから少しまけといたよ!お姉さん!」
と言われ彼の身に何があったのかは知らないが今まで見た笑顔より輝いて見えた。
寂雷さんの親族席の中には彼のご両親と他に衢さんという彼が育てていた人も混じっていた
彼は今、もう一度勉強をし直すからと、学校に通うため、アパート暮らしを始めている。
一緒に住もうと言ったが、
「さすがに新婚の邪魔はできません。」
と言われてしまった
「子供が巣立つ姿を見たようだよ」
と言うが、37歳ですよね?と内心思ってしまった。
そして現在
最近生理が来てないことを不審に思いながら3ヶ月目を迎えようとしていた
「ん……まさかね。」
最後に来たのは 7月…15日だったような
疎い記憶を辿り考える
だった気がするだけで違うかも…。
「汐音さん、おはよう。どうかしたのかい?」
「寂雷さんおはようございます。最近…生理が来てないなって…」
「まさか…。そういえば、産科の先生は…今日は休みだったから婦人科の八月一日さんだったね…。朝行ったら予約とそれから…」
「明日、休みなのでそれでも…」
「私は出来るだけ早くその答えが知りたいよ。」
「…え…はい。」
「あとは師長さんにも連絡しておくから、仕事の合間に時間になったら見に貰いに行ってね。」
「はい…」
半ば強引に決められ一緒に出勤する
私が病棟にあがり師長さんに話に行こうとした時には、師長さんは電話をしており、それは私の旦那からだったようで…
「汐音さん。神宮寺先生からお電話頂きました。14:30に見てもらえるそうです。チームと時間調整して言ってきてください」
「すみません…うちの旦那が強引に捩じ込んだみたいで」
「いいのよ。先生はいつもなんでもやってくれてるから…少しくらいはね。おめでただといいのだけど…。」
「気が早いですよ」
そんなたわいもない話をし、
チームリーダーとメンバーには14:30に、外来受診だということを伝え、抜ける間の勤務を誰に割り振りするかという申し送りをした
14:30
外来病棟の産科へと生き、八月一日先生と対面した
「お待ちしておりましたよ。」
綺麗な黒髪の女医。本来は婦人科の担当なのだが、産科の先生が休みの時と希望があれば産科の妊婦も見る。
妊婦の中には男の先生に見てもらうのはちょっとっと言う人も多くおり、産科の四月一日先生からは患者泥棒と言われてるらしい。
なんで彼は産科を選んだのか。
こうなる未来もわかっただろうに…。
他にも女医の産科の先生が1名いるが、今日は夜勤らしくまだ不在。臨時の八月一日先生なのだ。
「神宮寺さんは…いつ頃から生理が来てないのかしら?」
「最終月経が確か7月15日だったような気がしてそれから生理が全く」
「なるほど…神宮寺先生がすごくソワソワしながら早くと言われてね…」
「なんだかすみません」
「いいのよ。あのクールな彼があんなに取り乱してるの面白かったもの。で、一応、彼からもうあなたの情報は貰ってるの…打ったワクチンとか既往歴とか…既往歴はなかったけど…あってる?なんだか体重まで明確に書いてて…」
「あ〜、多分お風呂上がりに乗ってるんで記録残るんですよね。多分それです」
「妊娠検査薬をしたら陽性だったと聞いたのだけど。」
「はい、陽性でした。」
「分かりました。内診と超音波検索しますね。診察台にどうぞ。」
ズボンと下着を外す、
「腟内、見ていきます。それでは失礼しますね。」
ゴム手袋をはめた八月一日先生が腟内に指を入れながら中を確かめる
「腫れのようなものはありませんね。」
手袋を外し、腹の上にブランケットを乗せ、プライバシーには配慮する。
経膣超音波検査を行うため、
棒状の経膣プローブを膣内に挿入して、子宮・卵巣を診察する。
これで、胎嚢の状態・胎児の大きさまで調べられる
「あ、ご懐妊ですよ。神宮寺さん。」
「ほんとうですか?」
プローブを出し、汐音に着替えても大丈夫だと話す。
「あ、神宮寺先生…八月一日です。奥様の結果が出ましたので至急、産科外来にお願いします。」
ピッとピッチを切り汐音に向き合う
「7月15日が最終月経なら…予定日は来年の4月21日ね。で、今が、8週と1日ってとこかしらね。どこ病棟だったかしら?」
「5階の…急性期病棟です」
「あのいちばん忙しい?!」
「そうですね。」
「まぁ…師長さんには後で私からも伝えるし、あとはそうね。つわりが酷くなったり、お産が近づいたら、分かってはいるだろうけど、重いものを持ったり、身体に負荷がかかるようなことはダメよ。」
「神宮寺先生はタバコは吸わないのよね?神宮寺さんは?」
「私も吸いません。」
「お酒の方は?」
「たまに…寂雷さんのラップメンバーの…」
「あ〜、ホストの彼ね。あそこ高そうでね。」
「私1回も払ったことないんですけど、請求書すら見た事ないんですよ。」
「怖いわねぇ。」
「ですよね。」
「ってことはたまにホストクラブで飲んでたと。先生は?」
「彼にはお酒飲ませられません。」
「ん…まぁ…誘惑がないなら全然いいのよ。」
「先生。神宮寺先生がお見えです」
「わかったわ。通して。」
中へと入ってくる旦那。神宮寺寂雷
椅子をもうひとつ用意され、八月一日と向かい合う
「まずはご懐妊おめでとうございます。」
「やっぱり。良かった」
「一日中ソワソワされたらこっちも気になるから…それでね。神宮寺先生。先生は分かってるだろうけど、先生と奥さんとの身長差すごくあるじゃない?」
「えぇ…。胎児が大きすぎて骨盤を通らないかもしれないというものですか?」
「その可能性はあるわ。まだ、推定8週目だからなんとも言えないけど、帝王切開も念頭に置かないとねっていう話なんだけど…」
「その場合は私が執刀します…。」
「うん…それは言うと思ったわ。」
「後、検査は出来れば五月七日さんと、八月一日さんとでお願いできますか?最悪、私が…」
「それは構わないけど…四月一日先生また泣くわよ。今度は神宮寺先生に患者取られたって。」
「検査でも妻の…」
「わかったから…五月七日さんには伝えとく。基本は五月七日さんになると思うわ。先生もほかの仕事あるんだから、奥さんを困らせないように」
隣の妻の顔を見ると首を振ってる
「汐音さん。私は医者ですが、旦那です。」
「はい。存じ上げております」
「ですから、わかってる以上避けたいという気持ちはわかってくれますね。」
「それは。ただ…検査なんですよ?」
「それは分かっているよ。でもね?」
誰が他の男に妻の股を開いて腟内を見られて平気な旦那がいるか。
否。
「私、患者さんの…見た時だって感情は無ですよ。」
「見るのと触れるのとは違います。」
「あ〜、神宮寺さん」
「「はい。」」
「奥さんの方の…意外と頑固なのはお互いわかってる事だし。同性だって裸見られるの嫌なんだから。ましてや異性なんてね。分かるわ。あとね。神宮寺先生。医者はどうしても男性が多いんです。神宮寺先生みたいに言ってくる人も多くいます。ですがこれも仕事です。割り切れとは言いません。」
「でも、四月一日先生が担当している産婦さんもいますよね?」
「あの人が担当しているのは基本は経産婦さんたち。何度か先生が担当してるから顔なじみさんたちね。初産婦さんたちは私か、五月七日さんが担当することが主だから…最近は患者とられたって……。だからなのか少し暇だからって小児科に呼ばれて働いてるわ。五月七日先生が逆に忙しくてね。」
「それは…なんだかすみません」
「いいのよ。」
「母子手帳貰いに行ってね。あとは…4週間後、また検査しましょう。」
「はい。よろしくお願いします」