翌朝 ギリシャ とある神殿

「こんな所まで何をしに来た？貴鬼」
真っ白な袖の長い服装をした女が奥から出てくる
彼女は名前を複数持っているため、好きに呼べと言っている。
聖闘士達はリエルと呼び。
神殿に占いを聞きに来るものはノエル呼び、現シャーマンキング並びに、それに関わった人間は彼女をリンと呼ぶ。
「姉さんに会いに来ました」
「えぇそれは星が教えてくれたから来るのは分かっていたさ。アテナの聖闘士では無い私になにようかと言ってる。」
「この戦いの行く末を…」
「…戦いの行く末ね…。アテナは、パラスと間違いなく対峙する。そこで多くの命がまた失われるわ。アテナとパラスは双子座と同じ…避けられない運命。それから…」
「それから？」
「パラスの後ろにまた別の影が見えるわ。」
「別の神…最悪、三つ巴ね。」
「姉さんの占いでも分からないこともあるのですか」
「バカね。私の占いは神はおおまかにしか分からないの。神の傀儡の人間がそんなこと分かれば大変よ。」
『あの…姉さん』
「何？ヴァイオレット」
『姉さんは…霊感あるって本当なんですか？』
「えぇ…巫力はえっと…100万だったかしら…」
「巫力の桁が分からないのですが…」
「そうね…300くらいあれば霊を自由自在に扱えるわ。ちなみにハオ様は125万だった…あの時の私は65万…。貴鬼、あなたが逢いに来た時、私が記憶がなかったのは知ってるでしょ？別にね、アテナを恨んでるわけじゃないの。なぜ、こんなに尽くした私を簡単にきったのか。可哀想？余計なお世話よ。私は…彼らのように誇りを持ってた…。だけどね。記憶をなくしたからハオ様に会えたし…日本に私とハオ様の子供もいるのよ。」
「あの時の…ですか？」
「えぇ…もう16.17くらいにはなってるはずね。」
貴鬼がしばらく帰ってこなかった時の話だろうか
かれこれ数ヶ月姿を表さなかった。聖衣の修復師が不在だったが幸いなことは聖闘士も少なかった時期だったため、修復作業がなかったから良かったものの…
彼はあの時ずっと彼女のことしか頭になかったのは本当。
師をなくし…したってた姉のような師まで消えたとなるとその時の彼の心理状態は想像できる。

「会いに行かないのですか？」
「この姿では行けない。別の姿で会いに行ってる。ハオ様のためにも強くなって貰わないと困るから。私の特訓コースで泣き言なんて言わせない。」
姉の顔から母の顔になった。
私の知る姉さんの顔からは変わってしまった
いや、あの時あった時も別人のようだった…今はもうこれが姉さんなんだ。
「とりあえず私から言えることは、三つ巴になる…最後は神がなにかまでは分からない。でもあなた達は大丈夫そうね」
「姉さん？」
「そのままの意味よ。玄武には気をつけなさいと伝えておいて。あの子昔から無茶するから…これは忠告ではなく警告よ。」
『わかりました。』
「ヴァイオレット。」
『なんですか？』
「貴鬼をよろしくね。」
リエル姉さんは優しく笑った。

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数日後

『栄斗が光牙たちと動き出したみたい』
「私たちも、そろそろ動かなければいけない。」
『いまもまた、星座の輝が消えている消えそうな光をたすけなくちゃね！』

「そうだな…。 ヴァイオレット、お前に渡したい物がある」

『なに？』
手渡されたものは
獅子座レオの黄金聖衣の聖衣石
『なんで、僕に？』
「今は、黄金聖闘士が必要だ。それに、君は、黄金聖衣をまとえるくらいの資格がある！」
『貴鬼…。分かった。これをまとって戦うよ』
「ありがとう＿。」