光牙たちが戦っているころ

『何、貴鬼…。』
距離をとるようにこちらを見るヴァイオレット
「話をしたい。」
『別に話すことは…。』
「頼む。聞いてほしい…。」

部屋を出て行こうとした時ヴァイオレットを後ろから抱きしめた
『…。離してよ…。』

「嫌だ。私は、君を傷付けた。 私の気持ちを今から言う。好きだ。いや、愛してるだけど、君を守りたい。」

愛してる？
貴鬼が私を愛してるの？

その言葉に涙がでた

「ヴァイオレット？何故、泣く」

さっきよりやさしく抱きしめる

『貴鬼、の言葉がうれしかった。ボクも好きだよ。でも、姉さんの方が好きだったんじゃ』


「姉さんは憧れだ！ヴァイオレットもそうだろう？！」

クスッと笑ったヴァイオレットは静かにそうだね。
っと返した

「よかった。聖闘士だからな今のうちに言っておこうと思って…。」

『でも、何でこんな時に？』

「いや、何をいっていいか分かんなくなって
　 私は、焦ったようだ」
口元を隠しながらヴァイオレットに笑いかける
『貴鬼らしい』
「こっち向いてくれないか？」
『何？』
影が重なった
時間が止まったように感じた

「～！おーい！貴鬼！！」

「来たようだな」
『行こ！』

二人の笑顔は一番輝いていた


その日の夜

「ヴァイオレット、ご飯作ってくれ」

『はい、はい 』

いきなり貴鬼が抱きつきながら言った

本当に、あの後から

貴鬼がめちゃくちゃというか

前よりというか

甘え方が異常にあってきたような気がする

まぁそんなところもいいとおもうんだけど



「でも、ヴァイオレットを食べるのもいいかもな」
こんな発言をするからあぶない

何をするか分からない

チュっとリップ音を響かせるように

音を鳴らす

カァァァァァっと赤くなるのを感じた

「赤くなる所もかわいいな」

かわいすぎて困るんだヴァイオレット



……

「あら…」
「どうかしたか？リン。」
「ハオ様…いえ、うちの弟子達も幸せを掴んだようです」
「それは星の知らせかい？」
「そのようですね。でもハオ様のお力に比べたら全然ですよ。」
「そんなことないよ。君の力は本当にすごいよ。誰にも渡したくないくらい」
タブレット越しに仲睦まじく会話をした
彼はG.S-グレートスピリット-というシャーマンキングのみが入れるコミューン内で生活をしている
2000年彼は14という若さで神となった
それを手助けしたのが彼女

本来なら彼女はほかの神に加担し、間違えれば地上を滅ぼすまで行くような神に力を貸したということで死罪になるところだったがアテナがそれを望まず、今はギリシャで巫女を続けながら最後の生を全うしていた

「早くそちらに行きたいです」
「君の残りの生は、高々残り60年くらいだよ。君からしたら一瞬だろ…大丈夫…夢の中でも、これでもいくらでも会えるから寂しがらないで。なんとしてでも戦いに勝つためにも君の力が必要なんだ」

「分かっております。ハオ様のために全力を尽くさせていただきます」