玄武が少し頭を冷やしてくるといい、どこかに消えたあと周りを確認してから手を体の正面に突き出しながら目を閉じた 




あの世のものたちよ。
我の声が聞こえるのなら聞け、答えよ。
そしてこの世に戻って来い



軽く周りには聞こえないように呟く

命ずる

アリエスのムウをこの世に戻せ！

デステニーワープ！





そう言い放つと複数の霊魂が集まり、人の形を生していく

【？なんです？ ヴァイオレットいきなり呼び出して】

『ごめんなさい。ムウ様少しお話がしたくて』
【可愛い弟子の頼みですからいいですよ】

『ありがとうございます。ムウ様』

【しかし。私は貴鬼や君のように成長し
　聖衣をまとっているを見れてうれしいですよ】

『あの。ムウ様。玄武がペガサスたちの聖衣をみて全然なっていない。聖衣に頼りすぎだといっていましたボクには意味は分かりますが、あの子たちには』

【心配はいりません。若き星聖闘士たちはこの程度では折れないですよ？玄武の言語をしっかりみてさっきみたいに言い過ぎるようなことがあればとめることいいですね？】

『はい。ムウ様』

【あと、貴鬼と仲良く。新しい弟子羅喜にはあまりばれないようにやるんですよ？】

カァァっと顔が赤くなり口元を手で隠した

【それでは。何かあったらまた呼んでください。可愛い弟子の頼みなら。すぐ来ますよ。一様師匠なのでね……それから、リエル様にもあまりご迷惑にならないように。特に貴鬼に言っておいてください】

そういい終えるとムウさまは消えていった




一方、叱責された蒼摩たち。
「あんなに叱責されるなんて……」
　ユナは少し落ち込んだようにいう
「気にすんなよ。どーせ虫の居所がわるかったんだろ。玄武のやつえらそうに……」
　玄武が意地でも悪いんだと言い聞かせている光牙
「そんなこと言うもんじゃないよ」
「天秤座の玄武といえば、黄金聖闘士の中でも一騎当千の力を持つ実力者だ。あの人には、ぼくらにはわからない何かが見えてるんだよ」
「だからって、あんな言い方はないだろ」
俺は悪くないと言い張るように言う。
「やれやれ、アテナの聖闘士ってのは厳しいねえ」
我関せずといった顔で昴がいう
「バカモン！鋼鉄聖闘士だって厳しいのだ！」
と抱え込んで頭ぐりぐりとゲンコツが飛んでくる
「そうだぞ。レッツ・トレーニング！」
那智もそうだ！と参戦
「おれたちはなにをすればいいんだあ……」
「何をするって、玄武が何を言おうが、俺たちは俺たちのなすべきことをするだけさ」
「闘うんだ。アテナの聖闘士として」

そんな外を眺めながら、執務室の玄武と、檄。
「玄武様、少々、若者の厳しすぎでは……奴等もなかなか頑張っておりますぞ……」
と頭を掻きつつ進言する檄。
「わかっている」
と、玄武の返答が意外だったらしい檄。
「だが、甘やかしてもためにはなるまい。
　俺も奴等の力は認めている。しかし、彼らが持つ問題には彼ら自身がしっかりと向き合わなければ真の成長は望めない。彼らならば、いつかたどり着くかも知れない。全ての聖闘士が目指す、究極の領域に」

窓を見ながらふと、檄を見た
「檄、よい若者たちを育てたな」
「はっ、恐れ入ります」
「だが今は、この状況をどうみるべきかだ。パライストラに集結した大戦力。しかし、十倍はさすがに集中しすぎだろう……どう思う？」
「 ヴァイオレット、少しやばいかもな」
『なんとかなるだろ、黄金聖闘士が二人もいるんだ』
「まぁそうだがな」
『何があっても死なないでよ』
「お前の治癒能力があるから心配ない」
『貴鬼に勘違いされるからやめてよね』
「分かっている。でも、もしものときは…」
『分かっているよ。玄武』
＿
＿＿
「栄斗！？」
「パラサイトの偵察兵を捕らえて尋問した」
「で、結論は？」
「これは罠だ」
「奴等は各地でわざと負け、聖闘士に人々を救出させた。そうすれば我々が避難民を引き連れてここパライストラに集結すると予測して」
「やはりな。我々は敵の策略にまんまと乗せられていたわけか……」
＿
＿＿

「二級パラサイト、エーギルの名において命じる。
　進軍を開始せよ！」