2日目
夢小説設定
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15:00
食料を探しに海が見える丘まで来ていた。
「ん~。こっちは山菜という山菜がないな」
「あった。」
「え?」
「ホタルブクロだよ。花や若い芽なら茹でたら食べられるんだよ。」
「ほんと、植物のことなら、何でも知ってるね。」
「なんでもじゃないよ。あぁ、ほら、ヒメジョオンがあったよ。」
これ、田舎でよく見る雑草のような花やんけっとツッコミを入れ、まぁ、食べようと思えば食べられるかっと勝手に納得する。
「頑張って取ろうか。」
…
「そうだね。」
「結構とれたね。花が多いけど。あちょっと待って?」
籠を持って精市のほうを振り返るとホタルブクロを一輪手に取り、耳にかける。
「花がいっぱいだとやってみたくなるよね。」
「ぁ…。」
言葉は出なくなるし、顔が熱くなる。
「あ、いやだった?」
「違っ…そうじゃなくて…勘違いしちゃうから…。」
何とか出し切った言葉で言い訳をする。
好きだからやってるのになんて、流石に言えなかった幸村であった。
15:30
作業小屋
「今日は暑いけど、大丈夫かい?」
「大丈夫かな…でも、バテ気味な感じはある。こんなに日差しにさらされることもなかなかないし。」
「そうか。慣れない生活にこの気候だからね。つらい作業があれば俺たちに任せて、できるだけ体調には気を付けるんだよ?」
「精市、私は精市に作業を押し付けるようなマネじゃないよ?」
「わかったよ。一緒にやろうね。」
16:00
海辺
「薪拾い?」
「そう。その辺の小さな薪から拾ってくれるかい?」
「わかった。」
…
「凛、そろそろ休憩しよう。」
黙々と作業をしていて時間など忘れていた。
「結構長いこと頑張ったね。疲れてない?」
「大丈夫だけど…それより、結構大きい薪持ってるね。」
「うん、でもこのままじゃ流石に使えないから、真田に割ってもらおうと思ってる。」
「ふ~ん。」
真田弦一郎とはそりが合わない。
精市の隣にいつもいる。テニスを無敗で勝ち続けるために鉄の掟を作り、負ければ、鉄拳。鉄拳などしたところで強くなるわけでもない。だから、そりが合わない。私がずっとそばにいたいのにっとわがままを思ってしまう。薪だって割れたら…。
「薪割りしたいとか思ってた?あれ、やると薪飛んでくるし力仕事だから、危ないよ。だから、俺たちは、薪を集めることだけかんがえよ?」
「うん…。」
「じゃ、そろそろ再開しようか。」
「うん。」
…
「よし、終わった。」
「うん。じゃあこのまま合宿所まで運ぼうか。」
「そうだね。」
16:30
食堂
夕飯の仕込みのため、ルドルフの観月と一緒に魚をさばく。
「こなれてますね。」
「よく、やってるんで。」
「できる人がいて助かります。」
「あとは…。火にかけて…。」
これを全員分やるのだから結構時間もいる。
「あ、凛~。」
「ブンちゃん?」
「ストップウォッチとか持ってきてるよな?貸してくれねぇか?」
「そこの椅子にカバンがあるから勝手にとっていっていいよ。」
「助かる!」
「立海の方々は忙しそうですね。」
「暇さえあればずっとトレーニングしてるから、私は体が壊れないかのほうが心配ですけど…。」
17:00頃
「僕はミーティングのほうに顔を出してきますので、少しの間よろしくお願いしますね。」
「はーい」
と短く返事をし、魚をまた火に炙った。
18:00頃食事をし、
19:00まで食器洗いの時間がかかった。
「お疲れ様。俺も手伝えばよかったね。」
「でも、私の仕事だから…。」
「食器を戻すのだけでも手伝うね。」
流石にこれ以上仕事をさせたくないと思った幸村は、食器を棚に戻していく。
「ありがと。早く終わったよ。」
「いいんだよ。君の役に立てるなら。」
広間のほうへ歩いていると、ほかの3強、
真田弦一郎・柳蓮二が現れた。
「どうしたんだい?」
「体調はどうかと思ってな。」
「大丈夫か?精市。」
「もちろんだよ。ここは空気もいいしね。全く問題なしだ。」
「そうか、それを聞いて安心した。」
「俺としては、そっちのほうが心配だな。赤也はちゃんとやっているのか?」
「大丈夫だ。俺が目を光らせている。」
「そう。だったらいいんだ。」
「ずっと一緒にいるのか?」
2人の会話を眺めていると柳に話しかけられる。
「うん…。基本はね。トレーニングの時はいれないけどね。」
「そうか。まぁ頑張れ。」
「何が…?」
「精市、何かあればすぐに俺たちに知らせてくれ。」
「ありがとう。でも、心配はいらないよ。直ぐにでも元に戻して見せるから。」
「要件はそれだけだ。」
「邪魔をしたな。」
「あぁ、またな」
蓮二の言ったことが忘れられない。
頑張れって簡単に言うけど…。
「柳は何をがんばれって言ったのかな?」
「精市から目を離すなって事じゃない?」
「全く、大丈夫だって言ってるのにね?」
「そうだね…。」
全く違うが、そういうことにしてくれっとなる凛であった。