恋 人 ✖︎ 以 上
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あぁめんどくさい
何も考えたくない
”情”なんて言葉は綺麗事だ
私は1人になりたくなくてただ
現実から目を背け逃げているだけ
わかってる
だから何も聞かないで何も言わないで
私を責めないで欲しい
こーやって少し病むことがたまにある
そんな日はアルコールに私は逃げる
「名前?どーかした?もしかして嫌いな食べ物でもあった?」
『いや全部美味しい最高に美味しい』
「ならいいけど。なんか急に喋んないから」
『ね、この後飲み付き合ってよ』
「え?別にいいけど、僕飲めないよ」
『・・・・え、まじ?』
「まじまじ」
私の勝手な偏見かもしれないが、遊び人は酒好きだと思っていた
『なんだ勝手に飲めると思ってた、じゃいいわ』
「僕下戸なんだよね、でも付き合うよ」
『いいよ、1人で飲み行くわ』
「いいって、変な男に絡まれたらどーすんの」
『何言ってんだか・・・まぁいいや
あんたのせいで飲みたくなったから付き合ってもらう』
「ん?なんで僕のせいなの?」
『うるさい、行こう
ご馳走さまでした』
とりあえず車を置きに悟の家まで行く
悟飲まないなら良くない?と思いながら
まぁいいかと何も言わなかった
知らなかったけど意外と私の家と近かった
「もう飲む?」
『飲む』
「食べたばっかりなのに」
『むっ』
悟をキッと睨み付けると何故か楽しそうに笑った
こいつはドMなのか?まぁいいか
「よし、じゃ僕の行きつけのバーに行こうか」
『バー?』
飲めないクセに行きつけのバーがあるのか?
悟の行きつけ・・・・なんだか嫌な予感しかしない
『・・・・やっぱりか』
「ん?なんか言った?」
連れて来られたバーはやはり庶民が行くような店ではなく
会員制のお洒落なバーだった
『ねぇ悟って普通の店行った事ないの?』
「普通?別に普通でしょ。僕ガヤガヤしたとこ嫌いなんだよね」
『こんな女の子口説く時に使うような店に連れて来ないでよ』
「ここに女の子連れてきた事ないけど」
『・・・・喧嘩売ってんのか?』
「え?なんで怒ってんの?」
まぁ別にいいけど
私を女として見てないのはわかっている
こんなお洒落な所に連れて来ないなんて普段どんな場所で
女を口説いてんのか想像するだけで恐ろしい
「名前こーゆーとこ嫌いだった?」
『いや普通の居酒屋を想像してたから』
「僕のお気に入りの店なんだ
本当は誰にも教えたくない店、名前だから連れてきたのに」
『?
え、いやすっごく素敵な店だよ、お洒落だし雰囲気もいいし』
「でしょ‼︎とりあえず飲もうよ」
よくわからないけど悟にとってここのお店は特別らしい
そんな所に連れてきてくれたのは嬉しいけど
お洒落すぎて落ち着かない。なんて思っていたのは最初だけで
ものすごく居心地がよくてお酒も進む。
『悟はさぁ〜デリカシーがほっっっんとにな〜〜〜い‼︎』
「名前さ〜ん飲み過ぎだよ」
『ぜぇ〜んぜんっ・・・飲んでないっつのぉ・・・
そもそも〜〜〜・・・私が一番わかってるんですよわかってんのぉ』
「何が??」
『・・・とるにさぁ〜
言われなくてもわかってんの〜』
「はいはい〜お水飲みなさい」
『馬鹿者!お〜さぁけぇ〜!
さとるもぉ〜・・・少しぐらい付き合ってよぉ〜』
「僕まで酔っ払うわけにはいかないでしょ〜」
『わ〜ぁしは〜・・・・
酔ってなぁいってぇ〜の〜』
「酔っ払いはそう言うんだよね〜」
『わぁしは・・・誰にも
大事にさ・・・れてないよ〜わかって・・・んの
さと・・るに言われなくてもぉ・・・。わかってる・・』
あーなるほどね、僕のあの言葉を気にしてたのか
「よしよし、大丈夫だよ名前ちゃ〜ん」
『なぁーんにも・・・だいじょ〜ばなぁ〜ぃ・・・』
ーーーーーーーーーーーーパタンッ
急にテーブルにパタンっと伏せながら名前が僕をジッと見つめてくる
目はトロンッとしていて頬はほんのりピンク色に染まっている
「名前?大丈夫?」
『悟・・・・』
「ん?なぁに」
少し熱を持った指先で僕の頬に触れふにゃっと笑う
『さとるがぁ・・・一途だったら、なぁ〜
すきになったのになぁ〜・・・・』
「・・・・はっあぁ?!」
言うとゴツんっとテーブルにおでこをぶつけてそのまま動かなくなった
「・・・・・酔っ払いめ」
『・・・・1人・・・は
ゃだ・・・・・よ〜・・・・・』
「・・・無防備すぎて心配になるわ
きみ僕が性欲の塊なの忘れてない?」
『・・・スースー』
「・・・・全く、困ったお姫様だね」
ーーーーーーーーポンポン
動かなくなった名前の頭を撫でてやる
「・・・・僕が一途だったら・・・ねぇ」
仮にも彼氏が居て同棲までしてるクセに何言ってんだか・・・
それに一応僕にも彼女がいるのに
いやそもそも酔っ払いの言う事を間に受けても仕方ないか
どーせ明日には全部忘れてんだから