最 強 ✖︎ 最 強
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
救える人間は限られている
僕は最強だけど
それでも全ての人間を救う事は叶わない
「硝子」
「名前は部屋で休ませてるよ」
「名前の事守れなかった」
「名前は大丈夫だ、出血は酷かったが怪我は大した事ない。
お前も分かっていただろ?」
「傷付けたくなかったんだよ」
「あんたが他人にそこまで入れ込むとはな」
「僕をなんだと思ってるの」
「呪術師やめない限りこんな事ザラだろ。
このままだと名前があんたの弱点になるぞ」
「・・・・名前が僕の弱点」
「もう少し冷静になれ。」
「・・・僕は冷静だよ」
僕はなんだってできる
できない事なんかほとんどなかったのに
僕って恋愛向いてないのかな〜
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーコンコン
「名前入るよ」
『スー・・・・スー・・・・・』
名前を起こさないようにゆっくりとベットに腰をかけた
頭を包帯で巻かれていて、顔には小さい傷が何箇所かある
”また傷増えちゃったね・・・”
頭を撫でると少しだけ名前が笑ったように見えた
自分の都合よく見えてしまうものだななんて思う
僕がここに連れてきた
あそこに居るよりはずっといいと僕の価値観で連れてきた
正解だったのか?
こんな顔に傷を作って怪我をして
いつか呪霊に殺されるかもしれない
そんな人生に僕がしてしまった
僕が居れば大丈夫だと自信しかなくて
でも結果がこれだ
僕の傍に居てきみは幸せなのだろうか
幸せになれるのだろうか
「・・・・初めてだよ
こんなに自信がなくなったの」
頬に触れた僕の手に名前の手が触れた
ゆっくりと瞳を開けたきみは笑った
『ふふ・・・・悟、
なんて顔してるの?』
「・・・え?」
『悟らしくない顔してる』
「僕だって繊細なんだよ」
『はいはい
・・・悟、迷惑かけてごめんね。
でもやっぱり悟と一緒でよかった』
「え?」
『もし悟じゃない誰かとの任務だったら私が足引っ張って
その人に大怪我させちゃってたかもしれないなって思ったの』
「僕は・・・きみを守れなかった」
『え?私生きてるし、悟も生きてる。
悟が強いから悟が最強だから、私は生きてる。
あんな時にかっこいいなんて思っちゃったんだから』
「名前・・・・きみは僕が思ってたよりずっと強いんだね」
『悟のお陰だよ、私の暗くてつまらない人生を変えてくれた。
・・・初めて人を好きになる気持ちを教えてくれた。
今が人生で一番楽しくて幸せなの。ありがとう、悟』
「・・・・幸せ?」
『え?・・・うん幸せ』
「そっか、そうだよな。
ありがとう名前。きみって本当に最高だよ」
『・・・・・?』
「好きだよ名前。」
『・・・私も、大好き』
僕らしくないことを考えるのはやめた
たとえ恋愛に向いていなくても
名前と離れるなんてできるわけがない
今は名前が”弱点”と言われたら否めないけど
名前が弱点にならないぐらい更に僕が最強になればいい
名前は強い
きっと何が起こっても受け入れる覚悟をしている
自分の死さえも・・・。
そんなきみを僕は心から好きになってよかったと思った
最強の僕に相応しい”最強”の彼女だ