永遠に
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「取り乱してしまい、すいません」
程なくして落ち着いた桜は、殺生丸の胸に顔を埋めながら口を開いた。
「構わぬ」
短い返事。
だが、その言葉の裏の愛情を思うとまた胸が痛くなる。
「私…私が死んだ後、殺生丸さまが他の人と添い遂げると思うと耐えきれなくて……」
殺生丸の眉がぴくりと動く。
そういえば、娘を嫁にと勧めていた奴がいたな、と思い出した。
-----------そいつに何か聞いたのか……
「私、欲張りですよね。
今、こんなに殺生丸さまに大切にしてもらえているのに………」
桜を包む腕に力が籠った。
「私が貴様以外の誰かを想うと、本当に思うのか」
「………」
「二度は言わぬ。
私が生涯愛するのは桜、貴様だけだ」
「ーーーっ!」
桜の目が大きく見開かれ、大きな涙が浮かび上がる。
「でも、それじゃあ殺生丸さまは……っ」
「心配するな。
疑わしいのなら…早く輪廻転生する事だな」
一瞬ぽかんとした桜の顔がすぐに綻んでいく。
-------------------何を恐れていたんだろう。
殺生丸さまはこんなにも私を想ってくれているのに…
「必ず…必ず殺生丸さまの元へ戻ってきます!」
いつかこの身が朽ち果てても、
永遠に貴方だけを愛しますーーーー…………
永遠の誓いを胸に、新たな年が始まるのだった。
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